米・イラン停戦合意も…不透明なホルムズ海峡航行、代替ルートで「原油調達コスト」が上がる2つの懸念点【Nスタ解説】
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アメリカとイランが停戦に合意しましたが、日本のエネルギー事情は先行き不透明です。そんななか、ホルムズ海峡ルート以外の原油調達ルートの確保が進んでいます。 【画像を見る】中東に代わる、新たな「原油調達」3つのルートとは? ■米・イランの停戦合意 ホルムズ海峡の航行はどうなる? 井上貴博キャスター: 8日に米とイランが停戦合意をしましたが、日本への影響も冷静に見ていく必要がありそうです。 TBS報道局 経済部 米田祐輔 記者: もともと日本は原油の9割を中東から輸入していて、そのほとんどがホルムズ海峡を通っていました。 ホルムズ海峡が安全に航行できるようになるかどうかは非常に重要ですが、ある海運関係者は「仮に海峡が航行可能になったとしても、機雷の設置がされているのかなども含めて、これまでと同じ航路を利用できるのかという確認が必要だ」と指摘しています。 井上キャスター: ホルムズ海峡が本当に解放されるのかもわからないし、解放されたとしてもダメージを大きく受けているので、すぐには回復しないだろうと言われています。 ■「石油供給を確保できるめどがついた」3つの新たな原油ルート 井上キャスター: 日本には石油の備蓄量が約230日分あります。これを使うにしても、時間稼ぎをしたいというのが政府の考えです。 そんな中、高市総理は7日に「備蓄放出量を抑えながらも、年を越えて石油の供給を確保できるめどがつきました」と話しています。 別ルートで石油を調達した場合、年を越えられることがわかってきたということです。 TBS報道局 経済部 米田 記者: 中東以外の国からの代替調達を必死に政府や民間がやっていて、その結果、年を越えて確保できる見通しがついたということです。主にアメリカや中東の他の港などからの代替調達が進んでいるといわれています。 原油を運ぶ新たなルートは3つあります。 ▼カザフスタンルート ▼アゼルバイジャンルート イラン情勢が始まる前から、既に民間企業「INPEX」が採掘の権利の一部を持っていました。現在は日本の有事ということで、優先的に日本が確保できる見通しがついたということです。 カスピ海に面しているカザフスタン、アゼルバイジャンで取れた原油を、パイプラインで黒海まで持ってきて、船に積み替えてトルコを回り、紅海とスエズ運河を通るという、ホルムズ海峡を通らないルートです。 ただ、フーシ派の活動が活発になっているというニュースもあるので、紅海を通れなかったときには、アフリカ付近の喜望峰を回るルートもあります。 中東から回ると20日間程度といわれていて、カスピ海からは約40日、喜望峰を通る場合には計算が成り立たず、見通しが立ってない状況です。