巨人ドラ1・竹丸和幸に「64年前のルーキー開幕投手」の城之内邦雄氏がエール 自らとの“多すぎる共通項”を明かす “将棋好き”まで符合していた
巨人では64年ぶり3人目となる新人開幕投手を務めたドラフト1位・竹丸和幸(24)が、昨年のセ・リーグ覇者の阪神を相手に6回1失点の好投を見せ、球団初の新人開幕勝利を挙げた。阪神担当記者が言う。 【写真】64年前に巨人でルーキー開幕投手を務めた城之内邦雄氏。巨人V9時代(1965~73年)の前期に“エースのジョー”と呼ばれた
「対戦データがなく、特に阪神の左打者が機能しなかった。速球は140キロ台後半とそんなに速くないが、左腕から繰り出すスライダー気味の沈むチェンジアップにバットが空を切った。打者22人に対して5三振の好投。球の出所がわかりにくいとする選手もいて、左に好打者が多い阪神は苦戦するタイプのピッチャーです」 飄々としたポーカーフェイスでの新人離れしたピッチングを「見事だった」と褒めるのは、64年前に巨人でルーキー開幕投手を務めた城之内邦雄氏(86)だ。 「思い切りがいいし、コントロールもいい。あと2~3キロほどスピードがアップしたら、もっと楽なピッチングができると思うよ。そのためには走り込みだね。シーズンが始まると投げ込みではなく走り込みで体のキレを作るといい。走り込みは自分からやらないとけない。 オレの時はピッチャーが28人いて、コーチが"キャンプで一番いいのがオープン戦で最初に投げる。オープン戦で一番いいのが開幕投手になる"と明言してくれたんですよ。それで前年17勝の中村稔さんと、前年に関大を中退して9月に入団しながら5勝したルーキーの村瀬広基をライバルにしたの」
「このまま白星を重ねてエースになってもらいたい」
巨人V9時代(1965~73年)の前期に"エースのジョー"と呼ばれた城之内氏のルーキーイヤーは1962年だ。城之内氏は「他にも藤田元司さんや堀本律雄さんらがいたが、投手コーチは公約通りオレを開幕投手に抜擢してくれた」と続ける。 「先輩たちは"なんで新人が開幕投手なんだ"と面白くなかったと思うよ。開幕戦は阪神相手に1対2で負けたが、その後、10連勝するなどチームの勝ち頭の24勝をあげたら誰も何も言わなくなったけどね。オレはシュートがよくて、いつでも(シュートで)ストライクが取れた。球威もあった。それはシーズン中に走り込んだからだね。走って鍛えた下半身で投げる。上体で投げようとすると疲れるからね。プロは体力勝負だよ。 彼(竹丸)は開幕戦も勝ったのだから、このまま白星を重ねてエースになってもらいたいね。そのためには繰り返しになるが、走らないといけない。どうせ中6日で投げるんだろうから、6日間のうちに強弱をつけて自分の体調に合わせて走り込む。そうなるとコントロールがよくなって、腕が振れるんですよ。腕が振れると相手は打ちにくい。 "完投しよう"とか"完封しよう"とか、あるいは何イニングを投げようとか考えず、1球1球を厳しい攻めのピッチングをする。一球入魂で投げればいい。投げるだけ投げれば、後ろはいいピッチャーがいる。5回でも6回でも投げれば十分なんです。楽しみだよ」 ルーキーイヤーに阪神が強かった点は64年前と同じだという。 「村山実さんや小山正明さんがいて、阪神打線相手だと2点取られたら負けだったからね。ただ、今年はジャイアンツもピッチャーが頑張れば、いいところ(順位)に行くと思うよ」