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沖縄研修旅行の異質さ

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2025年6月 HSS初日 学生証を受け取り喜ぶ知華
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2025年8月 ハーバード大学内にて

私個人としては、娘2人の普段の学校生活を聞く限り、安全管理に不安を感じたり、偏った思想教育がなされていると感じたりしたことは一度もありませんでした。

ところが、今回の沖縄研修旅行については、あまりに異質すぎて唖然とするばかりです。今記事では、今年の「Fコース」に絞り、現在行われている調査や捜査に影響を与えない範囲で記しておきます。新しい事実の発表などはありません。

欠落していた安全管理と「放任」

安全管理については、実際に教員不在の状況で事故が起こっているため、言うまでもありません。普段の管理された校内とは全く異なるフィールドで、事前の安全、認可、保険の確認を行わず、さらに現地での引率放棄をよしとしたその感覚には言葉を失います。生徒の「自由」や「自主性」という言葉は、大人の「放任」や「無責任」を隠すための隠れ蓑ではないはずです。

教育現場において、特定の政治的立場に偏った、あるいはそう誤解されかねない活動を教師主導で行うことは、教育基本法の理念に反する問題です。 今回、実際の抗議活動や政治活動を目的としたわけではありませんが、知華が乗ったのは「抗議船」と認識されている小型ボートでした。定員ぎりぎりの生徒を乗せ、海上保安庁の船が監視する中、抗議活動の場を通り抜ける――。それを第三者がどう見るかは、火を見るより明らかです。

事故の一報後、最初に目にした記事には「移設工事に対する抗議活動のため、21人が乗っていた」と書かれていました(後に訂正)。誤報の影響は一旦置いておき、なぜメディアがそのように判断したのか。そう思われて当然の状況に、学校側が生徒を晒したのも一因です。

届かなかった情報、知らされなかったリスク

私は当日まで、知華が「抗議船」に乗ることなど全く知りませんでした。そのためニュースを見た瞬間、「生徒がこれに乗っているはずがない。心肺停止で運ばれたのは人違いだろう」とさえ思ったのです。それほどまでに、保護者への情報は不足していました。

毎年、保護者に詳細なコース説明がない理由として思いつくのは、

  • 疑問や批判が出るから、詳細は説明したくない。

  • 全くリスクだと思っていないから説明不要と思っていた。

  • そもそもコースの内容を教員が知らない。

いずれであっても大問題ですが、これら以外に何か正当な理由があったのでしょうか。

知華自身も、このコースの背景をほとんど理解していなかったようです。妻が「なんで辺野古を選んだの?」と聞いた際、彼女はこう話していました。 「美ら海水族館に行きたいんだけど、美術館で怖い絵を見るよりかは、お友達と綺麗な珊瑚礁を見る方が楽しそうじゃん」

【Fコース】ボートに乗って海から辺野古を見る → 美ら海水族館

彼女にとっては、ただそれだけの純粋な選択でした。

もし

もし、私が「辺野古・ボート」という単語にもっと敏感に反応できていたとしたら。
もし、私が過去の研修旅行のレポートや写真を検証する手間をかけていたとしたら。
もし、私が先生にボートの発着場所やルートを確認していたとしたら。
もし、私が……。

考えていくとやりきれない思いです。妻は今も自分を責める声に押しつぶされそうになっています。でも正直、当時の私たちが疑問を持つには、私たちが学校を信頼しすぎ、そして提供されていた情報があまりに少なすぎました。



誤情報の訂正

ここまでの4本の記事で私が書いた内容にのみ基づき、今までに拡散された誤情報のうち、代表的なものについて指摘させていただきます。

1. 朝日新聞速報(訂正前)の記事について

当初配信した記事で、転覆した2隻に乗っていた21人について「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設工事に対する抗議活動のため」乗船していたとしていましたが、誤りでした。

Xアカウント 朝日新聞デジタル放送局  訂正記事より

記事は当日中に訂正されましたが、「抗議活動のために乗船していた」という誤った認識が第一報で広まりました。知華の死去が私たちに伝えられた後もこの記事は閲覧でき、動揺と混乱の中、肉親、親族、親友に緊急事態の連絡を入れるのも憚られる状況でした。目に飛び込む記事へのコメントは見るに堪えない内容で、吐き気を催しすぐに閉じました。知華の死が誤報であって欲しいと願い続報を調べる手の震えが止まりませんでした。

2. ヘリ基地反対協議会側の発言について(産経新聞の取材に対し)

「思いはきっと、『辺野古のこんな無謀な工事はやめてくれ』っていう意味で辺野古に来ていただいたと思うんですね」

https://youtu.be/uEdgflMsf54?t=73

適切な届出や保険の手続きすら欠いたままボートを運航し、知華の命を奪い、17人の生徒を海に投げ出し命の危険に晒すという取り返しのつかない結果を招いた、重大な責任を負うべき組織と行動を共にしている人が、知華をまるで自分たちの仲間であったかのように語ることは到底、許容できません。また、フラットな視点の平和学習で沖縄を訪れた学生たちであっても、今後は辺野古を訪れただけで自動的に反対活動への賛同者としてレッテルを貼られるのだということを知らしめた、極めて重要な発言です。

3月18日 百田尚樹氏のYouTubeでの発言について

要するにこの船に乗る人はですね、えー抗議をするために乗ったわけでしょ? 子供たちは。
だから基地反対の人が乗る船ということを知って乗ったわけですよ、皆さん。
要するに「基地反対だ」という船ということを知ってたわけですよ。つまり変な言い方しますとですね、私も同じ気持ちだというふうにみんな乗ったわけでしょう
普通に考えて「基地反対の人たちが乗る船ですよ。乗りませんか? 乗りましょう」と言って乗った人でしょ。要するに「基地反対、あ、俺と同じ。私と同じ気持ち。私もその気持ちだ」と、皆そうやって皆さん乗ったと思いますよ
未成年、やっぱ「これは基地反対の船ですよ」と説明されて、「はい、わかる。私は乗ります」って乗った人でしょ。全然巻き込まれたわけじゃないんですよ。その意思、自分の意思で乗ったでしょ
今でもね、高校生でね、基地反対だと言うとるような、ちょっとま、頭のちょっと、まま、緩いって言ったら怒られますけど。ま、そういう人もね、そういう高校生もたくさんいるんです
亡くなった子が「嫌や」言うてるのに、無理やり引きずり込まれて乗せられたというような事実が出てたら話は別ですけど。ま、普通に考えて、自分の意志で乗って。ま、そういう気持ちで乗ったのは確かですよ (抜粋)

https://youtu.be/E4d7y05xnQU?t=2479

有本氏が隣で修正を試みているのが救いではありますが、影響力のある立場の方が、事実確認もなしにこれほど豊かな「想像」を披露されていたとは。知華がもう反論できないのをいいことに、勝手なレッテルを貼って発信するのは、あまりに不作法ではないでしょうか。小説家としてではなく一人の大人として、遺された家族が今どんな思いでこの言葉を聞くのか、「想像」して欲しいものです。



次の記事からは、事故当日からの数日間で、私たちが見聞きしてきたことを残していきたいと思います。
なるべく正確に記したく、時間がかかる見込みです。

日々、皆様から届く温かいお言葉やご支援、そして貴重な情報提供に心より感謝いたします。 また報道やYoutubeなどで当事件について発信していただいている方々にも感謝いたします。現在、個別の返信は叶っておりませんが、大切に拝読、拝見しております。
私の書く記事の内容は、皆様の情報収集の速さや、世間の興味の遷移に足並みを揃えることはできませんが、自分のペースで進めていければと思います。

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沖縄研修旅行の異質さ|辺野古ボート転覆事故遺族メモ
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