他者論を乗り越えて⑰ キルケゴール

今回は、デンマークの哲学者・思想家、セーレン・キルケゴールの思想を見ていきたいと思います。

一、あれかこれか

キルケゴールは、ヘーゲルが嫌いで、ヘーゲルがあれもこれもと言うと、決まって『あれかこれか』の二者選択を引き合いに出しました。

二、主観的真理の正当性

ヘーゲルは客観的真理が至上命題であると考えていました。これに対しキルケゴールは主観的真理の方が大切、と反駁していました。主観的真理を見つけることで、それを実行すること、ないし指針とすることが大切である、という思想を持っていました。

三、ヘーゲルとの対峙

ヘーゲルからキルケゴールへ送ったのは、客観的真理が大事ということでした。これに対し、キルケゴールは主観的真理が大事とヘーゲルへ送りました。どちらの方がより大事なのか、という問いには、客観的真理より主観的真理の方が大事であると答えられます。現にキルケゴールは客観的真理より主観的真理の方が大事と知っていました。

四、絶望的他者

人間はみな絶望する、とキルケゴールは考えました。何らかの形でわれわれは絶望する。それは、相対的な絶望でも絶対的な絶望においても絶望という概念の含意するところであります。

あれかこれか (キルケゴール神)
主観的真理 (キルケゴールいい)
絶望 (キルケゴール神)

女子語

堕落論においては絶望論的展開が加味されることが懸念されえます。肉屋のお店で停電のせいで真っ暗になり、肉が焼けないという事態がありました。お店の店員は、お肉を無料で食べたことにすることを決意しました。お店の停電という失態は、お肉をどれだけ食べても無料にすることで償いました。客から見れば停電というのが絶望であるのに、相対的絶望へと昇華していったのです。相対的な絶望と至っては、絶対的な絶望があるわけではなく、無料でお肉を食べれたことを肯定しうることも懸念されえます。店員から見れば停電は絶対的絶望であることが考えられます。無料でお肉を提供した、というのが絶対的絶望であるのになぜそのような償いをしたのでしょうか。いいや、店員の中には無料でお肉を食べてもらっても構わないという寛大な存在者もいるかと思われます。損をしたい店員の場合、無料で料理を提供することはむしろ歓迎であるというのです。店長もただで料理を提供することに賛成していることがあります。停電を経験して一歩大事なことが分かったら、店側の方でも面白い経験になるのです。されど無料奉仕というのは滅多にお目にかかりません。客に無料奉仕をしているからこそ第三者から見て無料奉仕を受けている客を羨むことがあります。第三者から見れば客に無料で奉仕が行き届くことは面白くない可能性があるのです。この相対的な無料奉仕のイメージが、具体的にはどのようなものかと言えば、無料奉仕をする個人が無料奉仕をよかれと思い、無料奉仕される被奉仕者が無料奉仕はよかれと思う……。また、無料奉仕者が相手が無料奉仕されることをよかれと思っていることをよかれと思っている。この相対的な奉仕のイメージが二案としてありうる。第三者から見れば、無料奉仕者が無料奉仕することは面白くないという反─相対的な奉仕のイメージが懸念されうる。この無料奉仕がよかれと思われるか面白くないと思われるかにとにかく分かれるために相対的な奉仕概念というものがありうるのである。

五、相対的な考え方

相対的な考え方 (キルケゴール神)

女子語

相対的な考え方としては、お好み焼きを食べることがよかれと思うのに対し、食べて欲しくないと批判されることがあるのかもしれない。

お好み焼きを食べる (相対的な食べ方)
女子語的意味を信憑しすぎないようにお願い致します。

女子語

こうした二重構造になっている現実的状態が思いのほかたくさんあることを指摘したい。よいと思う個人とよくないと思う個人に分かれる可能性を考えていきたい。猫をペットあるいは家族として迎え入れることは喜ばしいことのように映ります。しかし、その飼い猫の親猫が飼い猫が移動することを残念に思う可能性があります。また、飼い猫を持ったことが、猫を飼って欲しくない方に忌み嫌われることも懸念されうる。飼い猫が飼われたことが幸せであるとは限らず、猫との生活でキャットフードを買うことが義務的に行使することも考えられます。猫を飼うことはメリットとデメリットがある。こうした相対的な価値観や相対的な考え方を思考することが日常生活で頻繁にみられる。それでは絶対的な絶望はありうるのか。

六、絶対的な絶望

二重構造 (キルケゴール神)
現実的状態 (キルケゴール神)

女子語

面白いところがひとつもない現象を絶望と呼ぶ。言葉の暴力を受けて絶対的な絶望に陥ることもあり、いじめられて絶対的な絶望に陥ることも考えられます。言葉の暴力を受けたりいじめられたりすることは、傷口を深めることばかりであって、危険性のある絶望である。

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