「ちょっと先輩」
「どうかしましたか星南さん?」
星南さんは少し機嫌が悪そうだ。
どうかしたのだろうか。
「お昼休み何でここに来なかったの」
お昼休み?
確かにいつもは星南さんと食べていたな。
でも約束をしているわけでもなく、たまたまいつも同じ場所で食べていただけだ。
「天気がよかったので、外のベンチでお昼をとってましたよ」
「...本当にそれだけかしら」
星南さんは訝しげに俺のことを睨む。
「それ以外に理由はありませんよ」
「なら何で、担当を差し置いて他の子たちと談笑していたのかしら」
「?」
「そのとぼけ顔をやめなさい」
談笑?昼休みに?
うーんそうだっただろうか。
「談笑なんてしてませんよ。世間話です」
確かにそういえばアイドル科の子に話しかけられた気がするな。
「やっぱり話してたんじゃない」
「そんな大した会話じゃないですよ」
「担当アイドルを差し置いて、ね」
あ。
何か本当に星南さんの機嫌がよくなさそうだ。
俺は別に何もしていないのだが。
一応会話の内容を伝えて弁明しておこう。
「いつもどこで食べてるんですか、とかそういう話でしたよ」
「ふーんそう」
取り付く島もない様子だ。
「星南さんとお似合いですねとも言ってくれましたよ」
「え?!」
先ほどまで見向きもしていなかったのに露骨に反応している。
「どうしました?」
「別に。続けて頂戴」
必死に平静を装っているようだ。
「いつも一緒にいて、とても仲がいいんですねと」
「.......そう」
星南さん、何故ニヤニヤしているのだろうか。
「私からも言っておきましたよ」
「え?」
「星南さんは俺の(担当アイドルとして)大切な人だと」
「んんん!!?ごほ!ごほ!」
「星南さん?どうしましたか」
「な、何でもないわ。気にしないでちょうだい」
「でも顔がとても赤いようですよ?」
「だ、大丈夫だから!!」
「それに随分嬉しそうですね。いいことがありましたか?」
「き、きのせいよ!」
「それでその子は担当Pがいないから羨ましいと」
「なるほどね」
「まあそんな会話ですよ。落ち着きましたか?」
「別に元々怒ってなんかないわ」
「ただちょっと、気になっただけで。先輩がいつもの場所にいなかったから」
「星南さんは寂しがりなんですね」
「ちょっと!?先輩、変なこと言わないでちょうだい!」
「大丈夫ですよ。もう一人にはしません」
「星南さんは俺の(担当アイドルとして)大切な人ですから」
星南さんは顔を真っ赤にしてうつむいた。
片手を俺に突き出しながらストップをかけている様子だ。
うん。いい写真が撮れた。
今後のプロデュースにいかせそうだ。
「その!!わ、わたしも先輩のこと大切に思ってる、から」
伏し目がちにたどたどしく星南さんは嬉しいことを言ってくれる。
プロデューサー冥利につきる。
「では担当アイドルとしてこれからもよろしくお願いします」
俺は笑顔でそう告げた。
「え??は?」
一瞬にして。
先ほどまでの少女のような可愛いらしい雰囲気がなくなる。
俺は何か変なことをいっただろうか。
不機嫌どころか怒りすら感じられる。
何もわからない。
「私!!先輩のそういうところ嫌いよ!!」
よし楽しく弁明できたな。
この学マスP、大分シャニマスPに侵食されてんな よき