「宿直は労働時間」医師の労災を認める 東京地裁、国の判断覆す
田中美保 阿部彰芳
東京都内の大学病院に勤めていた男性医師(56)が、宿直中に診療などをしていたにもかかわらず、国が労働時間に含めず労災認定しなかったのを不服として訴えた裁判があり、東京地裁は医師の訴えを認める判決を出した。代理人弁護士が1日、明らかにした。国は控訴せず、判決が確定した。過重労働が指摘される医療現場に判決が影響する可能性もある。
判決は3月16日付。医師は緩和医療科の助教だった2018年11月、くも膜下出血を発症した。代理人によると、現在も入院し寝たきりという。この病院での時間外労働は発症前の6カ月平均で、100時間を超えていた。
判決では、医師は宿直中、入院患者の急変やみとりに対応したり、診察やカルテの作成などをしたりしており、「労働からの解放が保障されていたとはいえない」と判断。宿直時間すべてが業務として認めるのが相当であるとした。
裁判で焦点となったのは、夜間や週末に待機する医師についての「宿日直許可」。医療機関の申請にもとづいて労働基準監督署が許可すれば、特例的に労働時間の対象外となる制度だ。
ただ、この許可のもとででき…