インタビュー

トランプ政権を憂う国際人権NGO 「世界の人権活動、深刻な後退」

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聞き手・牧野愛博
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 米国のルビオ国務長官は、国際開発局(USAID)の全事業のうち83%を廃止すると明らかにしました。トランプ政権は「DEI(多様性、公平性、包摂性)」の見直しも進めています。国際人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)」のラシャ・ユネス・LGBTの権利プログラム臨時ディレクターは「トランプ政権の主張は極右そのものだ」と語ります。

 ――USAIDの資金拠出凍結による影響は。

 特にグローバルサウス諸国では、多くの草の根組織が、米国の資金に頼っています。拠出停止は、市民社会や民主主義の構築、人道問題などで活動する団体に深刻な影響を与えています。今回の凍結は、米国の国際的な人権問題へのコミットメントからの一方的な後退を意味します。

 ――トランプ政権は国連人権理事会からの脱退も決めました。

 人権侵害の調査や各国政府の責任追及などで重要な役割を果たしている国連人権理事会からの脱退は、世界の人権活動にとって深刻な後退です。HRWは、米政府の脱退を、多国間協力を弱体化させ、権威主義体制に大胆な行動を取らせてしまう政治的な脅威と見なしています。

 ――トランプ政権はDEIを見直しています。

 DEIへの取り組みを後退させたことで、特に疎外されている(少数派の)個人やグループに大きな問題が生まれています。職場での人権保護やアファーマティブ・アクション(積極的格差是正措置)、企業のDEIプログラムなどを解体する動きが起きています。公民権擁護運動に対する萎縮効果や、差別を正当化する政治的変化などの弊害をもたらしています。

 人種、性別、LGBTQ+の権利を巡り、数十年にわたった歩みを破壊する試みだと言えます。

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■DEIや人権めぐるトランプ…

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この記事を書いた人
牧野愛博
専門記者|外交担当
専門・関心分野
外交、安全保障、朝鮮半島

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