インタビュー

米軍機着陸、イタリアはなぜ拒否できた? 識者が語る、日本との違い

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聞き手・御船紗子
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 イタリア国防省が、中東に向かう予定だった米軍機のイタリア国内の基地への着陸を拒否した。イタリアメディアが3月31日に報じた。米国と同盟関係にあるイタリアとの間で起きたこの出来事から、なにが読み取れるのか。安全保障に詳しい琉球大の山本章子准教授に聞いた。

 ――イタリアはなぜ、米軍機の着陸を拒否できたのでしょうか。

 まず、イタリアの対米関係と北大西洋条約機構(NATO)の対米関係に分けて考える必要があります。

 イタリアの対米地位協定はNATOの対米地位協定を補足する位置づけです。NATOが有事と認めたときには、NATOの協定が優先されます。

 今回は、トランプ米大統領がNATO加盟国への事前通告をほとんどせずに攻撃を始めたことで、NATOは有事だと認めていません。そのため、イタリアの地位協定が適用できるのです。

 イタリアの憲法には「他国民の自由を侵害する手段および国際紛争の解決手段としての戦争を否認する」という条文があり、世論もNATO域外の戦闘への協力は拒否すべきだという論調です。過去にも、米国がレバノンやリビアを攻撃した際に、イタリアは協力を拒否しました。

平時と有事の規定 日本にはなく

 ――日本も同じことができる…

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この記事を書いた人
御船紗子
国際報道部
専門・関心分野
国際関係、サイバー
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    越智萌
    (立命館大学大学院国際関係研究科准教授)
    2026年4月2日16時12分 投稿
    【視点】

    90年代の湾岸戦争時にも、在日米軍がペルシャ湾に移動した際に参議院でこの点に関する質問がなされましたが、政府見解は「米軍の運用上の都合により、米軍艦船及び部隊を我が国から他の地域に移動させることは、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    座安あきの
    (ジャーナリスト・コンサルタント)
    2026年4月3日15時30分 投稿
    【視点】

    イタリアのメローニ首相が米軍機の着陸に「NO」と言えた背景には、平時と有事の切り替えを明確にする「NATO」という多国間枠組みの存在がある。NATOが有事と認めない限りイタリアは自国の意思(平時のルール)を優先させる「政治的ブレーキ」を保持

    …続きを読む

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