首相応援演説動員に5000円 運送業団体、21人に日当
衆院選期間中だった10月26日に茨城県内で行われた岸田文雄首相による自民党候補者への応援演説に、「茨城県トラック協会」関連の任意団体「茨城県運輸政策研究会」が会員を動員し、21人に日当として5千円を支払っていたことが分かった。17日、研究会が認めた。事前に日当額を文書で提示し、呼び掛けていた。安倍晋三元首相による応援演説の際も、参加した3人にそれぞれ5千円を渡していた。
研究会の専務理事は取材に「交通費、旅費、日当ということで慣例化していた。研究会の会費から支払った」と答え、自民党候補の演説などで動員を続けてきたと示唆した。動員に関し、今回の自民党候補者や事務所からの依頼はなく、研究会として候補者への投票は呼び掛けていないとした。
応援を受けた候補者は茨城6区から自民党公認で出馬し、当選した国光文乃衆院議員(42)。岸田首相は10月26日に同県つくば市で、安倍元首相は翌27日に石岡市で街頭演説した。国光氏の事務所は16日「全く承知しておりませんので、コメントは差し控えます」と文書で回答した。
政策研究会が動員を呼び掛けた文書は「自民党総裁岸田文雄氏遊説への参加協力につきまして」との題名。専務理事名で、10月22日の日付が記載され、宛名が「関係支部長各位」だった。
本文で「当会として小選挙区第6区関係支部にご協力をお願い致したく、ご連絡申し上げます」などと記し、参加した場合の日当として1人5千円の支払いを提示。要請人員は「最大でも5名以内とし、ご協力いただける範囲で」としていた。
公選法は、候補者を当選させる目的で有権者らに金銭を提供する行為を禁じている。今回の文書では、投票に関しては触れられていない。
国光氏は厚生労働省課長補佐などを経て2017年衆院選で初当選。今年10月の衆院選では立憲民主党候補との接戦を制し、2回目の当選を果たした。岸田派に所属する。〔共同〕