福岡県民が「屋台に行かない」本当の理由 290円ラーメン、うどん文化…“食の街”ジモト民の「常識」は観光客とまったく違う
もちろん、屋台のいいところもある。福岡市民は我が街が大好きで、お節介なほどに人懐っこい人が多い。そのため、前述のような、比較的地元民が多いエリアの屋台に行けば観光客を歓迎してくれるはずだ。 「どこから来たの?」「あそこは行った?」「福岡はどう? 気に入った?」。観光客だとわかると、そのように話しかけてくる人も少なくない。ラーメンとビールに舌鼓を打ちつつ、一期一会の会話を楽しむのもきっと旅の思い出になるだろう。
■多国籍料理にコーヒー。新規屋台から始まる新しい福岡屋台文化 また、一部には、地元民の中でも話題になっている屋台もある。それは「ネオ屋台」と呼ばれる新しい形態の屋台だ。福岡の屋台と言えば、「ラーメン・おでん・焼き鳥」が定番。 しかし、2016年から新規屋台の公募で選ばれた屋台が増えており、その中に多国籍料理を出す屋台やコーヒーと蒸留酒が楽しめる屋台など、“変わり種”が増えている。 その筆頭とも言える屋台が、天神・渡辺通に出ているフレンチ屋台「レミさんち」だ。いつも開店前から行列ができており、地元民の間でも「おいしい」と話題になっている。しかし、並ばないと入れないというのはハードルが高く、筆者は気になりつつも、まだ一度も行ったことがない。
ただ、福岡市の屋台公募制における営業許可期間が最大10年のため、「レミさんち」は2027年4月に閉店してしまうという。これは、いよいよ一度行っておかなければなるまい。本記事を書きながら近いうちに来店することを心に決めた。 ■「1杯1000円」は高すぎる? ラーメンが“おやつ”の福岡県民 屋台に次いで困るのが「おいしいラーメン屋を教えて」という質問だ。一風堂や一蘭といった有名店は全国に展開していることを考えると、他のラーメン屋を挙げるべきなのだろう。しかし、普段ラーメンを食べない筆者には思い浮かばない。
仕方がないので、博多駅構内にある「デイトス」2階の「博多めん街道」や福岡空港のラーメンストリート「ラーメン滑走路」のほか、いつも行列ができている「博多一双」などを挙げることが多い。「行ったことはないのだけど」という言葉を添えて、だが。 ラーメンを食べに行くことがほとんどないのは筆者の嗜好による可能性も考え、周囲にもヒアリングをしてみた。しかし、女性に限らず男性も、生粋のラーメン好き以外は「あまり行かない」という人が多かった。