内々定率66.0%の高水準も初の前年割れ 理系失速で売り手市場に変調の兆し
株式会社学情が2027年卒予定の大学生・大学院生を対象に実施した調査(2026年3月)によると、3月末時点の内々定率は66.0%と高水準を維持したものの、前年同期(69.7%)を3.7ポイント下回り、今季初の前年割れとなった。 前月比では10.3ポイント増と大きく伸び、採用広報解禁(3月1日)を経て7割に迫る水準まで上昇した。一方で、これまで前年を上回り続けてきた流れが初めて崩れたことで、新卒採用市場に変化の兆しが見え始めている。 要因の一つとみられるのが理系学生の伸び悩みだ。理系の内々定率は74.2%と高いものの、前年同期を8.6ポイント下回り、前月比の伸びも3.9ポイントにとどまった。インターンシップなどを起点とした早期選考が前倒しで進んだ反動とみられる。 一方、文系は前月比13.5ポイント増の62.0%と大きく伸長。採用広報解禁を契機に動きが活発化し、前年並みの水準まで回復した。これにより、20ポイント以上あった文理差は12.2ポイントまで縮小した。 就職活動の継続率は67.2%で、前月から11.8ポイント低下したものの、前年同期を約4ポイント上回った。内々定を得て就活を終えた学生は27.0%にとどまり、依然として7割近い学生が活動を続けている。 同社は、文理ともに内々定率が前年を下回りながらも就活継続率が高い点に注目。先行き不透明な経済環境も背景に、これまで「超売り手市場」とされてきた新卒採用の流れが転換点を迎えている可能性があると指摘している。
報知新聞社