茨城の妻子6人殺害 死刑確定へ 最高裁が上告棄却
2017年に茨城県日立市で妻子6人を殺害したとして殺人罪などに問われ、一、二審で死刑判決を受けた土肥(旧姓小松)博文被告(40)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(草野耕一裁判長)は21日、被告側の上告を棄却した。死刑が確定する。
4人の裁判官全員一致の結論。第2小法廷は判決理由で「6人の生命を奪った結果は極めて重大だ」と指摘。事前の準備に基づいた犯行とし、自首して犯行を認める供述をするなどしたことを考慮しても、死刑はやむを得ないと結論付けた。
一、二審判決によると、妻から離婚を切り出された土肥被告は17年10月6日早朝、日立市内の自宅アパートで妻(当時33)と当時3〜11歳の子ども5人を包丁でそれぞれ複数回刺したうえで、玄関付近にガソリンをまいて放火し、失血や一酸化炭素中毒などで殺害した。
弁護側は、被告は起訴された後に心不全などで倒れた後遺症で事件の記憶を失っており訴訟能力がないと主張。「突発的・偶発的な事件で、犯行に計画性はない」などとして死刑を回避すべきだと訴えた。
検察側は6人の尊い生命が奪われた結果の重大性などを踏まえ、死刑の維持を求めていた。
裁判員裁判で審理された一審・水戸地裁判決は、被告が事件の記憶を失っていると認めたうえで「裁判について理解し意思疎通を図ることは十分可能」と判断。求刑通り死刑を言い渡し、二審・東京高裁判決も支持した。