プロ野球で異変“スター選手が高齢化している”問題「人気ベスト5、全員30代だった」どうなる野球人気? カギ握る“23歳のイケメン”スター候補
野球人口減少も要因?
なぜ、球界を席巻するような10代や20代が生まれづらくなっているのか。高校野球の部員減少は気になる所だろう。今年の「好きな選手」ランキング上位が高3の頃と昨今の数字を比べてみよう。 2006年 16万6314人(柳田悠岐、坂本勇人) 2009年 16万9449人(今宮健太) 2012年 16万8144人(大谷翔平、鈴木誠也、吉川尚輝) 2014年 17万312人(岡本和真) 2016年 16万7635人(山本由伸、今井達也) 2020年 13万8054人(宗山塁) 2025年 12万5381人 ※日本高等学校野球連盟のホームページ参照 2014年を頂点に落ち込み、昨年はピーク時と比べ、約4万5000人も減った。総数が少なくなれば、スター出現の確率は当然小さくなる。 もちろん、これだけが原因ではない。トレーニング理論の発達で肉体的な衰えが緩やかになり、データ分析の進歩で今まで以上に経験が生きるようになった点も見逃せない。そのため、若手の出てくる余地が狭くなっているのだろう。
23歳のスター候補…宗山塁とは?
逆にいえば、この状況下で23歳の宗山は昨季、新人ながらベストナインを獲得。遊撃手としては石毛宏典(西武)以来44年ぶりの選出であり、高校生が憧れを持つのは必然だろう。 また、人気ベスト15を見ると、2000年は松井稼頭央、イチロー、高橋由伸、二岡智宏、2026年は今宮健太、坂本勇人、吉川尚輝、小林誠司などのように、甘いマスクの選手が入っている。アマチュア時代、〝明治大学のプリンス〟と呼ばれた宗山は、スターになる要素を兼ね備えている。 宗山の人気の理由は、滝澤夏央の分析で触れたように、小柄な体型も関係しているだろう。球児は「好きな選手」イコール「目標の選手」とする傾向がある。ベストテンの身長を見ると、180cm台が当たり前の球界で、170センチ台が13人中6人もいる。 山本由伸178センチ 吉川尚輝177センチ 宗山塁175センチ 今宮健太172センチ 近藤健介171センチ 森友哉170センチ この中でも、172センチと低めの今宮は投手から野手に転向し、強豪ソフトバンクでショートを奪取。体格のハンデを努力によって乗り越えたため、長年に渡って、人気上位に顔を出している。同じショートで、大柄とは言えない体格の宗山は、高校球児人気でも「ポスト・今宮」の最右翼と言える。 今年、2人と同じ遊撃手の球児は「好きな選手」に誰を挙げたのか。 【2026年:遊撃手の球児32人による人気ランキング】 1位:9票 今宮健太 2位:5票 宗山塁 3位:3票 坂本勇人 4位:2票 菊池涼介 5位タイ:1票 イチロー、周東佑京、石塚裕惺ほか 宗山は、今宮に次ぐ2位に付けている。昨年はどうだったのか。 【2025年:遊撃手の球児32人による人気ランキング】 1位:8票 今宮健太 2位:5票 源田壮亮 3位:3票 山田脩也 4位タイ:2票 坂本勇人、松井稼頭央、宗山塁 5位タイ:1票 紅林弘太郎、奈良間大己、吉川尚輝ほか 昨年2位(5票)の源田に、今年は1票も入っていない。宗山は「日本一の守備力」と評された男に代わり、2位になった。では今後、宗山が人気で今宮を抜くためには、どうすればいいのだろうか。まず、以下のデータをご覧いただきたい。 【今宮健太を「好きな選手」に挙げた球児の「好きな球団」】 1位:13票 40.6% ソフトバンク 2位:8票 25.0% 阪神 3位:3票 9.4% なし 4位タイ:2票 6.3% DeNA、中日 5位タイ:1票 3.1% ドジャース、日本ハム、広島、ロッテ 【宗山塁を「好きな選手」に挙げた球児の「好きな球団」】 1位:5票 38.5% ソフトバンク 2位:3票 23.1% 楽天 3位タイ:1票 7.7% 西武、中日、なし、日本ハム、阪神 宗山を「好きな選手」に記入したものの、所属チームの楽天を「好きな球団」とした球児は3人(全て東北地区の高校)に留まった。楽天は4年連続Bクラスと低迷。昨年もポストシーズンにすら出場しておらず、宗山のプレーを全国中継で見る機会は限られた。逆にいえば、下位チームで、まだプロで1年しか活躍していない男の「好きな選手」8位は快挙である。 宗山が今宮を抜くためには、楽天の日本シリーズ進出が必要になる。ただ、それが叶わなくても来年のプレミア12、再来年のロス五輪で日本代表に選出されれば、3年後に宗山が「好きな選手」ベスト3に入ってくる可能性は十分あるだろう。
日本プロ野球からスター生まれるか?
昨今、海外移籍による国内の空洞化が心配されているが、自国リーグのスターの人気は依然として高い。「好きな選手」43位タイ(3票)から1位(33票)までの475票の所属割合を出すと国内組:63.8%(303票)、メジャー組:29.3%(139票)、OB:6.9%(33票)となる。ベストテン(13人)を見ても、メジャー組は5人に留まっている(MLB初年度の岡本、今井含む)。 人気選手の高齢化が進む今、宗山のさらなるスター化、そして新たな国内スターの出現が望まれる。
(「プロ野球PRESS」岡野誠 = 文)
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