槍弓、士郎、詰め合わせ
◇◇4/6は士郎の日、ということで、滑り込みでミニSSを。モテモテ士郎が大好きです!◇◇連投すいません。そろそろ大人しくします…。◇◇※補足 最初のSS以外はHPにて『引いたルーン石の意味に合わせてSS書く』という自分ルールで書いたものです。(槍弓妄想が酷すぎてどのネタを書けばいいのかと悩んだ挙句、手元にたまたまあったルーン石をエイやって毎回引いていました。不思議と同じものは被らず…。なので冒頭に厨二くさいものが付くという←ホントは全てのSSがその感じだったのですが、あまりにもあまりにもなので、外したものもあります)今も槍弓妄想は止まらず、どれを書けば状態でわたわたしています。ていうか長いな言い訳!◇◇
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ある日の出来事
――痛い。
もし、視線で人が殺せるのなら。
俺はきっと、今頃死体となっているだろう。
「はい、先輩。あーん」
ふう、ふう、とれんげの中のおかゆを冷まし、桜が満面の笑みとともに口元にそっと差し出してくれる。
それはとても美味しそうで――いや実際にとても美味しいのだろう――病み上がりで何も口にしていない俺としてはぜひとも食べたい。きっと出汁が効いていて口の中に入れた途端にふうわりとお米の甘みとわずかに効かせた塩とが絶妙なバランスで交じり合い俺の鈍った味覚でも美味しく感じられるだろう。
「先輩?」
「あ――、いや、その、一人で食べられる」
から、と最後まで言おうとした俺の頬を、何かが掠める。
「衛宮士郎、桜の厚意が受けられぬと言うのですか、貴方は?」
ぎぎぎ…と恐る恐るそちらに顔を向けると、にっこりと超笑顔のライダー。目、目が笑ってないから!
「い、いや。そんなことは。けど」
「そうよねぇ、士郎はおかゆよりもミルク粥のほうが食べたいもの、ね?」
桜の反対側からスプーンに掬ったトロトロのミルク粥を差し出す遠坂がにっこり笑ってそう言う。
ふうわり、とそのスプーンからミルクの甘い匂いととろけるまで煮込んでもなおかつ主張する香ばしいパンと僅かに入れられた蜂蜜の絶妙なハーモニーの香りが俺の乾いた喉を刺激する。とても、美味しそうだ。いやこちらも実際美味しいだろう、とてつもなく。
「いいえシロウはもうそんな病人が食べるものではなく、しっかりとしたものを食べた方が良いのです。ですからこれを」
布団の両側を桜と遠坂に取られた、と呟いたセイバーはよりにもよって布団の上に正座し、正面から俺に親子丼を差し出す。流石にカツ丼では重いでしょうから、と照れたように言うその顔は大変可愛らしい。なんでもアーチャーに作り方を教わった、という。ならくやしいがとても美味しいだろう。病み上がりでもその柔らかい鶏肉とトロトロの卵の組み合わせなら充分受け入れられる。
「ふふ、衛宮士郎。まさか桜のおかゆを選ばぬなどという愚行は犯しませんよね?」
「そんな事を言ってはいけないわ、ライダー。先輩が困っています」
桜がね、というふうに小首をかしげる。
「でも、きっとこれを食べてくれるって信じてます、私。だって、病気のときはやっぱりおかゆが良いですものね、日本人なら」
あれ、なんか、桜、目が笑ってない……き、気のせいだよな。今一瞬、すごくなんか怖いものが見えたのは。
「ふ、今は米の消費額よりもパンのそれが上まわっているのだよ。凜の選択は間違いではない」
ああああ、アーチャー、余計なこと言うなあっ。
「それに士郎はミルク好きだものね、このパンだって、アーチャーが今朝わざわざ焼いてくれたものだから、すごく美味しいわよ」
と、遠坂、俺が牛乳を毎日飲むのはその、身長が……。満面の笑みは、わかって言ってるなぁ。
「シロウ、私が作ったものを食べてくれますよね。頑張ったのですよ?」
うん、その手指に無駄に巻いてある絆創膏を見ればわかる。……てか、傷はもうない筈なのに、な。あはは……。
「もてる男は辛いなァ、でもセイバーはほんと頑張ってたぜ。食べてやれよ」
俺のアーチャーをしばらく独り占めした事はいただけねェけどよ、などと余計な事まで追加しながらも、セイバーを推すランサー。
「ば、なにをいいだすんだたわけ」
「だってよぉ、ずっとセイバーにかかりきりで、つまんねェ」
こらそこ、痴話げんか始めない。
「……桜、あの二人、殺しましょうか」
ほらぁ、ライダーが、視線だけじゃなくてガチで殺気ダダもれしだしたっ。
「わ、わかった! 食べるから! 全部美味しくいただくよ、ありがとなっ」
「「「どの順番で?」」」
なんでさ。
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- そーOctober 5, 2017