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発達障害向け会話指南
新入生、新社会人のみなさん、ご入学、ご就職おめでとうございます。 今春新しい環境にすすまれた発達属性を持つ方々に「会話」のコツを指南したく此度本記事を公開させて頂く運びとなりました。 私自身、発達属性を持つ方に度々指導してきたことを皆さまと共有することで暮らしやすい環境づくりに貢献したく思い、以下述べます。
①会話の目的は「情報」や「事実」を伝達することではない。
発達属性がありますと、何らかの具体的情報を伝達することが発話・発語・いわゆる会話の目的だと錯誤しているケースが多くあります。会話では、一切の情報や事実を伝達する「意味」はありません。 例えば、「いい天気ですね」とか「綺麗な花ですね」という会話は、好天であることや花の評価という「情報」を伝達しているのではありません。そんなこと(天気や花)は既に相手は知っているからです。
では何の目的か。それは、相手にとってあなたが「不審者」や「敵」ではないこと、つまり敵意や憎悪を相手へ対してもっていないという自己アピールのため、「会話」するのです。
この会話は付き合いが親しく長期間になればなるほど重要になってきます。なぜならば、敵意や憎悪は付き合いが30年経ったとき突然発生する場合もあるためです。
なので、定型発達の人々は、「会話」の目的を「敵意の不存在証明」ということだけに力を注ぎます。一切の具体的事実や特定の情報を伝達してはいけません。何故ならば、具体的事実や特定の情報の伝達は、相手から「敵意の表示」と解釈される恐れが常に付きまとうためです。
ハゲ男性に「ハゲですね」という特定の事実を会話で伝達した場合、敵意の表明となります。ハゲはわかりやすい例ですが、人によってどこに地雷があるかわからないため、定型発達の社交家たちは絶対に「具体的事実」を会話に含ませないのです。
もちろん、定型発達の社交家たちは、時に「具体的事実の適示」を会話でする場合があります。例えば、何回も通った病院の看護婦さんが綺麗なネイルを毎月していた場合、「綺麗なネイルですね」と褒めるなど。
でもこれは、長年の経験と考察による「冒険」であり、熟練の技であるため、非定型の皆さんは絶対に真似してはいけません。
会話の目的は、「敵意の不存在」「憎悪していない」というあなたの属性と意思を証明するために行われます。よって、真実(とあなたが認識しているもの)や情報やあなたの意見・考え・思想などを伝える場ではありません。 では、例外的に「事実」や「情報」はどんな場合に伝えるのでしょうか。
②相手方から忖度なき真実の情報提供を複数回要請されたとき、または義務として命令されたとき
例えば、あなたが先輩のスピーチを会社の朝礼会などで聴いたとします。あなたは、そのスピーチを下品で最悪だと思ったとします。
昼休みにその先輩から「俺のスピーチ、どうだった?」と聞かれたとき、あなたは「事実」を発話してはなりません。「素晴らしいものだった」と称賛を言わなければ、その先輩はあなたが敵意を内在させていると解釈することでしょう。
でも、その先輩から複数回、少なくとも三回以上、「真実を教えてくれ」と要請された場合、「下品で最低だった」という真実を伝えることができます。真実は、相手方から切実に要請されない以上、発話してはなりません。 しかし、もし真実の情報を伝えなければ生命・身体・経済に重大な危険が生じると判断した場合は、真実を即時に叫びましょう。「危ない、車が来てる!」
それは、真実を伝達された不都合と、身体生命の保全利益という比較考量から、多くの場合において感謝されます。 次に「義務として命令」されたときですが、これは真実のみをいいましよう。
例えば、あなたが戦争中に監視員だったとします。「敵戦爆連合53機接近中」という警報を発したとします。ここで、「戦闘機と爆撃機の両方が接近中」だと具体的な真実を伝えなければ、重大な問題が発生します。情報の受取側の対処法が異なってくるからです。戦闘機がいる・いないでは迎撃機の装備などが違ってくるからです。
また53機という数字も重要で。数によって対応が変わってくるからです。
ここで、「戦闘機と爆撃機」という個別具体的な情報を「飛行機」と簡略化したり、53機という具体的な数字を「たくさん」と表現することは、あなたが周囲に対して深刻な敵意をもっているのではないか、と定型発達から人々から疑われる要因になります。 「固有名詞」「数字」が出てきたときは特に注意してください。ここでは、情報の曖昧化や抽象化は非常に危険な行為となります。必ず「詳細かつ具体的」に会話しなければなりません。
「営業の山田さんが、鈴木商事から、今日の夕方、商品Aの契約を60ケースとってきた」
ほら、固有名詞と数字(日時や数量)が沢山でてきましたね。この場合、何一つ簡略化や抽象化することなく正確に記録して伝達しなければなりません。もし、「営業の山田さん」を省略して発話してしまった場合、あなたは山田さんに対して深刻な敵意をもっている、と周囲の人々に思われます。
③忘れた、気づかなかった、自分の思いを言葉にすることができない、などを絶対に言わない
発達属性の皆さまは驚かれるでしょうが、定型発達の人に「忘れた・気づかなかった」などの現象は存在しません(認知症を発症していない限り)。でも、定型発達の人々はよく、頻繁に「忘れた」「気づかなかった」という主張をします。なぜでしょうか?
それは「故意にやった」という悪意と憎悪を周囲に隠蔽して、自らの責任と罪を軽減化するため、あえて発達障害の「フリ」をして周囲を騙そうとしているのです。
発達障害に寛容な空間ではそれによって免責される場合があることを定型発達は知っているのです。どんな子供でも、それが3歳児であってもです。
ところが、そうした嘘に多く触れた場合があります。主に、警察官や裁判官、検察官の職業の方々は、定型発達の犯罪者が「知らなかった」という嘘をついて罪から逃れようとする様子を人生で繰り返し見ています。
そうした方々、またはその家族に「知らなかった・気づかなかった」というと、あなたは真意にそう認識していたとしても、あなたが「深刻かつ最悪の嘘つき」であるとみなされる場合があります。
「知らなかった・気づかなかった」と、どうしても真実を述べなければならない場合はあるのですが、その台詞を言うときは人生と秤にかけて、それでも言わなければならない重大な事案のみに限定しましょう。
「自分の思いを言葉にできない」もそうです。ワーキングメモリー不足からそうなっていたとしても、定型発達の人は、それは「嘘つき」だと認識します。あなたが持っている不都合な情報を隠蔽するため、知的障害者や精神障害者の真似をして責任から逃れようとしている悪質な犯罪者予備軍だとみなされます。
なので、自分の気持ちを言葉にできない場合、「いまちょっと問題を多く抱えていて、あとでメールしていいですか」と「文章」で回答すると伝えましょう。必ず時間を指定した上で。
いかがでしたでしょうか。今回は特に重要と思われる三点をお伝えしました。基本的に、定型発達の人は、非定型発達の事情を知りませんので、その様態を観察して、まごまごしたり狼狽えているあなたの様子を「演技だ」とか「悪意だ」と、考えられる限りの最悪の解釈をします。そして、それを口に出すことは決してありません。なので、深刻ないじめなどに発達するケースがあります。
特に、あなたに学歴があり、社会的地位がある場合は、あなたは「優れているのにわざとこんな口の利き方をしている」と、究極的な「憎悪」が向けられていると定型発達側は解釈する可能性があります。これが、恋愛や就活などの結果に強く影響します。
①会話の目的は、敵意の不存在を伝えること。情報を伝えてはいけない。 ②情報を伝えるときは相手方からの要請、または契約上の義務がある場合 ③忘れた・気づかなかった等絶対にいってはならない
あなたの人生が実り有るものになりますように。
橋本琴絵
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