沖縄県名護市辺野古沖で、研修旅行中の同志社国際中学・高校(京都市)の高校2年生らを乗せた小型船2隻が転覆し、生徒1人を含む2人が死亡した事故を受け、同校を運営する学校法人同志社は28日、同日開催した理事会で、外部の専門家による特別調査委員会の設置を決定したと発表した。
発表によると、同委は、▽研修旅行の実施プロセスにおける事実関係の解明、▽事故の原因分析、▽再発防止策の提言を目的とする。
同志社と利害関係のない弁護士3人で構成。委員長は北浜法律事務所代表の渡辺徹氏で、同法律事務所の谷明典氏、御堂筋法律事務所の秋山洋氏が委員を務める。
調査結果は取りまとめが完了次第、速やかに公表するとしている。
同志社と同志社国際中学・高校は、事故翌日の17日に開いた記者会見で、第三者による調査委員会を設置する方針を示しており、それを正式に決定した形。
事故が発生した16日は波浪注意報が出ていたが、学校側は記者会見で、就航判断は船長に委ねていたと説明。転覆した2隻が、海上運送法に基づく事業登録を行っていなかったことは事前に把握していなかったなどとしていた。
この事故では、生徒8人と船長1人の計9人が乗船した「不屈」が初めに転覆し、その約2分後に生徒10人と船長を含めた乗組員2人の計12人が乗船した「平和丸」が転覆。不屈の船長を務めていた金井創(はじめ)牧師と、平和丸に乗船していた女子生徒が死亡した。この他、生徒12人を含む計14人が負傷した。
2隻は普段、辺野古の米軍基地建設に反対する抗議船として使用されており、不屈は、抗議活動をする金井牧師らが募金を呼びかけ購入したものだった。一方、事故当時は抗議活動を行っておらず、生徒らは平和学習の一環として、海上から辺野古周辺を見学するために乗船していた。
事件を巡っては、第11管区海上保安本部が業務上過失致死傷などの容疑で、船を運行していた市民団体「ヘリ基地反対協議会」の事務所や、金井牧師が牧会していた日本基督教団佐敷教会(同県南城市)を家宅捜索するなどしている。