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あわあわあわわ【衛宮親子・槍弓】/Novel by なぁぎ

あわあわあわわ【衛宮親子・槍弓】

2,665 character(s)5 mins

前半1Pは衛宮親子、後半2Pは槍弓のターン。 ツイッターで前半部分を呟いたら反応頂けたので調子に乗りました。親子マジ天使。 作中に出てきた飲み物は私が実際に子どもの頃作って貰った物です。赤とかグリーンとか、見た目が鮮やかで大好きだった。 あとローカルですがリボンナポリンにアイス浮かべたのも大好きです。安上がりですまない。
 どうでもいいですが、もし言峰用に作るとなれば、ドクターペッパーにチョコアイスを浮かべるという食べ物への冒涜のような物になるに違いない。

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蝉が鳴いて、暑いある日。
「士郎、アイス食べようよ~」
「もう、仕方ないなあ。一個だけだぞ」
しっかり者の養い子の許可を得て、向かった台所の冷蔵庫。その冷凍室のドアを開けて、切嗣はあれ、と首を傾げた。
「一個しかない?」
数個まとめて買っておいたはずのアイスが一つしか残っていない現実に、しかし切嗣は直ぐに原因に思い当たった。お隣の娘がきたときに、一緒に食べたのだ確か。
原因は分かったが、それでアイスが増えるわけではない。息子と一緒に食べるのだからとアイス以外の冷たい物を探して冷蔵庫を開けると、炭酸の瓶が一本。

暫しのシンキングタイム。


「士郎ー。かき氷のシロップって何処の棚だっけ?」
「冷蔵庫の隣の……って何してるんだよ爺さん」
士郎が養父の声に台所に向かえば、どこから引っ張り出したのか大きめのコップを二つ並べて、戸棚をあちこち開けている姿が飛び込んできた。
アイスはどうしたんだよといいながらかき氷シロップを出してやれば、そこだったのかあと暢気な返事。
「かき氷作るのか?アイスはどうしたんだよ」
緑色のシロップの瓶を揺らして量を確認する切嗣に問うと、アイスが一個しかなかったから、美味しい物を作ろうと思ってね、という若干意味の分からない返事が返ってきて、士郎は?マークを頭上に浮かべた。
そんな士郎に切嗣は見ててごらんと楽しそうに言うと、かき氷シロップを二つ並べたグラスに注ぐ。続いて冷蔵庫から出したソーダを注ぐと、グラスには鮮やかな緑のジュースが満たされた。
「この前、大河ちゃん家で若い衆が食べてるのを見たんだよ」
作り方も簡単だったから、いつかやってみようと思ってたんだよといいながら、今度は冷凍庫からカップに入ったバニラアイスを取り出す。
「このグラスにアイスを乗っければ、クリームソーダの完成です!」
ででん。
そんな効果音が聞こえそうなくらいに胸を張った切嗣に、士郎はグラスと切嗣を交互に見上げた。なんて子どもっぽい人だろうと思うのが半分、クリームソーダ作れる爺さん凄い! が半分ずつの視線である。
そんな士郎からの視線を受けて気をよくしたのか、切嗣は張り切ってスプーンを手にアイスを掬う。最初に半分に区切って、一気に半分を掬い上げグラスにぽとん、ぽとん。

ぶわ。

「ん?」

ぶわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

「じいさん、泡吹き出してきたぞ!?」
「なんでなんで!? 士郎、取り敢えず口付けて飲んで!」
アイスをソーダ水に投入した途端、何故かビールのごとく泡立ち始めたソーダ水に二人は慌てる。このままでは零れると判断して、二人揃ってグラスに口を付け、溢れそうになる分をごくごくと必死で飲み込んだ。

「……ふぅ、もう大丈夫かな」
「びっくりした」
泡が落ち着いたのを見計らって、グラスから口を離す。
びっくりしたねえとお互いの顔を見た親子は、次の瞬間ぷっ、と同時に吹き出した。
「士郎、唇と鼻のてっぺんが白いよ!」
「じいさんだって鼻にアイスついてるぞ!」
慌てて口を付けたせいで、グラスに浮かんでいたアイスに鼻をぶつけてしまったのだろう、鼻の天辺に白いアイスを付けて、口周りを泡で白く染めて。

そんな間抜けなお互いの姿に笑って、顔を拭いて。
先をちょこんと切って、アイスを掬えるようにしたストローをグラスに挿して。
「美味しいねえ」
「うん」
縁側に並んで座りクリームソーダを飲んだ、遠い記憶。

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