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漫画家さんが約600万円の詐欺被害に遭ったとポストしていた。 それに対して「引っ掛かるほうが悪い」「注意不足だ」という厳しい声も寄せられていた。 だが、詐欺被害に遭った人を揶揄するタイプの人は自分も被害に遭う可能性があるから気を付けたほうがいい。 この漫画家さんがハマったのは タスク詐欺と呼ばれる手法である。 ➀簡単な作業を繰り返し行わせて慣れさせる ➁実際に少額の報酬を渡して信頼させる この下ごしらえを済ませたあとにステージを上げる。 ➂さらに高い報酬を得られる作業があると言ってアプリに誘導する ➃アプリ内で報酬が積み重なっていき、さらに信頼させる これもまだ下ごしらえで、次からがお金を奪いにかかる手口だ。 ➄さらに高い報酬をチラつかせて、それに参加するためには参加費が必要だと言う ➅被害者が現金を振り込む。その金額はアプリ内で反映される ➆言われた通りの作業をするが「失敗した」と言われて報酬がもらえない ➇救済措置という名目で、また別の作業をすれば、すべての報酬が得られるなどと持ち掛けられる ➈次の作業は成功するが、アプリ内の報酬を引き出すためには、手数料などが必要などと言われて、さらにお金を取られる ➉以下ループ ➄までで信頼と慣れを積み重ねて感覚を麻痺させて、➅で実際の現金を振り込ませる。 いわば、自分の金が人質に取られている状況だ。 そのあとも理由をつけて現金を振り込まされるが、被害者は「なんとか取り返さなければ」という思考になっていて冷静さを欠いている。 場合によってはアプリ内でグループチャットが行われ、被害者のミスのせいで全員が報酬を得られない状況になっていると糾弾される。 とても冷静ではいられない。 もちろん、グループチャットの他の参加者たちはサクラである。 しかも、➄までの行程を2週間ほどかけてじっくりと行うのに対して、現金を奪いにかかる➅以降はわずか数時間で行ったりする。 冷静に考える時間や家族などに相談することを防ぐためだ。 私が取材をした被害者は5時間で800万円を奪われていた。 このように人間心理をついた綿密なシナリオを構築しているため、ちょっとした判断ミスで被害に遭ってしまう。 私が話を聞いた被害者も「まさか自分が被害に遭うとは思っていなかった」「家計が少しでも楽になればと思っていた」「ヤバいと思ったときにはもう引き返せなかった」と言っていた。 詐欺は人の盲点をつく違法ビジネスである。 「自分は大丈夫だ」という思い込みは盲点になり得る。 気を付けていただきたい。