「日本のお客さんもよく来ますよ」
車の窓からラオスの長閑な田舎の景色を見ていると、「日本人がわざわざ、こんな場所まで少女を買いにやってくるのだろうか?」という疑問が頭をよぎった。しかし、児童買春が行われているとの情報があった村内のホテルに到着すると、空気は一変した。
〈本日は満室です〉
そう書かれた案内板の近くに車を停めると、ホテルの敷地内にたむろしていた10人ほどの男たちから一斉に視線を向けられる。筆者のような日本人女性が訪ねてくるのは珍しいのだろう。絡みつく視線に目を合わせぬようにしながら、ロビーに入った。
「今日は中国人のお客さんで満室なんです。普段は日本のお客さんもよく来ますよ」
受付のラオス人とやり取りしている間も、ホテルの外にいた男たちはこちらを凝視していた。年齢は30〜50代、なかには鍛え上げた身体を見せつけるようなチンピラ風の半裸姿の男もいた。
このホテルでは情報は得られなかったが、聞き込みを続けると、「日本人が最近、Aホテルで捕まった」との証言が得られた。Aホテルはラオス人が運営している宿泊施設だ。ロビーで取材したホテル関係者は、戸惑うことなく事件の全貌を話しはじめた。
「昨年11月、早朝に警察がやってきて、『日本人の男2人を逮捕しにきた』と告げられた。警察はどの部屋に宿泊しているかも知っていたよ」
部屋には13歳を含む未成年の女の子がおり、日本人2名は現行犯逮捕されたという。