京都大学で論文不正3件、画像データ加工し流用 撤回など対応求める
京都大は31日、京大病院や大学院理学研究科などで、論文の改ざんや捏造(ねつぞう)があったとして、計3件の論文不正を認定したと発表した。3件についてそれぞれ学内外の有識者で構成する調査委員会で審査し認定した。いずれも、論文撤回などの対応を求めるとしている。
不正が認定されたのは京大病院の広田喜一元准教授、理学研究科のリアンウエイ・パン元特定研究員、生命科学研究科の小田裕香子教授の論文。
広田氏の論文について、京大は2011年から16年にかけて学術誌に掲載された3本で、図表計5点に改ざんがあったと認定。別の画像データを加工して流用するなどしていた。また合同調査をした関西医大は、別の論文1本でも捏造があったと明らかにした。
広田氏は京大の調査に対し「全てデータから画像を作成する際の誤りである」と主張し、故意を否定しているという。調査委は不正行為には責任著者である広田氏のみが関与しているとした。京大は広田氏に、論文誌に不正認定を伝えるなど適切な対応を取るよう通知した。
パン氏の論文では、09〜11年に発表した計5本に画像の捏造、改ざんがあったとした。パン氏は22年にも不正が認定されており、責任著者の鹿内利治教授を処分したが「公表基準に達していない」として詳細を明らかにしていない。
小田氏は、ウイルス・再生医科学研究所(当時)在籍時の論文1本に改ざんがあったと認定。実験条件に変更があったにもかかわらず、正しい条件を記載していなかった。京大は不正認定を理由とした訂正を論文誌に申請するよう勧告するという。〔共同〕