館山市安布里で開かれている通いの場「安布里だんだん青空クラブ」で、地元の館野小学校の校歌や歴史を学ぶ講座が開かれた。学校統合により、来年3月いっぱいで閉校となるのを前に、地区内外から参加した24人が郷土への思いを再確認した。
同クラブでは、地区住民が毎月1回集まり、健康体操や出前講座、懇談などを通して交流を深めている。今回は、地域のコミュニティーや会話の中心でもある、館野小にまつわる歴史を学ぼうと企画。市立博物館の宮坂新学芸係長を招いて講座を開いた。
講座は、同校校歌の歌詞から「城あと」「孝子(こうし)」「義人」をキーワードに展開。孝子については、平安時代の伴直家主(とものあたいやかぬし)という人物が父母の死後、熱心に供養を続けたことで、朝廷から孝子として褒賞されたという歴史にさかのぼった。褒賞から1000年以上たって顕彰碑が建てられるなど、地元の人らの手によって歴史が伝えられてきたことを学んだ。
さらに、室町時代に里見氏が居城とした稲村城、江戸時代に起こった万石騒動の三義民といった、学区の歴史上の出来事が校歌に盛り込まれていることに理解を深めたほか、校歌を皆で歌い、郷土への思いを強くした。
結婚を機に安布里地区に移り住んだ女性は「子どもたちが館野小を卒業した。今まではあって当たり前だと思っていたが、歴史を知って閉校が悲しくなった。私たちにとって館野小はふるさと。孫たちに話を伝えていきたい」と感想を話した。
(安井咲子)
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