【FGO】第五次聖杯戦争の闖入者【FSN】2
前回言うのを忘れていたんですが、独自設定があるのと立香君が普通に強いです。それでもいいよという聖人の皆さんはどうぞ。
- 704
- 829
- 24,589
十数分後、立香一同はダ・ヴィンチに伝えられた座標へと到着した。
「はぁはぁ…ここ?」
「そのようだな」
そこは寂れた寺であった。使われた形跡がないので、恐らくいわゆる空き寺というやつだろう。
一見、誰もいない様子であるが霊体化していた立香のサーヴァントたちが続々と姿を見せた。
「マスター!心配したのだわ!」
「旦那様!」
最初に姿を現したのはエレシュキガルと清姫だ。二人とも余程立香のことを心配していたらしく、霊体化を解くやいなや、彼に抱きつく。
「うわ!…ごめんな、心配かけて」
「…ふん、別に私は心配なんてしてませんけど」
「それもまた、マスターへの愛情の裏返し…」
「違うわよ!」
「……………」
次に、ジャンヌ・ダルクのオルタナティブ、玉藻の前、そしてへシアン=ロボが順に姿を現す。
「四人も、心配かけてごめん」
「だから、心配はしていないと…」
「ええ、とーっても心配したんですよぉ?マスター」
「…………」
二人の様子に苦笑した立香の頬をロボがその長い舌で舐める。
「くすぐったいぞ、ロボ。……あれ、山の翁は?」
周りを見渡すが、この特異点に一緒にレイシフトしたサーヴァントの一人、山の翁がこの場にいなかった。
今まで立香の胸に顔を埋めていた清姫が顔を上げる。
「あの方でしたらこの特異点の情報を集めると─」
「─戻った」
「ひうっ!?」
「そなた、戻ってくるなら素直に帰ってこんか!すっと現れるでない!」
いきなり立香の後ろに姿を現した山の翁にビビり散らす一行であったが、立香はアサシンのサーヴァントが自分の周りに音もなく現れることは日常茶飯事のようで、全く動じない。
「ああ、翁。おかえり。どうだった?」
「まずは、芸術家と連絡をとるが良いだろう」
「そう?」
まあ山の翁が言うんだからいっか、と立香は疑いなく連絡用の端末を立ちあげる。
「ダ・ヴィンチちゃん?」
『やあ立香くん、お疲れ様。突然だが、その座標を集合場所としたのには理由がある』
「…?敵のアーチャーの死角になる場所でしょ?」
『まあそれも理由の一つだが、そこはその街で特に霊脈が強いポイントだ。立香くんにはしばらくの間その寺を本拠地として欲しくてね』
「なるほどね。じゃあここに召喚サークルを設置するってことでいいの?」
『その予定だったんだけど、少し問題があってね』
「問題?」
立香が首を傾げると、画面の向こう側のダ・ヴィンチが山の翁に目配せする。
「ここ一帯の土地はある魔術師に管理されている」
「管理?」
『そう。そのせいでその町の霊脈を自由に使うことが出来ない』
「ええ…。じゃあ救援物資なし?無理ゲー?」
『大丈夫大丈夫。ちゃんと解決策はあるさ』
そこまで言うと、ダ・ヴィンチはメガネをどこからともなく取り出す。
『霊脈を管理するってことは、要するにその町に結界を張ってるってことさ。だから、その結界を壊せばいい』
「結界を壊すって…どうやって?」
『それはそこの翁くんに聞きたまえ』
「キングに?」
その場にいる全ての者が山の翁に視線を向ける。どうやら今まで彼はそれを探っていたらしい。
「町の至る所に結界を構成する宝石が存在していた。それを壊せば、結界は崩れるだろう」
「なるほどね」
立香はしばらく考え込み、顔を上げる。そこには立香の指示を今かと待つサーヴァントたちの姿があった。
「じゃあまず翁はその宝石の場所を教えて。その後は引き続きこの街の情報収集を行って欲しい」
「承知した」
「エレちゃんはこの寺の工房化。自分の戦いやすいようにしちゃっていいよ」
「了解なのだわ」
「ノッブとアルトリアはエレシュキガルの護衛ね」
「なんじゃ、まだ戦えるぞ?」
「右に同じだ」
「一応ヘラクレスと黒くないアルトリアと戦ったんだから後方にいてね。ちゃんと戦う機会は与えるから」
「まぁ…是非もないかの」
「…ふん」
「結界に詳しそうな玉藻とサーヴァントに出会した時のためのジャンヌと機動力のへシアンとロボで結界を壊しに行こう」
「かしこまりました」
「ええ」
「……………」b
「きよひーは……」
「はい」
「夜ご飯…作って欲しいなぁ…」
「ええ、ええ。旦那様のためでしたらいくらでも」
「火を使うものばかりにしないでくださいましね?」
「ふふふ…。正月の時の私とは思わないことです」
「楽しみにしてるね。それじゃ、行くか」