”デザインの敗北” なぜ美しいデザインほど使いにくくなってしまうのか。
僕たちデザイナーは
いつも ”あること”と戦っている...
それは・・・・
そう、 ”””デザインの敗北”””
久しぶりに実家に帰ったある日・・
家の近くのコンビニに、祖母と立ち寄った。
祖母が言う、
「このデザイン分かりづらいねぇ」
・
・
・
例えばこんなデザイン
セブンのコーヒーマシーン。
「R」と「L」どっちが大きいやつ?って一瞬止まるあれ。
・
・
あまりにも分かりづらい...!!
実はこれ、世の中にめちゃくちゃある現象で、
「デザインの敗北」って呼ばれてる。
見た目を優先しすぎて
使いにくくなってしまったデザインのこと。
今日はその有名な事例を6つ集めた。
① 「デザインの敗北界隈」のボス。
「デザインの敗北」
という言葉のきっかけとなったこのデザイン。
セブンのコーヒーマシーンのこれ。
「R」が左、「L」が右。
R(Regular=普通サイズ) L(Large=大きいサイズ)
「左がLで右がR」と思い込んで押し間違える人が続出。
そしてお店が取った「大量テプラ対策」。
「普通サイズ」「大きいサイズ」
洗練されたデザインのマシンに、手作りのシールが貼られていった。
補足のための貼り紙をされるのは
デザイナーにとってかなり屈辱的。
これが「デザインの敗北」という言葉が広まったきっかけ。
② 「それはLAWSONのLです。キリッ」
ローソンにて
私「ホットコーヒーのSください」
店員「かしこまりました〜お願いします」
(紙コップ出される)
私「あのLじゃなくてSです」
店員「それはLAWSONのLです。キリッ」
私「あっ⋯(恥」
そんな記事が過去にバズっていたが
ローソンにて
私「ホットコーヒーのSください」
店員「かしこまりました〜お願いします」
(紙コップ出される)
私「あのLじゃなくてSです」
店員「それはLAWSONのLです。キリッ」
私「あっ⋯(恥」
これ、「3つ星ローソン」というブランドのロゴが
「L★★★」で、
サイズのLと紛らわしかった問題。
2025年にXで大きく話題になった。
しかも担当デザイナーは
2020年にもローソンのPBパッケージリニューアルで、
商品が区別つかなすぎると炎上して改修している。
あぁ‥
この箱デザインした人なのね
【デザインの敗北】って
デザイナーにとって『最大の屈辱的称号』を持ってる人間にやらせるから無駄な銭が発生するのに
‥と言うか、同じ会社で【大規模に2回もやらかした】なら普通は各方面から切られると思うんだが
ちなみに
ローソンのPBデザインは
「デザインの敗北」と笑われたが、
ローソン全体の売上はその後伸びている。
「わかりにくさ」で負けたが、
「ブランドの格」を上げることには機能していた。
デザインの評価軸は、一つじゃない。
③ 高級空間に失禁トラップ
これも、よく話題にあげられる
『東京ミッドタウン日比谷のトイレ案内標識』
シンプルさを追求した結果
小さすぎて誰の目にも入らない。
「たしかに小さすぎる..!!!笑」
我慢の限界で、トイレを探している時に
このデザインに出くわしてしまった被害者も少なくないだろう..。
施設のスタッフが、
「トイレ Restrooms →」と書いた紙の立て看板を置いく始末...。
高級感のある空間に、プリントアウトの紙...。
④ これは転ぶ自信しかない..。
ある施設の階段。
上から見ると、床にしか見えない。
階段に装飾された模様によって段差がどこにあるのか判別できない。
Xでこの写真が拡散されたとき、多くの人が絶句した。
「これは危険すぎる」
「転ぶ自信ある」
「目が悪いから落ちる気しかしない…」
美しさが、安全を上回ってしまった事例。
⑤ バリアフリーが、バリアになった。
視覚障がい者のための点字ブロック。
本来は床と色のコントラストをつけて、
見えにくい人でも認識できるようにするもの。
ただ、オシャレなフロアにそれは「景観を損なう」と判断されることがある。
結果:床のタイルと点字ブロックの色味がほぼ同じに。
ネット上では
「どこの3流デザイナーに発注したんやwwwwww」
「犯罪並みのデザイン。これ良く許可したな。」
のような批判の声が殺到。
ネット上では、使う人への影響を心配する声が多く集まった。
これ、笑えない話で、
「必要な人に届いていないデザイン」としてかなり酷評を受けている。
⑥ おしゃれにしたら、誰も買わなくなった。
キリンレモンが
「子供っぽいイメージを刷新したい」と パッケージをリニューアルした。
完成したのは、洗練された大人向けのシンプルなデザイン。
結果:売上が激減した。
キリンレモンを買うのは子供だったから。
子供は、カラフルで楽しそうなジュースに手を伸ばす。
大人向けになった瞬間、本来の購入層が選ばなくなった。
結局、元のデザインに近い形に戻した。
「デザインの敗北」
デザインを作っているとき、
自分が一番よく分かってる気になる。
でも実際に使う人は、
急いでいるし、疲れているし、別のことを考えている。
「R」が何の略かなんて、考える余裕がない。
作る文脈と、使われる文脈は、いつも別の場所にある。
そのギャップが、デザインの敗北を生む。
デザイナーって、本当に難しい仕事だと思う。
日本を代表するデザイナーの
佐藤可士和さんが手がけたセブンのコーヒーマシンは、
テプラまみれにされたかもしれない。
でもあのマシンが、
セブンカフェというブランドを作ったわけだし、
ローソンのPBのデザインも、炎上しながら
最終的にローソン全体の売上は伸び続けた。
「デザインの敗北」と笑われたデザインが、
別の軸でちゃんと機能してたりする。
シンプルさを求めると、テプラが貼られる。
美しくしようとすると、分かりずらいと言われる。
全部の軸を同時に満たすことは本当に難しい。
デザインの敗北を色々まとめてみて改めて思った。
『デザイナーって、本当に難しい仕事だと思う。』
冒頭の叔母には、
「難しい仕事なんだよ」とだけ答えておいた。
最後まで読んでくれてありがとうございました!!
いいねとフォロー。
あなたの身の回りで気づいた
「デザインの敗北」、リプで教えてください!
Want to publish your own Article?
Upgrade to Premium