【解説】予算案審議をAI分析 データで判明「不十分」の実態
日テレNEWS NNN
日本テレビは、異例の展開をたどった今年度予算案の国会審議について、AIを使った分析を行いました。政治部・糸繰雄亮記者が解説します。 【画像】2026年度予算が成立 野党側は強引な審議を改めて批判 ◇ ◇ ◇ 衆議院では、与党の圧倒的多数を背景にスピード通過した今年度予算。野党側は、「審議時間が不十分だ」と強く反発しましたが、データを基に検証すると一概に不十分とは言えないことが明らかになりました。 今回、私たちは静岡大学・狩野芳伸研究室と協力し、衆議院予算委員会における昨年度予算案の審議と今年度予算案の審議のすべての議事録をAIに読みこませて比較分析しました。 まずは、野党側が「不十分」と強く反発していた審議時間についてです。確かに今年度予算案の審議はおよそ59時間で、去年と比べて36%減りました。 ただ、AIで野党議員が実際に質問した時間をはかってみると合計でおよそ25時間でした。これは去年よりも7時間程度、40%も増えています。この分析から、審議時間全体は短かかったものの、野党議員が質問する機会は去年以上に確保されていた実態が見えてきました。 また、議論の中身、充実度についても「かみ合い度」という指標で分析しました。これはAIが、どれだけ質問の趣旨に沿った答弁になっているかどうかを判定するものです。今国会の「かみ合い度」は前の年に比べ、11.8パーセント増加していました。分析を行った狩野教授は、「端的に話す高市首相のスタイルがかみ合い度の高さにつながっているのではないか」としています。 ただ、特定のテーマの質問に対しては極端に「かみ合い度」が低い結果となりました。それは、政治資金の使途などに関する質問です。 高市首相がカタログギフトを自民党議員に配布したとして追及を受けましたが、この話題を含む政治改革のカテゴリーでは47パーセントの答弁でかみあい度はゼロ、つまり「質問の趣旨にほとんど答えていない」と判定されました。 物議をかもした今年度予算の審議ですが、審議時間の長さだけではなく、議論の「質」にも一層目を向ける必要がありそうです。