今一度、ファクトを整理します。
まず、「在庫は4ヵ月」との発表について、「ナフサは国内精製分と輸入分で2ヵ月」「ナフサから分解された基礎化学品以降の在庫が2ヵ月」、これが内容です。
そして、「中東外の平常時45万㎘が、倍の90万㎘の手当てが4月は出来た」も発表の通りです。一方で中東からの輸入は途絶えていますから、こちらは0になり、輸入と国内精製分からのナフサは4月で200万㎘、これが5月も維持できるという前提で、製品在庫を費消しながらも4月と5月の2ヵ月は持つだろう=2ヵ月分の在庫は在る、という理解をしています。
問題はその次の3ヶ月目の6月。「報道特集」での私の「詰む」という発言を大きく取り上げている向きがあるようですが、番組で示したのは下記の通り、
➀輸入が4月同様に、中東外から90万㎘確保できて、
➁国内精製が通常通り行われ、
➂製品在庫は消費するから、
④ナフサ製造量は200万㎘であり、
➄国内需要の290万㎘は満たすことが出来ない
-「需要」を満たす「供給」が出来ないことを「詰む」と申し上げたのであって、枯渇するだの、無くなるなど一言も言及しておらず、このおかしな誤解がもし、私に向けられたものであるとすれば、その誤解はここで断固として解かせて頂きます。
そして更に言及させて頂きたいのは、私が知らない、見えないところで努力している方々=経産省の官僚の人たち、石油元売り、石油化学メーカーの人たち、船舶業界の方たち、様々な人たちの努力により、搔き集められている数字は、この中には入っていません。
加えて本日、高市首相から「イランの首脳とも交渉の段取りを取っている」との発言を、少なくとも私は初めて聞くことが出来ました。交渉の実務的な進展を待つばかりですが、中東からのオイルロード再開の道筋が出来れば、一部の製造業が止まるような、6月の事態は避けられる。それを心より祈念しています。
資源のない、ほぼ全てのエネルギーを海外からの輸入に頼らざるを得ない我が国。人々がいつもと変わらぬ日常を過ごせるのは、エネルギーの安定的・継続的な輸入があってこそ成り立っている。その当たり前が今、未曽有の事態によって不安定になっています。
どうか引き続き、政府にはご尽力頂き、原油ならびにナフサ製品の安定供給のもと、特に製造業における現下の値上げや欠品騒動を沈静化頂き、日常を平穏なものに取り戻して頂くよう、切にお願い申し上げる次第です。