福岡県民が「屋台に行かない」本当の理由 290円ラーメン、うどん文化…“食の街”ジモト民の「常識」は観光客とまったく違う
また、店内には大きなおでん鍋が設置してあり、うどんが来るまでの間に味の染みたおでんを楽しんでいる人も多い。さらに、「ぼた餅」も欠かせない名物だ。かつて北九州の屋台では「酒を置かない」という決まりがあり、代わりに食後にぼた餅を食べていた。 資さんうどんでは、その文化を継承しているのだ。お持ち帰りもあるので、うどんやおでんでお腹いっぱいになった人は、ぜひ持ち帰って夜食に食べてみてほしい。 ■北九州発「第4の勢力」と、進化する「うどん居酒屋」
近年、この福岡うどんの3大チェーンに割って入る勢力が「豊前裏打会」だ。北九州市小倉南区の「津田屋官兵衛」を源流とする豊前裏打会は、グループ店で修業した店主が独立する際に加盟を許されるのだそうだ。 博多駅前にある「大地のうどん」や2025年4月にオープンしたワン・フクオカ・ビルディングに入っている「萬田うどん」などの人気店もこの系譜になる。 筆者は学生の頃、「津田屋官兵衛」の近くに住んでいた。住宅地の一角にある割に、当時から行列ができている店だったが、のちにこんな一大勢力になっていることを知った時は、大変驚いた。
「豊前裏打会」の特徴はなんと言っても麺にある。細めで透明感があり、薄黄色い。表面はやわらかいが中は弾力があり、ツルッと食べられる。 なお、「津田屋官兵衛」は大将の体調不良で休業中だ。店も豊前裏打会のメンバーに引き継がれて、「麺屋 三新」となっている(大将は体調が回復次第、新天地で開業予定だそう)。ぜひ各地にある豊前裏打会の店舗に足を運んでその味を確かめてきていただきたい。 さらに、飲んだ締めにうどんを食べる「うどん居酒屋」という形態も定着した。須崎町の「つきよし」や博多・天神などに店舗を構える「二○加屋長介」など、刺身から揚げ物、うどんまで一軒で完結できるのは、締めを食べにラーメン屋にまではなかなか行かない女性客にも人気だ。