伊賀市長、「学びの多様化学校」設置検討 あけぼの学園高募集停止で
三重県伊賀市の稲森稔尚市長が、「学びの多様化学校」の設置を検討する考えを明らかにした。県立あけぼの学園高校(川東)の募集停止などを受けたもので、県教育委員会と協議する。
県教育委員会は昨年12月、伊賀地域高校活性化推進協議会の議論を踏まえ、2028年度にあけぼの学園高校の募集を停止し、30年3月に閉校することを決定。稲森市長は強く反発していた。
3月9日の市議会一般質問で、森中秀哲市議が不登校生徒や日本語指導を必要とする生徒を受け入れてきた同校の機能を指摘したのに対し、稲森市長は「義務教育段階から高校生段階までを切れ目なく受け止めることができる学びの多様化学校の設置が必要。市が積極的な役割を果たしていく必要がある」と表明。教育支援センター(上友生)を学校に移行させる案や、ほかの県立高校と中高連携を図る案を明らかにした。
学びの多様化学校は、不登校特例校と呼ばれていたが、23年に改称された。年間の欠席が30日以上だった児童・生徒らが対象。特色ある教科を新設したり授業のコマ数を減らしたりできる。学校が認定した内容をこなせば、通常の学校を卒業したのと同じ扱いとなる。25年11月時点で公立37(都道府県立2、市区町村立35)、私立22の計59校あり、県内では25年4月に開校した「県立みえ四葉ケ咲中学校」(津市)がある。文部科学省は全国で300校の設置をめざしている。
23日の定例記者会見で稲森市長は「近年不登校が増えているが、子どもや若者の実態に教育の方が合わせないといけない」とし、「学校を建てるとかではなく、空き教室の活用などで十分実現可能。不退転の決意で実現させたい」と説明。沢田剛教育長が近く、県教育委員会と協議する考えを明らかにした。