栗田和明(P.N.山本章一)の一連の加害について北海道芸術高校の隠された問題点。誠実な対応を求める /卒業生
●学校に提出した文書の全文 PDFリンク●
(公開用に私の卒業年度と名前を伏せたもの。紙の文書と内容同じ。)
※訂正箇所 PDF2枚目 「少なくとも学校は2019年には栗田の加害を知りました。 それからすでに6年が経過しています。」→2026年現在7年経過しています。
概要
2026年2月札幌地裁 北海道芸術高等学校の元講師・栗田和明(漫画家PN山本章一/「堕天作戦」小学館)が未成年だった元生徒に性加害を行ったことに対し賠償命令が下されました。
原告女性への凄惨な虐待と性暴力、それを止められなかった学校、隠蔽した小学館、次々と問題が明らかになっています。
10年余り前から加害者に都合のよい環境を放置してきた学校の責任はもっと追及されるべきと考え、より詳細な説明を求める文書を提出しました。
被害事実や時系列等は卒業生Bに(一部は講師Cにも)確認していますが、基本的には被害の非当事者である私個人の意見として書いています。
このnoteは基本的に文書を補完する内容です。記事だけでもわかるように書きましたが、文書の内容を踏まえて読んでいただければ幸いです。
文書を出した経緯
数年前から私は、当時の被害や原告女性Aが裁判で戦っていることを卒業生Bを通じて聞いていた。
裁判で相応の判決が下ることを期待していたが、結果はとても納得がいくものではなかった。
判決後には私が知るよりさらに詳細な被害内容と栗田と学校の裁判での態度が明らかになり、それは予想をはるかに超えた悪逆非道なものだった。
小学館の話が大きく広がっている影で学校の責任はさほど注目されていない。
学校がどのような対応をするか待ったが、二度HPに声明が掲載され裁判に関連した対応に触れるにとどまった。そこで指導強化や対策をしていると言葉では繰り返しても、その実態はいまだ見えこない。
現在に至るまで学校の問題点がうやむやにされていると感じ、栗田の加害事実に対する学校の動き、その詳細な説明と対策の具体的開示を求めた。
補足
私の直近の行動
2月末から札幌キャンパスのフォームから事態の説明を求めるよう複数回(仮名にて)意見を送ったが自動返信メール以外応答なし。
3月初頭から私が個人的に講師C、講師Dに連絡をとり何度かやりとりをする
3月26日に恭敬学園宛のメールと郵送にて文書提出
3月27日夜メールで校長から返信
登場人物について
原告女性A 2026年栗田に賠償命令が出た裁判の原告。
卒業生B 在学中、栗田に性加害を受ける。
原告女性A、卒業生Bはそれぞれ在学中の数年と卒業後にも被害が続いた。
卒業生E 在学中、栗田と性的なメールのやり取りをしているとコース内ではかなり噂が広がっていた。
卒業生Bが聞いたこと:講師Cから「卒業生Eと栗田に肉体関係があった」、栗田から「卒業生Eは重度の精神疾患を抱えており、自分を頼りにしていた」
講師C まんがコースの講師。「栗田の加害は社会的に許されないこと」との認識はあり、協力的な態度ではあるものの”個人の問題”として捉えてしまっているところがある。
講師D まんがコースの講師。私とのやりとりで自身が辞職したことを「年齢などの理由」と言っていたが、学校は「SNSへの不適切投稿が確認されたため処分」とのこと。私が連絡した際、栗田への批判や被害者を慮る言葉は出てこなかった。
キャンパス長 校長の他に各キャンパスに「キャンパス長」がいる。札幌のキャンパス長。少なくとも2019年から今まで同じ人物。(校長とキャンパス長は同一と思っていたので書面には登場しませんが先日別々だと判明したのでこちらで補足)(在職期間については学校に問い合わせ中)確認できず
校長 現在の校長、桧物聖 氏は2019年4月に校長に就任している。(北海道芸術高校HP[沿革]にて確認)
まんがイラストコースには他にも複数講師がおり、クラス担任もいる
時系列
学校まわりの動きのみ太字。
※卒業生Bの在学時期と原告女性Aの入学までには開きがあり2022年まで全く面識はなかった。
※小学館まわりの動きは適宜省略。詳しい記事は参考リンクの方に。
20XX年 卒業生B 在学時から栗田に性加害を受ける
20XX年 卒業生B 在学中、講師Cに相談。講師Cから栗田へ個人間での注意に留まる
20XX年 卒業生E まんがコース内で「性的なメールのやり取りをしている」と噂が広まる
2015年2月 栗田 山本章一としてマンガワン(小学館)で「堕天作戦」連載開始
2016年4月 原告女性 A 入学 在学中から被害にあう
2019年3月 原告女性A 高校卒業
2019年8月 原告女性A 栗田から「次の子を見つけた」と言わたことをきっかけに被害を警察に相談
2019年10月 原告女性A (PTSDの悪化により)自殺未遂
2019年10月 卒業生Bと私が講師Cに対し、学校に栗田をやめさせるよう相談
─ 講師Cからキャンパス長へ栗田の加害事実を伝える
─ 卒業生Bが小学館に告発しようとするも断念 ※[問題点の整理]に補足
─ 卒業生Bが直接キャンパス長に詳しい被害内容と卒業生Eの被害を伝える
2020年2月 原告女性Aから警察への相談により栗田は逮捕。時効や証拠のハードルで罰金30万円の略式命令に留まる
2020年2月 北海道芸術高校 栗田との契約解除
2020年3月 体調不良を理由に休止していた「堕天作戦」連載再開
2021年5月 原告女性Aが小学館に連載中止と理由(逮捕)の発表を要求するも栗田と担当編集に阻まれ実現せず
2022年3月 共通の知人を通して卒業生Bと原告女性Aが知り合う
2022年7月 原告女性Aが栗田を提訴 民事裁判が始まる
2022年10月 「堕天作戦」の掲載が終了
2022年12月 栗田 ひそかにマンガワンで別名義で再起用され原作者として「常人仮面」連載開始
・ 2023年 法改正(性犯罪の時効の見直し等)
2026年2月20日 札幌地裁で判決。ここでやっと被害内容などが報道され、栗田の素性が世に出回る。
2026年2月27日 小学館から最初の声明「常人仮面掲載終了のお詫び」
2026年3月2日 学校から「訴訟の経緯と認定事実について」という声明
2026年3月6日 原告女性A、栗田 双方が控訴
2026年3月9日 学校から「本校の対応について」という声明
2026年3月26日 私が冒頭の通り文書を送信
2026年3月27日 校長名義で返信が来る
学校の声明が掲載されたのは仁木本校のHPのみ。札幌キャンパスのHPには掲載されていない。二度の声明ともに「一部報道に関する本校の対応について」という画像バナーとpdfリンクのみで検索に出づらくなっている。
27日、学校からの返事とその問題点
3月27日22時 校長 桧物 聖 氏より返信が来る
学校からの要望により全文の公開は控えるが、返信の中で気になる点を箇条書きにしておく。
”原告女性Aへの謝罪が最優先”と何度も強調して被害者に順位をつける様子があり、卒業生Bを軽視する態度が続いていると言わざるを得ない。
卒業生Bの被害を「20XX年頃に被害にあったことがあり」と、まるで単発の被害であったように表現している。
原告女性Aの被害を「学校として適切に把握し得なかった」とまるで可能性すらなかったような言い方をしている。私の方では、スクーリング時に異様に栗田にべったりだったことに複数の講師が違和感を感じていたこと、栗田以外の講師を拒絶する態度を見せていたことなど関係者から証言をうけている。グルーミングを疑える状況があったのではないか。
”栗田本人が加害事実を認めなかった”という理由で2019年10月時点で措置を講じていない。2人の被害者と証言者がいることが分かった時点で、学校の処分で終わる問題ではなくなっており、警察など公的機関の介入を求めるべきだった。
”裁判での主張は学校の見解とは違う”とのことだが4年あった裁判の期間中で弁護士と協議し修正する余地がなかったとは思えない。
問題点の整理
食い止めるタイミングはいくつもあった
卒業生B在学時からの栗田和明の加害と、その後も漫画家としての仕事が継続され多くの人を巻き込んだことを一連の出来事として捉えると、それを止めるタイミングはいくつもあったはずなんです。
時系列の中でも講師Cの初動ミスは明らかです。事態を矮小化してとらえ、対応を間違えた責任は大きいと思います。しかしこれについては、ここまで事態が悪化した「今」ではこの講師個人を責めたところで背負える大きさの話ではなくなっています。
(それと、この講師に非難が集まることは元凶である栗田にとって都合のいい状況にもなりうるので私はそれを懸念しています)
2019年10月 ”卒業生Bが小学館に告発しようとするも断念”この詳細は文書で触れていますが、Bが講師Cに相談→Cが講師Dに相談→CがBに伝える…という流れで、講師Dの発言の真意はわかりませんが客観的に見れば「講師2名に相談したにも関わらず被害を矮小化して捉えられ告発を断念せざるを得なかった」ということになると思います。
性加害というものが権力勾配やバレにくい状況を利用して行われるものであることはすでに知られていることです。そしてかつては”いたずら”などという言葉で矮小化されることがありましたが、性加害が悪質な暴力であることは明らかです。
未成年を預かる学校の責務として、そのことを講師に周知し学校が最初から(教育現場としてごく当たり前の)「暴力を見逃さない」という指導を徹底していれば、講師含む周囲の学校関係者が適切に対処できた可能性があることを忘れてはいけません。
”以前の被害者を無視”するような学校の態度
卒業生Bの行動への対応、これは文書内で指摘している通り。それに対しての返信でも引き続きその態度が見受けられます。
また、2019年時点でもう1人の被害者の存在を知ったにも関わらず、その人物については声明でも返信の中でも明らかにしていません。これを隠蔽というのではないでしょうか。
どのくらい学校に話が通っているのかキャンパス長の行動にも大きな疑問が残ります。
元凶は栗田和明に違いないが…
もちろん栗田和明がすべての元凶であることは言うまでもありません。
(栗田に対しても、長年に渡り複数の人物に加害を続けた事実が正しく裁かれるよう個人的には願っています。)
学校が「加害の事実を知った」ところからでも適切に動けば、少なくとも原告女性Aへの卒業後まで続いた被害は防げた可能性があります。
2019年の告発から7年。2020年の逮捕から6年。2022年の告訴から4年。法改正から3年。
学校が性暴力の深刻さを考えるタイミングはたくさんあったはずです。
性被害の実態に法律が追い付いてないことや教育現場での性教育のタブー化など、根本として社会に問題があることが前提にはあります。
だからこそ今できる事として各現場で防止策を周知することが重要なはずです。HPには下部に「いじめ防止基本方針」のPDFリンクが張ってありますが、せめてそのくらい具体的な方針を周知をしていて然るべきではないでしょうか?
性暴力を許さない、という啓発は加害教師がいようといまいと当たり前にされるべきことですが、なぜあえてしてないんでしょうか?
まとめ
「加害が校内で行われたものではないから使用者責任は問われない」
それだけで済んでいいんでしょうか?
対策、と繰り返し言うものの具体的なことをひとつも示せないというのがわからない。声明や返信の中では漠然とした言葉で濁すばかりな姿勢に不信感は増す一方です。
私自身、このように学校へ責任追及をすることで前述の関係者のほか在校生・卒業生・学校関係者にマイナスの影響が及ぶことを非常に不安に感じていますが、ここで疑念を払拭することこそがそうした影響を最小限に留める最善ではないでしょうか。
詳細な事実の開示と、これまで行ってきた(あるいは行わなかった)対応・これからの対応について具体的に表明すべきだと考えます。
この問題を公開することで、”性被害がいつまでも軽視され続ける歪んだ現状”と”教育現場に求められる責任”を多くの人と共有しながら、北海道芸術高校に今まで以上の誠実な対応を求めたいと思います。
参考リンク
北海道芸術高等学校 https://www.kyokei.ac.jp/
北海道芸術高等学校 札幌キャンパス https://sapporo.kyokei.ac.jp/
小学館
※印=加害の具体的記述あり、閲覧注意
弁護士.com 札幌地裁判決時の記事 裁判に関する内容(2/20)※閲覧注意
小学館で連載を持つ漫画家 江野スミさんのnote(2/27~28)※中盤に記述あり
エッセイスト 藤井セイラさんのnote(2/28)※後半から記述あり
▼東京共同法律事務所 原告女性からの言葉(3/8) 一部引用
“ 私が心から望むことは、加害教員からの被害の実相を広く知っていただき、こんなことが起きないよう、社会全体で子どもを性被害から護る仕組みをつくっていただくことです。それぞれのお立場で、できることに取り組んでいただければ、大変嬉しいです。どうぞよろしくお願い致します。 ”
▼朝日新聞 [ 小学館がマンガワン原作者起用めぐり謝罪 専門家「後追いの対応」] 一部引用
” 矢守氏は「『被害者配慮』という言葉が、意思決定の透明性や、説明責任を放棄できるエクスキューズとして機能してしまう状況は、避けるべきだ」と批判する。 ”
── これは北海道芸術高校にも言えることではないか。


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