東南アジア「米国より中国選択」2年ぶり半数超え 識者調査
【シンガポール=佐藤史佳】シンガポールのシンクタンク、ISEASユソフ・イシャク研究所が7日発表した調査で、東南アジア諸国連合(ASEAN)が米国と中国の選択を迫られた場合に「中国を選ぶ」と回答した人の割合が2年ぶりに半数を超えた。トランプ米政権への懸念を反映した。
調査は東南アジアの民間企業や政府、研究機関などに所属する識者を対象とし、2019年から実施している。26年の調査は1月5日〜2月2...
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(更新)- 神保謙慶應義塾大学総合政策学部 教授分析・考察
今回のISEAS調査は、ASEANの親中化というより、トランプ政権下での米国不信の拡大を示している。実際、調査全体でも「トランプ大統領下の米国のリーダーシップ」がASEANの最大の地政学的懸念とされ、対米関係を改善するために必要なこととして「国際法と国際制度を尊重し、国際システムを損なわないこと」が最も多く挙げられている。今回の数字は、中国への積極的支持というより、トランプ政権下の米国に対する信頼低下が地域の選好を押し動かしたと見るべきである。とりわけシンガポールとベトナムにおいて米国の数字が大きく低下したことに注目したい。
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(更新) - 高橋徹日本経済新聞社 上級論説委員・編集委員ひとこと解説
ISEAS調査はASEAN各国の対外関係の世論を継続的にウオッチするのに最適です。今回はトランプ関税、西半球を重視する「ドンロー主義」、ベネズエラへの軍事攻撃やグリーンランド領有への野心表明など、国際秩序の壊し屋と化した米国をASEANの識者がどうみているのか、注目していました。率直な驚きは、意外に人気が下がっていないこと。特に「親中派」とくくられるミャンマーやカンボジア、ラオスで米国の方が上回っているのは注目です。こうした強権国家の指導者と識者の間で、対中依存の是非に相当の温度差があることがうかがえます。日本は「信頼できる国」の地位をどう外交や経済関係に生かすか、古くて新しい宿題です。
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