【こんな球】メジャー初勝利の今井達也が操る摩訶不思議スライダー 本人語った魔球の概念と意義
<アスレチックス0-11アストロズ>◇4日(日本時間5日)◇サターヘルスパーク アストロズ今井達也投手(27)がメジャー初勝利を挙げた。6回途中9奪三振無失点の投球だった。 【写真】撮影に応じる今井達也夫妻 独特なスライダーはアメリカの野球ファンたちの間でも話題になっている。今井自身は「投げてる方としては普通のスライダーなんです。でも毎球毎球変化がバラバラなんで。一定じゃないんで」と話す。 握りは変えていないものの、右打者の外へ逃げるように曲がったり、真下に落ちたり、時にはシンカーのように食い込みながら落ちたり…とにかく不規則だ。今井はこう分析する。 「僕はリリースの時の手首の角度とかの違いで、多少の回転の軸がずれたり、回転が変わったり。毎球毎球同じフォームを繰り返すのはほぼほぼ不可能なので。ミスじゃないんですけど、その誤差でミスがミスでなくなってるっていう」 トラックマンなどのデータを見ても「(球の軌道が)決まった位置の範囲内にみんな収まってるんですけど、それがやっぱり人よりも範囲が広いというのは感じてたので」とし、そこに疑問を持った時期もあるという。それでも何が起こるか分からない、人気ゲーム「ドラゴンクエスト」の呪文でいう“パルプンテ”のようなスライダーを貫く。 「僕が打者だったらね、『この人のスライダーはこう曲がる』って思ったらね、ある程度打ちやすいと思うんですよ。同じ球種でも曲がり方が違えば、打者のスイングの合わせ方も変わってくるし難しい。球種が少ないピッチングスタイルなので、スライダーだけで『いくつもある』って打者が思ってくれたら、こっちには得ですよね」 なお今井のスライダーはジャイロ回転(打者から見て、やってくるボールが反時計回りに見える回転)だという。 「僕の中でスライダーはジャイロ回転だと思ってるんで。そしてジャイロ回転しか投げられない身体だと思ってます。スイーパーとか横回転のスライダーは僕は投げられない。投げたいけど、どうにかして投げようとは思ってないし、投げられないので」 ナックルスライダーやUFOスライダーとも呼ばれたり。使い手が少ないから魔球ぶりも際立つ。メジャーをも席巻する。【西武担当=金子真仁】