秘書課と広報広聴課は「広報媒体に使用することはない」

 秘書課と広報広聴課に私が確認したところ、秘書課職員が撮影した写真を広報媒体に使用することはないと認めた。「主として秘書課の保存目的」で撮影し、「県政PRのため副次的に」知事へ無償提供しているという。となると、その取り扱いが問題だと男性は指摘する。

「県職員が公務中に撮影した写真は、原則として県の行政文書・公的資料となります。公文書なので目録や台帳での管理が義務付けられるはずですが、それらは請求しても『不存在』でした。保存目的なら作成していないとおかしいし、保存期間が1年未満と短すぎるのも不自然です。

 また、知事が個人アカウントに使用するためには本来、著作権譲渡か公文書公開の手続きが必要ですが、それもなく、大量の写真が無償提供されている。公私混同であり、職権濫用ではないでしょうか。職員は命じられれば撮影を断れないわけですから」

林間を走る「セラピーバイク」体験。万博関連の県事業「フィールドパビリオン」の一環(2025年10月)

 文書問題の百条委員会が行った県職員アンケートや当時の報道では、「ポスターや広報媒体にやたらと顔写真を入れたがる」「写真やテレビの映りを異常なほど気にする」という声がいくつも上がった。斎藤の自己顕示欲やナルシシズムに職員が振り回される状況は、今も変わっていないようだ。

副知事が去り際に語った苦言と文書問題の反省

「一般職の気持ちを代弁すると、知事がもう少しはっきりとご説明いただければ、(県議会の)常任委員会などで答弁する一般職員に対する批判的な意見を抑えることにつながるのではないか」

 3月末で兵庫県庁を去った服部洋平・前副知事は退任会見でそう述べた。斎藤が定例会見や県議会で告発文書問題などの質問に正面から答えないことを問われての回答である。

 慎重に言葉を選び、発言後には「すみません、差し出がましい発言になった」と付け足したものの、県職員のために言っておかねば、という本心からの諫言だった。