群馬の3人死亡事故、被告が控訴 危険運転認定の一審判決に不服
群馬県伊勢崎市の国道17号で2024年5月、トラックを飲酒運転して乗用車と衝突させ、乗っていた家族3人を死亡させたなどとして自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致死傷)の罪に問われた元トラック運転手の鈴木吾郎被告(71)=同県吉岡町下野田=の弁護人が26日、求刑通り懲役20年とした前橋地裁の判決を不服として、東京高裁に控訴した。
前橋地裁判決は、鈴木被告が運転前に焼酎を飲み、アルコールの影響で注意能力や判断能力が著しく鈍麻し、正常な運転が困難な状態だったと認定。「非常に危険性の高い悪質な運転」だとして、危険運転罪の成立を認めた。
弁護側は、事故前に飲酒した事実は確認できず、事故は速度超過や前方不注視、ハンドル操作の誤りという過失によるものだとして、より法定刑が軽い過失運転致死傷罪の適用を主張していた。
被告側が控訴したことを受け、事故で亡くなった3人の遺族は弁護士を通じてコメントを出した。1月30日にあった最終弁論で鈴木被告が遺族らの方を向いて土下座したことに触れ、「土下座をするくらい反省しているのなら控訴はしないで全て受け止めて欲しかった。控訴した時点で反省していない事がハッキリした。3人の生きる権利を奪った事を今一度理解してほしい」とした。
判決によると、鈴木被告は24年5月6日午後4時15分頃、伊勢崎市の国道17号(上武道路)を飲酒した状態で走行し、中央分離帯を乗り越えて対向車線に進入。乗用車2台に衝突し、乗用車を運転していた会社員の塚越寛人さん(当時26)=前橋市樋越町=と、同乗していた長男の湊斗(みなと)君(当時2)=同=、寛人さんの父で会社員の正宏さん(当時53)=同県渋川市赤城町宮田=を死亡させ、別の乗用車を運転していた会社員の女性(54)=同県太田市=にけがを負わせた。