13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海

  • 東洋経済新報社 (2022年2月25日発売)
4.14
  • (677)
  • (822)
  • (300)
  • (41)
  • (11)
本棚登録 : 9211
感想 : 758
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784492444689

作品紹介・あらすじ

子どもも大人も知っておきたい世界のしくみ!

「地政学」がわかれば、歴史問題の本質/ニュースの裏側/国同士のかけひき…が見えてくる!

高校生・中学生の兄妹と年齢不詳の男「カイゾク」との会話を通じて、
「地政学」が楽しくわかりやすく学べる一冊


【絶賛の声、続々!】
真山仁氏(『ハゲタカ』著者)
「大人にこそ読ませたい未来を生き抜く必読書
戦争、平和、日本の行く末を知る羅針盤がここにある!」

杉山晋輔氏(前駐米大使)
「今の日本にこそ求められている一冊!
複雑な国際情勢が物語でやさしくわかる」

みんなの感想まとめ

地政学を楽しく学ぶことができる本書は、国際情勢や歴史の裏側をわかりやすく解説しています。高校生と中学生の兄妹が年齢不詳のキャラクター「カイゾク」との会話を通じて、複雑な世界の仕組みを自然に理解できる仕...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とってもわかりやすい!!!
    さすが話題になっていた本。
    そして自分の知識の無さに愕然とした。
    なんとなく知ってる、くらいのことはもちろん多かったが、遠公近政という呼び方だったり、タックスヘイブンの存在だったり、改めてしっかりと知識を整理できた気がする。
    他の関連する知識も身につけて、世界をフラットに見えるようになりたい。子どもにもその目線を伝えたいと強く思った。

  • 今、世界で起きている色々なことの根本的なことを分かりやすく説明しており13歳と言わずぜひ大人も読むべき本だと思いました。
    大国は自分達が当たり前だと思いがちだが実際にはそうではない国のほうが多いということに今更ながら気付かされました。これは国同士だけでなく普段の人付き合いの中でも、自分の中の当たり前が他者にとってはそうではないのかも、と意識することの大切さであり、自らの行動がどういう影響を周りに与えるのかを他者と分かり合えるためにどうすればいいのかを考えさせられました。
    そしてそれは言葉で言うほど簡単なことではないのですが大事なことだと思います。

  • とても良い本に巡り逢えました。
    地政学とは、国際政治を考察するにあたって、その地理的条件を重視する学問である(Wikipediaより)。
    もう、私の一番苦手なヤツーーー(一番苦手なのがいくつもありますがw)
    学生時代苦手だったものを、子ども向けに書いた本を読んで勉強し直そうと常々思っていて、13歳からの〜なんて、私にピッタリ!と手に取りました。
    子どもにも分かりやすく書かれているのだろうとは思いましたが、本書はなんと物語になっているのです。私みたいな人にはうってつけ!年齢不詳の“カイゾク“さんと、高校生の大樹、中学生の杏、の兄妹との会話から世界のことが自然に分かるような仕組みになっています。
    私にとって何よりも取っ付きやすかったのは、世界の国々をちょいちょいクラスの仲間に置き換えて考えたり説明したりしてくれるところ。それもキレイごとではなくリアルな人間関係に置き換えているところ。
    力のない者がいくら正しいことを言っていても、声の大きな人には負けてしまうとか、相手を傷つけてしまった方は謝ったからもういいだろうと思っていても、傷つけられた方はずっと覚えているとか。
    人間関係が複雑になってくる中高生には、とても分かりやすく世界のことが書かれている本だと思いました。
    最後にカイゾクさんから兄妹に、テストが出されます。私が考えた答えは兄の大樹と全然違っていて、『うわー、やっちまったー』と思ったのですが、妹の杏の方と同じでした。ちょっと安心。

  • 世界のニュースを見て「なぜこうなるの?」とモヤモヤした経験、ありませんか。
    国の思惑も、歴史の因果も、地図の上ではただの線にしか見えない——その“見えない理由”を、この本は物語の形でそっと照らしてくれます。

    主人公の兄妹が出会うのは、謎めいた“カイゾク”。
    3人は地球儀を回しながら、海流や資源、宗教、国境線の成り立ちを対話形式で理解していきます。
    説明ではなく「物語」として地政学を語るから、気がつくと複雑な国際関係が一本の“線”としてつながっていく感覚があるのです。

    特に心をつかまれたのは、
    「世界の中心はどこか?」という問い。
    日本から見れば太平洋が広がるが、ヨーロッパから見ればアジアは“端”。
    視点が変われば地図はまったく違う物語を語り始める。
    そのシンプルな事実が、世界をとらえる“自分のレンズ”の偏りに気づかせてくれます。

    そして本書の一番の魅力は、
    世界を知ることは、結局は“自分を知ること”につながる
    という気づきをそっと置いていくところ。
    どの国も、自分の弱点を補いながら生きている——その姿は、私たち一人ひとりとなんら変わりません。

    読み終えたときには、まるで地球儀の上にもう一つ“自分の座標”が立ったような感覚が残ります。
    ニュースの見え方が変わり、世界が少しだけ近くなる一冊でした。

  • 地図を見るのは好きですか?
    私は好きです。
    でも日頃見る地図は平面で、日本が中央に置かれているものなんですよね。
    地球儀やアプリGoogle Earthで見ると、世界のなんと広いこと!そして海が7割を占めている。
    どこに自分を置くかで、世界が全然違って見えてくるから面白い。

    本書は物語仕立てになっている。ちょっとだけミステリーも。
    会話形式の文も読みやすく、世界について学べる良書であった。
    ─ある兄妹がアンティークショップで素敵な地球儀を目にする。
    店主の“カイゾク”と呼ばれる謎めいた男性が、
    「夏休みの7日間、わしの話を聞きに来ないかい?世界がどのように動いているか一緒に考えよう。最終日にわしの出す問題に答えられたらこの地球儀を差し上げよう」と言う。
    このカイゾクって一体何者?
    果たして地球儀は手にできるのか?─

    カイゾクが教えてくれる内容は、
    ・世界中の貿易は9割以上が船で。その理由とは?
    ・核ミサイルはどこにある?最強のアイテムにする条件
    ・なぜ中国は南シナ海が欲しいのか?
    ・少数民族を多く抱えるロシアと中国
    ・なぜアフリカにはお金がないのか?
    ・朝鮮半島の不運な地形
    ・地球温暖化をポジティブに捉える国
    ・宇宙の地政学
    ……等、世界の歴史・情勢・政治・経済等を、地形や地図で考えれば納得でき、理解も深まるような気がした。
    なるほど…これが地政学なんだ。面白い!
    以前TVでジャーナリストの池上彰氏が、「地理を知ることは世界を知ることである」というようなことを言っていた。
    私にとっては初めての分野で、全てにおいて新しい発見でさらに興味が湧いた。

    地図や地球儀を片手に、一日少しずつ子どもへ読み聞かせるのにも良さそう。“カイゾク”のように。
    夏休みの自由研究にも良さそう。この本から一部を抜粋し膨らませるというのも面白そうである。
    (子どもの夏休みの宿題に悩むご家族への提案です^^;!)

    • こっとんさん
      なおなおさん、おはようございます♪
      私もこの本読みましたが、夏休みの宿題に!とは思いつきませんでした。
      中学生の子どもにすすめてみたら、なん...
      なおなおさん、おはようございます♪
      私もこの本読みましたが、夏休みの宿題に!とは思いつきませんでした。
      中学生の子どもにすすめてみたら、なんだか自分なりにまとめているようです。
      なおなおさんに感謝です(*≧∀≦*)
      2023/08/03
    • なおなおさん
      こっとんさん、こんにちは。
      お子さんがこの本を元にお勉強をしていると!?
      夏休みの課題でしょうか…これは評価されること間違いないです( • ...
      こっとんさん、こんにちは。
      お子さんがこの本を元にお勉強をしていると!?
      夏休みの課題でしょうか…これは評価されること間違いないです( • ̀Д•́ )キッハ°リ✧
      お子さん自らがこの本を読んで何かを得て、まとめようとしたことが素晴らしいと思いました。親であるこっとんさんの影響ですよჱ̒⸝⸝•̀֊•́⸝⸝)
      そこに少しだけ私も便乗させていただいて^^;
      うるさいオバサンだなと思われること覚悟でレビュー投稿したので、とても嬉しいです。コメントをありがとうございました。
      2023/08/03
    • こっとんさん
      なおなおさんのおかげです!
      『読んでみればー?』とこれ見よがしにすすめてはみたものの、それを夏休みの自由研究に繋げるとは全く思いもよらなかっ...
      なおなおさんのおかげです!
      『読んでみればー?』とこれ見よがしにすすめてはみたものの、それを夏休みの自由研究に繋げるとは全く思いもよらなかった私‥‥
      ただ丸写しになる可能性も無きにしも非ずですがw
      まぁ、宿題が一つ片付いたと思うとちょっと安心です。
      なおなおさん、ありがとーう(๑>◡<๑)
      2023/08/03
  • 評判通り、すっごく良い本でした!長い間待って図書館で借りたのですが、手元に置いておきたいと思う本でした。さっそく購入しようかな~。そして、ぜひとも子供たちにも読んでもらいたい。「13歳から・・・」とあるように、やはり小学生高学年、中学生くらいでないと難しいかもしれませんが、必ず読んでもらいたいと思いました。

    この歳になってなんですが、あらためて世界の力関係などを平易な言葉でわかりやすく教えてもらったという気がします。グローバル化だとか多様性だとかが声高に叫ばれている今日、内にとどまってばかりではなく、外にも目を向けないと、と思ってはいたものの、そのことの本質が良く分かっていなかったことに、本書を読みながら気が付きました。本書で、そのことの本当の意義、大切さを深く理解できた気がします。

    本書は、たまたまアンテークショップの古い地球儀を見た兄妹がその店主に7回の講義を受けるという物語風に進んでいきます。私は最初、たったの7回!と思いましたが、この一回一回がとてもうまい具合に、狭く広く深く浅く、と世界を知れるようにできていて、本当にわかりやすかったです。「カイゾクさん」と呼ばれているこの店主の地政学講義、私も受けたいと強く思いました。

    特に印象に残った話をひとつだけあげるとするなら、5日目の講義「絶対に豊かにならない国々」です。「なぜアフリカにお金がないのか」というところから入るのですが、漠然と「人種差別」や「植民地だった過去」などを考えていた私は、あらためて自分の考えの浅さと、それ以前に、関心を持っていなかったのではないかという、カイゾクさんがいうところの「大国病」に気づきました。アフリカの問題から話はそれますが、日本は世界的視点でみると強い国、そして数少ない「加害者の国」であり、多くの「被害者の国」からどう見られているかという話もすごく勉強になりました。言われてみれば、「なんでそんなこと考えたこともなかったんだろう」と思いましたが、それこそ、日本にずっと住んで、外国との交流が少ない私にはさもありなんというところでした。これまで過去の日本の過ちをねちねち言ってくる韓国にあまりいい気がしていませんでしたが、少し考えが変わりました。「過去の過ち」は現在進行形の問題にもなっているんですね・・・
    で、話は5日目のアフリカの話題に戻りますが、アフリカが貧しい最大の理由は国外にお金が流出していること。そして、その背景にあるのは民族や部族が多く、植民地時代に無理やり引かれた国境線ではうまくまとまらないことなどがあるそう。これを読んでいるうちに、絶望的になりかけた私ですが、ちゃんと成功例がありました。シンガポールです。多民族国家として今豊かになっているシンガポールにはきちんと先を見据えた政策があったのですね。アフリカの国々にも希望があると思いました。

    このレビューではこのアフリカの章を取り上げましたが、どの話題も興味深く、よく考えるとすべてが地球規模の問題で、つながっていることがわかります。世界はひとつなので当然とういえば当然ですが。
    そして、この本の素晴らしいところは、「地政学」という視点から世界の問題を見て、自分で考えるということ以外でも素晴らしい言葉がたくさんちりばめてあったことです。
    「知識を増やすということは、だまされないように武装するということなんだ」
    「差別の反対語は、交流だとわしは思っている。君たちが言ったように、自分が差別してきた対象と交わって、友達を作って、知らないことを減らしていくことが、地道だが最も効果的に差別をなくす方法だ。」
    「好奇心と勇気を持って、自分と違うタイプの人と交流する。それによって、自分のかたよった考え方や、知らないことを減らしていく。自分と見た目や生まれ育ちが違う人たちへの興味を持ち、敬意を持つ。そして、人が似た者同士でかたまりにくくするような仕組みを作る。こういったことを地道に続けることができれば、たくさんの国で起こっている民族問題もすこしずつかいけつしていけるだろう。」
    などなど。ストレートでわかりやすいこういった言葉は、子どもでなくとも心に刺さります。
    学ぶこと、興味と敬意を持って知らないことを知ろうとすること、自分と違うタイプの人と交流すること。
    そうすれば、いつか差別や民族問題もなくなっていくのではないかと希望を持って読了しました。

    子どものための本と思わずに、大人も読んで欲しい。めちゃくちゃおススメです。

  • 学校の読書の授業でノンフィクションを読むという課題が出ました。ノンフィクションといっても一門から八門までならなんでもいいそうです。なのでたまたま物語仕立てで読みやすそうなこの本を手に取りました。
     この本はある日、アンティークショップを覗いて素敵な地球儀を発見した大樹は店主であるカイゾクに1週間カイゾクの話を聞き、最後に質問に答えられたら地球儀をあげると言われます。妹の杏と一緒にカイゾクから世界のことを聞いていくという本です。今まで地理があまり好きじゃなかったけど興味が出てきました。地理の先生カイゾクだったらいいな。

  • 地政学とは、国際政治を考察するにあたって、その地理的条件を重視する学問のことだそうだ。
    島国・日本にいるとどうしても鈍くなってしまうけど、「世界のしくみ」を理解するためには不可欠な視点なのだと思う。

    「13歳からの」とタイトルにあるとおり、地政学の入門書。もちろん地政学の知識がない大人にもおすすめ。

  • 2023年のベスト本です。
    アンティークショップの店主が地球儀を見ながら、高校一年生と中学一年生の兄妹に、解りやすく世界情勢とそれを取り巻く地政学について話してくれます。

    一.物も情報も海を通る。
    1.世界の貿易は、9割は船で運ぶ。地球の7割は海。海を支配するアメリカが世界の仕切り役になっている。このためアメリカのドルが世界中の貿易の大半で使われている。
    2.アメリカは自国通貨ドルで外国から物を買うことができるので、豊かになっている。
    3.世界のほとんどのデータは、海底ケーブルを経由しているため、海の支配は情報をおさえることにつながる。
    4.情報はたくさん集めても、分析して使えなければ、持っていないのに等しい。
    5.経済成長の度合いは人口と技術の伸びによって決まる。

    二.日本のそばにひそむ海底核ミサイル。
    1.核兵器は、①原子力潜水艦➁海中からミサイルを発射する能力③深くて安全な海、の3つをそろえてはじめて最強のアイテムになる。
    2.中国は③である南シナ海を支配し、アメリカと対等になることを目指している。
    3.遠くの国と仲良くして近くの国の脅威に対応する「遠交近攻」は地政学の王道である。
    4.日本がアメリカと同盟を組んで、中国に対する立場を強めようとするのも遠交近攻の一環である。

    三.大きな国の事情。
    1.ロシヤ、中国のように長い陸続きの国境は管理が難しく、領土を守るにも大きな困難が伴う。
    2.中国、ロシヤなど多くの大国の侵略的な行動には、自国を守ろうとする心理が強く働いている。
    3.少数民族を多く抱える大国は、独立や反政府の動きをいつも必死に抑え込もうとしている。
    4.選挙を行う利点は、暴力や流血なしに政権を変えられることにある。
    5.戦争に勝ったカリスマでなければ、選挙なしにリーダーであり続けるのは難しい。

    四.国はどう生き延び、消えていくか。
    1.小国は遠交近攻で近くの大国に圧倒されないように、必死にバランスをとっている。
    2.伝統ある王家には、国民を一つにまとめて協力し合えるようにする力がある。
    3.多くの国では、王様と政治家は、多忙な国の代表としての仕事をワークシェアしている。
    4.通常、国が分裂すると一般市民の生活は苦しくなる。

    五.絶対に豊かにならない国々。
    1.アフリカが貧しい最大の原因は、お金が欧米などに大量に流れているためである。
    2.アフリカの政治家が国民のお金を着服するのは、国境となった境界線が無理やり引かれたことも背景にある。
    3.民族や部族の争いが多い国では、選挙は行っても国内は安定せず、発展しにくい。
    4.多民族国家でもシンガポールのように、同じ国民としての意識を高めて豊かになった例もある。

    六.地形で決まる運不運。
    1.アメリカが超大国になったのは、地理的条件に恵まれていたことが大きい。
    2.大国は他の国に目を向きにくいく、無知からテロや戦争を引き起こしてしまうことがある。
    3.朝鮮半島のように大国に囲まれた土地は、争いに巻き込まれやすく、独立を保つのが難しい。
    4.日本が敗戦を天災のようにとらえたのは、復興のための知恵だったが、マイナスの面もあった。
    5.黒人差別などの社会問題が残る限り、関連するネガティブな歴史は蒸し返される。

    七.宇宙からみた地球儀。
    1.内向きな中国は外国との付き合いに慣れていないため、世界中でトラブルを起こしている。
    2.無料で得られるネット上の情報には嘘が多く、信頼性を確認するのは難しい。
    3.地球温暖化を天然資源の開発を助けるとしてポジティブにとらえる国もある。
    4.歴史上、強い大国は自らが中心であるという世界観を他国に受け入れさせてきた。

    【読後】
    知らないことや、あやふやであったことが、知ることができてよかったです。「日本が敗戦を天災のようにとらえたのは、復興のための知恵だった」というのは、え~~~そうなのと、驚いています。この本には、敗戦について触れていますが、現在もアメリカに占領されている現実を書いていませんし。中国についての記述が多いですが、台湾という記述がないです。私が感じている中国に対するより、好意的に書いてます。

    そして、核兵器の項目では、核ミサイルの所在を隠す、ひとめに付かない深海から発射する、そのために深くて安全な海が必要となる。ロシアは、オホーツク海。中国は、黄海が浅いために、深い南シナ海を必要としている。

    なお、アメリカと中国が仲が悪いと、日本の存在感があるが。仲が良いと、中国に沖縄を奪われてもアメリカはなにもしないと感じた。国際法は、大国の都合で決まるので、法は有っても罰則はない。いい例がウクライナである。ロシアがクリミア半島を占領しても、アメリカはロシヤに毅然とした態度を示さなかった。中国が、南シナ海、台湾。そして、尖閣諸島だけでなく沖縄を狙っていると感じます。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海《単行本》
    2022.03発行。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。
    2023.02.18~19読了。★★★★★
    図書館から借りてくる2023.02.12
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 地形・歴史・国際政治が様々絡んでいる分野でしたが、私にとっては「かつて学校で習ったことが体系的に繋がっている!」と感じられて面白かったです。
    地理と歴史を勉強している学生や、政治・経済の授業がイマイチだった卒業生や(←私)、地政学という分野に興味はあるけどがっつり専門書を読むのはちょっと…(;・∀・)という大人におすすめです。
    南シナ海へ進出したい中国、資源はあるのに豊かにならないアフリカ諸国、温暖化に揺れる南極大陸など本作発行してから数年経った今も変わらず問題なことがあれば、新たに注視したい国際動向にも気づけたように思います。

    『一見自分とは関係のないような分野の学問でも、取り組んでみれば面白く、役に立つこともある。学校で知識を増やしたり物を考える習慣をつけておけば、君たちをだまそうとする人の言葉にも、立ち止まっておかしいかもしれないと考えることができるようになる。知識を増やすということは、だまされないように武装するということなんだ。-4日目・国はどう生き延び、消えていくのか-』

    2025.5

  • 「地政学」って何?
    私が大学生だった遥か昔にはそういう専攻を聞いたことがなかった。いや、知らなかっただけかも。

    地政学とは「国家の政策や特性を地理的要素から研究する学問」だそうだ。特に地理的な位置関係が国家間の緊張や対立を招く「地政学リスク」は紛争の分析に利用されている、とのこと。

    うーむ難しそう。。。
    でも大丈夫!この本は中高生向けに書かれているので「地政学」の入門としてわかりやすい。
    中国が南シナ海の覇権拡大にこだわる理由、アフリカの貧困が長く続く実情など、知ることができた。

    ただ、この本が出版されて1年数ヶ月が経っており、世界情勢はその間にもだいぶ変化していること(ロシアのウクライナ侵攻など)、中国に関してはかなり偏った著者の見方が気になった点など、読む側も色々な角度からの視点を持ち続ける必要があるな、と感じました。

  • 今までなんとなく知っていたことを、この歳になってこんなに深く分かりやすく教えてもらえて有り難い、と思える作品だった。
    地政学という言葉すらも初めて知った。文字通り、地理学+政治学の内容で、地球儀でそれぞれの国の場所を確認しながら、国同士の関係性や問題点などを考えていくことが面白かった。

    高校一年生の大樹と中学一年生の杏、二人の兄妹の夏休み7日間のレッスンはとても貴重なもので、若い頃にこのような機会に恵まれたことは本当に羨ましい。
    二人の師匠ともいうべきアンティークショップの店主・通称"カイゾク"から、最後に出された問題と、それに対する二人それぞれの回答には唸るばかり。

    「知識で武装する」
    「今の当たり前は未来の当たり前ではない」
    「差別の反対語は、交流」
    「先のことはわかっているよりも、わかっていないほうが面白いこともある」
    「タダで得られる情報の多くには、落ちている食べ物を拾って食べた時と同じようなリスクがある」
    印象に残る文章もたくさん。

    「日本は大国だ。強者の側だ。外国とのことで疑問に思うことがあれば、一度立ち止まって別の立場に立ってものを考えることを、忘れないでほしい」
    作者から若者へのメッセージが強く印象に残った。

  • 友達からおすすめされて読み始めました。
    自分では、選ばないような本を読むのも楽しいもので
    すごく新鮮な気持ちで読むことができました。
    「13歳からの地政学」
    と言うだけあって、世界情勢など
    本当にわかりやすく説明されていてとても面白かったです。

    いつもは、テレビのニュースで見る内容もまた違った目線で見ることができるようになったかなと
    思います。

    カイゾクさんがいう世界の人達が
    広い視野で世界を見ることができれば、
    めまぐるしく世界が変わりだしている今この状態が
    良い方向に向かうのではないかと思いその願わずにはいられません。

  • 【感想】
    ロシアとウクライナの戦争をきっかけに、「地政学」の重要性が取り上げられつつある。ただ、地政学は思っている以上に複雑な学問だ。その国の何百年に渡る歴史を学ぶと同時に、現在の国際的な立場と他国の動向を併せて読み解く必要がある。また、スパイが表立って活動しないように、「政治的駆け引き」ははっきりと顕在化しない。活動は水面下で行われるため、何が起きているのかイメージしづらく、地味だ。歴史+現代史+時事という複数の要素を総合的に組み合わせた学問が「地政学」と言えるだろう。

    本書は、そうした複雑な「地政学」を13歳にも学べるよう平易化した本である。高校一年生の大樹と、大樹の妹で中学一年生の杏が、アンティークショップの店主である「カイゾク」のもとで地政学に関する授業を受ける、という物語になっている。

    本書ならではの特徴としては、各国の歴史に触れず、内容を基礎の基礎に絞っていることが挙げられるだろう。普通の地政学の本では、「地理的要因から見た〇〇国と○○国の思惑」といった、特定の国をピックアップして解説するケースが多い。本書も、ロシア、中国、アメリカといった一部の超大国については取り上げているものの、詳しい外交戦略まで踏み込んではいない。地政学を既に分かっている人はこのあたりを物足りなく思うかもしれないが、「まずは13歳にもわかるように」というコンセプトのもと取っ掛かりを作る方法としては中々ナイスだと思う。

    大樹「地球に中心は存在しない。地球は丸く、常に動き続けているからである。無理に中心を探そうとすることは、自分の視野をせばめることになる。物事には様々な角度の見方ができることを自覚し、地球儀を遠くから静かに眺めるように世界を見たい」

    物語の最後、カイゾクから「自分にとっての世界の中心はどこだろうか?」と聞かれたときの大樹の答えだ。非常に気持ちいい結びだ。知識だけでなく、子どもたちに興味を持ってもらうきっかけを与える、大変いい本だと思った。
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――

    【まとめ】
    1 海を握る
    世界の貿易の9割は船によってなされる。貿易に陸路があまり使われない理由は、国によっては鉄道が整備されていなかったり、多くの国を通過するため手続きが煩雑になったりするからだ。世界の大陸の中でも、安定して確実に物を運べる地域はごく一部だ。
    アメリカが最強国家なのは、その軍事力で多くの海=貿易航路を支配しているからだ。

    排他的経済水域を立体的に考えると、自分の水域にある海の深さが深ければ深いほど、その分自分の縄張りも大きいことになる。自分の縄張りにある海水の体積を見ると、日本は世界4位。水深6000メートル以上の深海だけを見れば、世界1位である。


    2 遠交近攻
    中国は核ミサイルを持っているが、それを隠すための場所がない。他国からの干渉を受けない水深の深い海だ。
    近海で適するのは南シナ海しかないが、南シナ海は国際的な海であるため、中国のものではない。しかし、南シナ海に人工島を無理やり作って独り占めを狙っている。

    地政学の王道は「遠交近攻」。遠くの国と仲良くして近くの国の脅威に対応することを意味する。日本とアメリカが同盟を組んで、中国を牽制するのも遠交近攻の一環だ。
    しかし、外交においていちばん大事なのは、仲が悪すぎる敵を作らないことである。そういう国ができると必ず周りの国に利用されるからだ。理想なのは、あまり仲が良くない国の集まりの中で、自分はどこの国ともある程度付き合いができる、という間柄である。
    日本は中国に近い。いくら「遠交近攻」といっても、アメリカの言いなりになって中国と喧嘩し、決定的な敵になってしまうのは得策ではない。


    3 大国の内政と少数民族
    少数民族を抱える国では、国がバラバラになる可能性があるため、少数民族の独立を抑え込もうとする。多くの国では国を分裂させようとする行動は死刑に値する罪だ。
    出ていこうとする遠心力と、引きとめようとする力、その二つの力が常に働いている。遠心力が強ければ、その分引っ張る力も強くなる。政府は、弾圧というムチや経済発展というアメを使って、少数民族をなんとか国内に留まらせようとする。


    4 汚職の大陸、アフリカ
    アフリカが貧しい最大の理由は、国のお金を政治家が海外に流しているからだ。まず、アフリカの政治家がお金を勝手にふところに入れて、自分のものにする。そして外国の有力者が、アフリカの政治家のお金の持ち出しや浄化に協力し、自分の国にお金を流す。国からお金を外国に流そうとするアフリカの政治家たちと、それを吸い上げようとするヨーロッパやアメリカの政治や経済の有力者たちが、タッグを組んでいるのだ。

    選挙という制度がうまくいく前提は、選挙の結果が出れば負けた側は不満だとしてもそれを受け入れ、勝った側は負けた側の意見も一定程度、重んじることにある。だが民族間の問題があるために、勝ったら負けた民族の立場を無視し、負けたらその結果を受け入れない態度をとることになる。そうなると結局、誰も納得しなくなって、国がまとまらず、武力で言うことをきかせようと戦争をするようになる。
    民族問題が大きい国では、なかなか民主主義は機能しない。選挙をやっても、アフリカで国内の戦争が絶えない大きな理由はここにある。


    5 地形という「運」
    大国は内需だけで自国を発展させられるがゆえに、思考が内向きになる。他の国に関心を持たず、自分の国の常識を押し付けてしまう傾向にある。
    自分の母国語しかしゃべれないのをモノリンガルというが、アメリカや中国、ロシア、日本など、ほとんどの大国ではモノリンガルの方が偉くなる傾向がある。国の中で高い地位に昇りつめることに力を尽くすあまり、外の世界への関心が薄くなる。その結果、お互いへの誤解や無知がはびこる。ほかの国の立場を理解しようという取り組みすら、そうした政治の世界では弱さととらえられ、マイナスになってしまう。

    朝鮮半島のようにしょっちゅう攻められてしまう半島には、主に3つの特徴がある。一つ目は、大きな国と国の間に挟まれていること。二つ目は、ほかの国との境目に川や山など、大きな自然の障害物がないこと。三つ目は、豊かな資源や農産物、便利な港といった貴重なものがあること。地理的に恵まれない国は大変なのだ。

  • 地政学という馴染みのない分野だったが、
    大人が読んでもとても勉強になった。
    地球のこと、国同士の歴史のこと、
    地形から見る力関係、
    国と国の取引や情報操作などなど。

    地球上で人類が生きていく上で知っておきたいことが、とても分かり易く、各章毎に説明されている。

    学校の授業でこんな学びが受けられれば素晴らしい。
    ただ、実際は日本も大国病の側面もあるから難しいだろう。歴史の授業を振り返っても、自ずと納得してしまう。

    けれど、小学生くらいからこういった本を読んで、知識を広げることが出来れば、物事を多角的に考える力がより一層深まり、世界のことに目を広げられる人間になっていけるだろう。勿論、大人になっても新しい知識を取り入れることで、幾らでも考え方を改めることが出来るのだと、再発見させてもらえた。

    平易で誰にでも伝わり易い文体に、ストーリー性をつけているので飽きずに楽しめる一冊だった。


  • 地球儀に興味を持った高校生と中学生の兄妹が、アンティークショップを営む"カイゾク"から、7日間にわたり講義を受けることになり、世界の歴史的な変遷も含め、地政学を学んでいく。

    "遠くの国と仲良くして近くの国の脅威に対応する「遠交近攻」は地政学の王道"、"核兵器は①原子力潜水艦、②海中からミサイルを発射する能力、③深くて安全な海、の3つを揃えてはじめて最強のアイテムになる"ということ、中国が南シナ海を支配したがる理由もこれによることなど、自分にとって新たな学びも多かった。

    フェアトレード商品を選ぶことや、無料の情報を信用しないこと、など改めて意識的にやっていきたい。
    また、"恩というのは、世話になった人に返せるものではない。ほかの人に自分が受けたこと以上のことをしてあげることで返すものだ"というカイゾクの言葉に感銘を受けた。

  • 地政学に興味があるものの、世界情勢にうとい自分が、どのように勉強して良いのかと思っていましたが、この本は、本当にわかりやすかったです。後半からは、一気読みでした。
    「知識で武装する」という言葉が印象的でした。
    図書館で借りて読みましたが、手元において、時折、読み返したくなりました。
    また、平面の地図ではなく、地球儀が欲しくなりました。

  • 小学高学年から中学生くらいの年齢向け本を探して。

    これはわかりやすい。
    世界情勢、国同士の駆け引き、歴史、日本が世界でどの位置にいるのか。それらを「地政学」から考えていく。
    高校生と中学生の兄妹が、「カイゾク」と呼ばれるアンティークショップ店長から話を聞いて、自分でも考えていくという形式で、大人も子供もわかりやすいです。
    私も今更ながら「なんとなく分かってたけど」程度のことを改めてきちんと知ることも出来ました。
    各章の最後には要約もあります。

    ①物も情報も海を通る
    ・世界の貿易の9割以上は海を通っている。日本の場合は99%。
    ・インターネットのデータの99%は海底ケーブルを経由している。海の支配は情報を押さえることになる。
    ・アメリカは、世界の船の行き来を仕切っているので、超大国でいる。
    ・排他的経済水域は距離だけでなく海の深さも重要。日本の排他的経済水域の海水体積は世界4位の量になる。
     ⇒深さを考えたことはなかった。海水体積が大きければ、漁業や石油などの資源を採れるだけでなく、データの保守や国防にも大変重要ということが改めてわかりました。
    ・情報はたくさん持っていても分析の仕方や使い方が出来ていないと、持っていないのと同じ。
    ・経済成長に必要なのは、新しい技術と人口。

    ②日本のそばに潜む海底ミサイル
    ・核兵器が一番見つかりづらいのは海。そこで核兵器を有力に使うには、原子力潜水艦、海の中からミサイルを発射うする力、潜水艦を隠すための深くて安全な海、が必要になる。
    現在すべてを持っているのは、アメリカとロシア。
    ・ロシアの原子力潜水艦は、オホーツク海近海の底に潜っている。
    ・中国が原子力潜水艦を潜らせるとしたら南シナ海。そこで中国と各国(日本も含む…)の領海争いに。
    ⇒ロシア、アメリカ、中国に都合良く核を隠せる海が日本の近くに…_| ̄|○ 領土問題は解決しないどころか増える一方。
    ・「遠交近攻」でいえば、日本は近くの中国と緊張状態にあるので遠くのアメリカと組むのは外交としてのやり方である。しかしアメリカの言いなりになるばかりでは日本の価値を落とすことになる。
    ・今の当たり前のことは、未来の当たり前では、ということを考えなければいけない。

    ❐大きな国の苦しい事情
    ・大国になるとそれを守るためにもっと力を持たなければいけないので、自国を守るための侵略行動を行うことがある。
    ・大国は国境管理が難しく、領土を守ることが困難。
    ・多数民族が同居している大国は、独立や反政府活動を抑え込まなければいけない。
    ・共和制で選挙を行う利点は、暴力や流血なしに政権を代えられること。
    ・選挙がないと、リーダーでいるためにはカリスマや、実績が必要になる。そこで「勝った」ということが必要になっていく。
    ・人間は自分の育った環境を標準として世界を見ようとする。そこで環境が違うとお互いを誤解しやすい。国の違いは人間が違うのではなくて環境の違い。一人ひとりをわかろうと努力すると信頼関係ができる。

    ❐国はどう生き延び、消えていくのか
    ・小国は、大国に飲み込まれないように、周りの国とのバランスを取らなければいけない。
    ・君主制で、君主が政治の権限を持つ国と、持たない国がある。持たない国では、君主(天皇)と政治家で、元首の権威と政治のワークシェア。
    ・伝統のある君主(王家・皇室)には、国民を一つにまとめて協力し会えるようにする力がある。。
    ・日本など、皇室(王家)と政治家の両方がいる国で、仕事のワークシェアをしている。
    ・外国語を学ぶということは、その国の言葉だけでなく、考え方や文化を知ることであり、それと比較して自分の国を理解することになる。

    ❐絶対に豊かにならない国々
    ・アフリカは、ヨーロッパ諸国からの独立後もお金が欧米などに流れ出るようになってしまっている。
    ・アフリカの国境は欧米が引いたものなので、元の住人や地形を全く考えておらず、多くの民族や部族をまとまりなく国民として抱えることになり、まとまることが難しい。(さらにヨーロッパにより移住させられた民族もいて土地と民族がぐちゃぐちゃですね)すると、国には愛着が持てない。
    ・選挙制度がうまくいくのは、選挙の結果を受け入れる国において。民族問題が大きい国では民主主義が機能するのは難しい。


    ❐地形で決まる運不運
    ・アメリカが世界最強でいるのは、地形の優位が大きい。世界の海を支配し、海に守られて他国から責められにくく、農作物や天然資源も豊富。
    ・テロ戦法は、弱い立場の人々にとっては有効な戦い方に鳴ってしまっている。
    ・大国は自分の内部にしか目が行かなくなる。
    ・周りの国から攻められやすい国の特徴は、大国に挟まれていること、国境に山などの自然な障害物がない、その土地には豊かな資源や便利な港など大国が欲しい物がある国。
    ・そんな国は、最初から世界を視野に入れて生き残る方法を探る。
    ・自分の民族が自分の国の中心という人のほうが世界では珍しい。

    ❐宇宙からみた地球儀
    ・他国との付き合いでも、内向きな目線で対するとトラブルになる。
    ・ネットの情報は便利だけれども嘘も多いよ!
    ・大国は自分が世界の中心だという価値観を世界に受け入れさせてきた。

  • 昨年『新地政学』(長谷川敦著)を購入し、隅から隅まで読了した。

    今まで「シェイクスピア作品」「歴史上の人物」「宇宙」「世界遺産」「著作権」どんな分野でも、児童向けの書籍も自分の読書に挟むと良いことを実感してきた。

    だから本書も読んでみたかったのだ。
    しかし図書館で長いこと待ってやっと借りられた本書を開いてみて、最初に思ったことは「あちゃ〜、失敗した…」だった。

    まさか、こういう形式(物語風で、字がびっちりで、ほぼ会話文。「シーパワー」「チョークポイント」という重要単語はひとつも出てこない。地図などの視覚資料はほんのちょっぴり)だとは思ってもみなかったからだ。

    読まずに返却しようかと思ったほどだったが、読み始めたら読みやすくて、一言一句きちんと読んだのにあっという間に読み終わった。

    体裁だけでなく書かれている内容も、あまりにも『新地政学』と違い過ぎて、本書を読んでいる途中で「地政学とは」を改めて調べ直してしまった。
    「地政学とは」で得られた回答から判断すると、確かに本書も「地政学」なのだろう。
    中学生が読むには本書は「地政学」のとっかかりとして良いと思う。
    大人である私は、エピローグに感動した。
    ちなみに私の回答は杏ちゃんと同じだった。

    80ページ 誤字あり。(第9刷発行)
    誤 太平洋の東側  
    正 太平洋の西側

  • 図書館本。前から読みたいと思っていた本。

    分かりやすく書かれた専門書みたいな感じなのかな?と思ったら想定外の小説形式。でもこの形式が分かりやすくて非常に良かったです。

    世界中の貿易でドルが使われている理由。
    ロシア、中国はなぜ侵略的な行動を取るのか?
    中国が南シナ海を支配しようとする理由。
    アフリカはなぜ貧しいのか?
    このような問題を分かりやすくカイゾクさんが教えてくれてます。各章の最後にまとめがあるのが凄く良かった。振り返って読むときに参考になりました。

    歴史上、強い大国は自らが中心であるという世界観を他国に受け入れさせてきた。
    という説明があったが、まさに今アメリカやロシア中国がそのムーブをあからさまに取ってますね。今だけじゃなくて昔からずーっとそのルールだし、今後も変わらないんだろうなと思うと不安になるしどうしても悲観的になってしまいます。

    職場で新聞読めるので読ませてもらっているのだが、今後は新聞の内容も解像度上がるような気がします。勉強になりました。読んで良かったです。物凄く分かりやすくて読みやすいのでオススメです。

    年末年始用図書館本、8冊中5冊目読了。





    以下付箋貼った所(ネタバレ含みます)




    P169 差別の反対語は、交流だとわしは思っている。君たちが言ったように、自分が差別してきた対象と交わって、友達を作って、知らないことを減らしていくことが、地道だが最も効果的に差別をなくす方法だ。人間と言うのは、楽なのでつい似たもの同士でつるみたくなるものだが、その楽な状態から少し勇気を出して出てみると、違った景色が見えてくる。

    P170 シンガポールは、第二次大戦後しばらくしてできた新しい国だ。この国には中国系、インド系、マレー系などいろんな民族の人々が暮らしている。建国の父だったリー・クアンユーは、民族の間での争いが起きないように徹底的な手を打った。例えば、1つの団地の中でもいろんな民族が一緒に住むようにして、ある民族だけしか住まない団地ができないようにした。そして、民族の間での争いにつながるような行動は徹底的に取り締まった。

    P190 自分の母国語しかしゃべれないのをモノリンガルと言うが、アメリカや中国、ロシア、日本などほとんどの大国ではモノリンガルの方が偉くなる傾向がある。国の中で高い地位に昇りつめることに力を尽くすあまり、外の世界への関心が薄くなる。その結果、お互いへの誤解や無知がはびこる。他の国の立場を理解しようという取り組みすら、そうした政治の世界では弱さと捉えられ、マイナスになってしまう。

    P195 自分が属している民族が中心となっている国に住めると言うのは、当たり前のことではない。

全686件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

田中 孝幸(タナカ タカユキ)
国際政治記者
国際政治記者。大学時代にボスニア内戦を現地で研究。新聞記者として政治部、経済部、国際部、モスクワ特派員など20年以上のキャリアを積み、世界40カ国以上で政治経済から文化に至るまで取材した。大のネコ好きで、コロナ禍の最中に生まれた長女との公園通いが日課。40代で泳げるようになった。


「2022年 『13歳からの地政学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田中孝幸の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×