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【独自】内藤哲也「UNPASO」倒産騒動の裏にあった“女帝”のクーデター「俺はCさんについていきます」と内藤は言って…

内藤哲也は何を考えているのか?株式会社UNPASO倒産騒動の真相!《前編》

 

■X氏の資金注入によって会社はなんとか回っていた

 

 初期の株式会社UNPASOの事業は2本柱であった。フードサービス部門はX氏とY氏が中心となって動き、スポーツマネージメント部門はX氏が掌管する体制ができ上がりつつあった。この頃の内藤は社長として経営や事業について勉強をしながら、グッズのデザインや販売にも意見を出し精力的に活動していたという。

 事業が走り始めると、 A氏のオフィスに間借りしていた新宿の事務所から、中目黒にあるRYUSEIの住込み施設を兼ねた新オフィスに移転し、同時に新たなスタッフを入れることになった。その一人はX氏がマネージャーとしてスカウトしたZ氏、二人目は飲食事業で1号店の店長を期待されていたB氏、そしてもともと内藤ファンで、後にX氏をUNPASOから追放することになる——広報、社内システム管理および貿易事務担当のC氏である。

 内藤とBUSHIが結成したLOS TRANQUILOS de JAPONの有料ファンサイトに、インタビュー記事やコラム、メルマガを執筆することになった筆者が、UNPASOと業務委託契約を結んだのもこの頃だ。

 

LOS TRANQUILOS de JAPON ※公式HPより

 

 業務委託の筆者を入れて総勢7名でスタートしたUNPASOは、当初はなかなか黒字が出なかった。そのためX氏が自らの資金を投入して運営を成り立たせていた。内藤が出した資金は100万円、会社設立の資本金のみである。ちなみに設立準備から最初のトークイベントの入金がある7月末まで、半年間の売上収入はゼロだった。

 新日本プロレスという業界トップ団体で最も人気のある内藤が100万円しか出さないのはおかしい、とプロレスファンならツッコみたくなるだろう。たしかに新日本プロレス退団時には億単位の資産があったが、UNPASOを設立する前にプライベートの出来事により、それを失っていたという事情がある。

 後に今回の騒動でポイントになる会計処理について先に触れておこう。

 X氏が投入した資金は、会計上どう処理されていたのか。これは即時処理をせずに簿外で補助簿に記載していた。社員の給与やLOS TRANQUILOS de JAPONのグッズを制作する費用はもちろん、内藤やBUSHIおよび随行するX氏の海外渡航行程費もイベント会場やアルバイト要員、移動交通費等経費などの大半が一時的に未処理のまま補助簿での記帳だったが、これは新規取引の与信上の便宜暫定で累損が消えるであろう当期中に、短期借入金勘定で処理をする予定だったという。

 毎月の人件費・販管費を含む固定費は総額300万円程度。売上の原資となる前払い仕入れ費用を合算すれば、先行費用として2000万〜3000万円程度かかるのは、会計の知識がなくとも想像がつくはずだ。

 この未処理の会計部分を「不正経理」だとC氏と内藤は後に騒ぐことになるのだが、キャッシュフローがすぐには回らない立ち上げ直後のベンチャー企業でこうした形で資金を注入、仮処理しておくのはよくあることである。これが黒ならば創業期のベンチャーがタイミングを見て引き当て処理していく、よくある勘定仕訳実務(※)はすべて不正ということになってしまう。

 内藤は会計処理についてX氏から説明を受けていたが、残念ながら理解できていなかったようだ。

 とにかくX氏は内藤のためを思って動いていた。目のメンテナンス費用なども出していたし、またフードサービス事業を進めるため、出店候補の物件内見なども本人を連れて行っていた。その合間を縫って、新グッズのデザインや事業の進捗状況のチェック、役員会議など多忙を極めていたという。

 他のメンバーも新しい会社で各々の役目を全うし、事業は着実に進んでいるかのように思えた。

 しかし社内システム管理担当者のC氏が、「私はこっちのやり方の方がいいと思います」と、事あるごとにX氏に反発をするようになる。

 後からわかった話だが、C氏は社内のサーバーを通じて、社員全員のメールを無断で覗いていたそうだ。

「入って一ヶ月くらいで私のいう事を聞かなくなりました。『社長(内藤)には了解を取りました。これでいきます』で終わりだもん。業務で使うからと私のクレジットカード番号を聞いて、頼んでもいないシステムの契約とかを結んだり、ソフトをダウンロードしたりするんです。私がリクエストしていないのにGoogleワークプレイスの契約も結んでましたよ」

 

 ※企業の日常的な取引(売上、仕入、経費精算など)を簿記のルールに従い、適切な勘定科目と金額を用いて会計ソフト等へ帳簿付けする一連の業務のこと

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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