「ゲホッゲホッ…あ〜…。」
「くそ…全然治らねぇ…。そろそろ限界かもな…。」
「と、取り敢えず理事長…理事長に連絡しよう。」
理事長「承知ッ!身体を大事にな!」
「理事長から許可貰ってきたぜ。樫木代理に今後は任せて、俺は治るまで引っ込んでいるか。」
「…でも何も言わないで去るのもあれだな。彼女達も可哀想だし。」
「じゃ、今までの感謝も含めて彼女達にお礼を言うか。戻らないかもしれないし。」
■スペシャルウィーク編
「トップバッターは…スペ呼ぶか。」
スペ「来ましたよトレーナーさん!トレーニングですか?何からやりましょうか?」
「おうおう…。相変わらず元気だな〜君は。」
スペ「トレーナーさんといつも一緒にあるからですよ!」
「それは良かった。あ〜…でも今日はトレーニングじゃないんだ…ごめんな。」
スペ「そうですか…。」シュン
(かわいい)
「で、話ってのは体調不良で暫く休むって事だ。」
スペ「…へ?」
スペ「トレーナーさん…。い、今なんて…?」
「体調不良で暫く休む。持病でな、どうしようもないんだ。」
スペ「」わなわな…
「場合によっては二度と受け持たないかもしれない。でもまあ、俺よりすごい代理がいるから大丈…」
ギュッ
「…スペ?」
スペ「大丈夫じゃないです…。」
「え?」
スペ「代わりがいるからって、大丈夫な訳ないですっ!」
「お、おう…。」ビクッ
スペ「私の…ひっぐ…私のかけがえない人だったのに…。」
スペ「ううっ…なんでこんな形でお別れしなきゃいけないんですかぁ…。」
「スペ…。」
スペ「行かないで下さい…。」
スペ「辛いのは承知ですが、私を置いていかないで…私にもっと教えて下さい…。」
スペ「お願いします…。」土下座
(あれ?これ話しても変わらなくね?)←ようやく気づく
「ごめんな、スペ…。」ナデナデ
「けど、これが今生の別れじゃないから安心してくれ。必ず会うからさ。」
スペ「…本当ですか?」うるうる
「ああ、約束するよ。」
スペ「もし約束を破ったら…死の果てまでお供しますから。」ハイライトオフ
「っ!」ゾクッ…
「ああ…怖かったなぁ…。というかあんな反応されるとは思わなかった。」
「…やっぱり皆に話すのは止めよう。最後に彼女たちの悲しい顔を見たくないし
スペシャルウィークみたいな事にはさせたくないからな。」
一方、その頃…
???「ん?あれは…スペちゃん?トレーナーに用があったのかな。」
???「おーいスペちゃん!」
■トウカイテイオー編
「とりあえず支度しておくか…。」
バタン!
「ん?」
テイオー「ちょっとトレーナー!これはどういうことなの?!」
「ちょ、ちょっとテイオー…。ノックぐらいしろ「そんなのどうでもいい!」」
テイオー「なんで辞めるのさ!ボクのトレーナーでいてくれるんじゃなかったの!?」
「え…?」
(な、なんでだ?!教えた覚えはないぞ!)
テイオー「どうしてだよぉ…ボクのこと嫌いなの…?」
「そ、そんなわけでは…」
テイオー「」うるうる…
(くそ…それは卑怯だろ…。)
「はぁ…分かった分かった。だが今更俺は考え方を変えるつもりはない。諦めろ。」
テイオー「え…」
「あと、俺は辞めるなんて言ってない。一時引くってだけだ。だから戻ってくるつもりだ。安心しろ。」
テイオー「それでも嫌だよぉ〜!」
テイオー「ヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダ!」
「あ〜…うるせぇ〜…。」
テイオー「」プツン
「へ?」
テイオー「あ〜そっか。最初からそうすれば良かったんだ〜。」
テイオー「ってことでトレーナー、ボクに大人しく捕まってね。そしたらボクの元からいなくならないからさ!」ハイライトオフ
「え?は?」
テイオー「ふふふふふふふふふふふふふ…」ジリジリ…
「不味いっ!」ダッ
テイオー「あっ、待ってよトレーナー!ウマ娘に勝てる訳ないでしょ!」
■サイレンススズカ編
「ぜー…ぜー…。全く…病人だってのに走らせんなよ…。」
「タキオンから対ウマ娘用のワクチンを打っておいて良かったぜ…。体力は消耗しやすいが。」
「判断は慎重にするべきか。とりあえず様子見で、隙が出来たら荷物を回収するか。」
スズカ「荷物?なんの事でしょうか。」
「ぬわっ!?スズカか…どうした?」
スズカ「いえ。トレーナーさんに聞きたい事がありまして。」
「?構わんぞ。」
スズカ「トレーナーさんって本日限りで辞任なさるんですよね?」
「あ、ああ…。」
(この様子だと…もう噂になってるぽい。スペに口止めすれば良かったな。)
「それで?俺は何が何でも休ませてもらうが…。」
スズカ「ふふっ…。テイオーからトレーナーさんを捕まえて欲しいって頼まれたんです。」
「くっ…お前もか。」
スズカ「ですが彼女の言うことには従いません。」
(ホッ…)
スズカ「だって、誰にもトレーナーさんを渡したくないからです。」ハイライトオフ
(やべっ)
「あ〜…そうなんだ〜…。じゃ、じゃあこれで」
スズカ「私から逃げれるとでも?」
「逃げれたら嬉しいな〜…。」
スズカ「そうですか…。残念です。」
「…。」
「あ〜…ここは物置小屋か?くっそ狭いんだが…。」
「てか俺普通に辞めたいだけだぞ…。こんなのアリかよ?」
「だが俺を縛っていても事実上は辞めたからな。止められまい。」
???「そうでしょうか?」
「スズカか…。こんなことしても無駄だぞ?」
スズカ「先程、辞めたから大丈夫だとおっしゃりましたね。」
スズカ「ですが、これを見てください。」
「何々…。」
「は?"特別治療による仕事の継続を認めます"?」
スズカ「これで安心して仕事出来ますし、私のトレーナーさんでいることも出来ますよ。」
「い、いや俺の許可は」
スズカ「代理でってことにしました。」
「ああ〜…。」ガクッ
スズカ「これでずっといっし」
バタン!
テイオー「ふー…ふー…」
(あ、バレた。)
テイオー「ようやく見つけたよぉ…トレーナー…。」
テイオー「それと、何勝手に一人で独占してるのかなぁ〜スズカ?」
スズカ「あらテイオー。来るのが遅かったじゃない?」
バチバチ…
「今のうちに…」そそくさ
■生徒会編
「俺は誰のものでもないっつうの…。」
「とりあえずあの改訂された契約書の真意を理事長に聞きに行くか。」
『え〜…〇〇トレーナーはすぐに生徒会室に来るように。以上だ。』
「よりによってこんな時に…」
「どうしたよルドルフ…。俺用事あるんだけど。」
グルーヴ「おい!会長に向かってなんだその態度は!」
ブライアン「おいおい…。流石に我々を翻弄しておいてその態度は何だ?」
ルドルフ「まぁまぁ二人とも落ち着いてくれ。それよりトレーナー君、仕事を継続するというのは本当かい?」
「いや…それはスズカのやつが勝手に決めた。だから俺の一存ではない。」
グルーヴ「だからといって、私達差し置いて辞める気か!」
ブライアン「私を魅了させたんだ。逃げるなよ。」
「そんな無茶な…。」
ルドルフ「…。」
ルドルフ「確かにトレーナー君の気持は十分理解出来る。病弱だというのも周知の事実だ。」
ルドルフ「普通だったら、私が二人を止めなければいけないだろう。」
「…"普通"だったら?」
ルドルフ「だが残念な事に、私も恋という名の病に侵され、まともではないんだ。」
ルドルフ「ブライアン」クイッ
ブライアン「」コクッ
カチャ
(鍵かけられたか…。)
ルドルフ「さてトレーナー君。もう逃げ場はない。」
ルドルフ「辞任なんて事は諦めて、大人しく私達のトレーナー…いや、私達の恋人としてこれからずっと歩んでくれ。」ハイライトオフ
エアグルーヴ「勿論、会長だけではないよな?」ハイライトオフ
ナリタブライアン「ふふっ…。夜は長くなるぞ。くれぐれも失望させるなよ?」ハイライトオフ
(今度こそ終わりか…。)
???「トレーナー君!目をつぶってくれ!」
「え?」
カッ!
ルドルフ「なっ、なんだ!?」
エアグルーヴ「ううっ…!」
ナリタブライアン「くっ…!視界が…」
「あぶね…フラッシュバンか?」
???「ドアの鍵は解除してある!今のうちに逃げるんだ!」
「ああ!」
「いや〜すまなかった。」
タキオン「これくらい大したことないさ。それよりあのワクチンは効いたかい?」
「うん。でも一度体力を消耗すると、回復するのに次回がかかるね。」
タキオン「仕方ないさ。本来はウマ娘の馬場や脚質の適性を検証する為のだからね。」
「まあでも助かったよ…。うちのウマ娘の中でまともなのは多分、君だけかもしれないからさ。」
タキオン「ふふっ…。そうかい。」
「これ以上君の手を煩わせたくないから、これにておさらばするよ。ありがとう。」
タキオン「トレーナー君も、頑張ってくれたまえよ!」
■セイウンスカイ編
「だがまあ逃げなきゃいけない相手は、前より増えた訳だ。残念な事に。」
「取り敢えず逃げつつ、理事長室に行かないと…。」タッタッタッ…
ドンッ
???「おっと!」
「いてて…。あ〜…すみません。前を見てなかったもんで…ってあれ?」
スカイ「も〜トレーナーさん〜?ちゃんと周り見ないと駄目ですよ〜?」
「ははは、ごめんごめん。」
「じゃ、俺は急いでるから。」
スカイ「あっ、待って。」ギュッ
「ん?どした?」
スカイ「暫く休むって…本当ですか?」
「(またか…。)ああ。」
スカイ「本当に…本当に戻って来てくれるんですか?」ギュー
「あ、ああ…。(力が強くなったな。)」
「もしかして…寂しいとかあるか?」
スカイ「い、嫌だなぁ〜トレーナーさん。トレーナーさんがいなくても、セイちゃんは…セイちゃんは……。」
スカイ「あれ…どうしてだろ…?グスッ…なんか自然に…涙が…。」
スカイ「泣いちゃ駄目…泣いちゃ駄目なのに…ううっ…。」
「寂しがり屋さんだな。ほれ、気が済むまで俺に泣きついてもいいぞ。」
スカイ「う…ん。」
スカイ「う…うあぁぁあぁああん!」
スカイ「わぁああぁぁあん!!」
(まあ、少なくともこれが普通なんだよな。あの子達がおかしいだけで。)
「…満足したか?」
スカイ「…うん。」
「まあ、引退するわけじゃあない。頑張って戻ってくるよ。」
スカイ「ずっと…待ってるからね…。」ハイライト消えかけ
(まさか…まさかな。)
スカイ「はぁ…。やっぱり意気地なしなのかなぁ〜私。」
スカイ「タキオンさん…そういえば何してたんだろ?あの時。」
■エイシンフラッシュ、グラスワンダー編
「はぁ…はぁ…。」
「気のせいかな…どんどん体力が無くなっていくような…。」
「皆に見つかる前に急ぐか…。」
「よし、着いた。」
コンコン
「すみません、〇〇です。理事長はいらっしゃいますか?」
シーン…
「留守か?入らせてもらうか。」
「入りますよ〜。」ガチャ
???「あら。トレーナーさんもいらしていたのですね。」
「お、フラッシュか。理事長は?」
フラッシュ「いないようですね。私もさっき来たばかりなので。」
「…じゃ、他をあたってみるか。」
チャ…
フラッシュ「動かないで下さい。」
「フラッシュ…?何の真似だ?」
フラッシュ「貴方を傷つけるつもりはありません。私の言うことに従って下さい。」
「あ、ああ…。」
(まさか担当バに脅される日が来るとは…。)
フラッシュ「では、これを渡しておきます。」
「チケット…?ってこれ航空券じゃん!」
フラッシュ「はい。私と一緒にドイツに帰国します。」
フラッシュ「この際、トレーナー業なんてものは辞めて、治療しながら私とずっと過ごしましょう。」
フラッシュ「勿論、計画も既に建ててありますよ?」
(ヤバイヤバイ…このままだと俺、一生日本の土を踏めないまま一生を終えるぞ?!)
(しかも逃げれねぇ…?!)
フラッシュ「私もここを退学する覚悟はあるので、大丈夫ですよ。」
「もう…駄目なのか…。」
『生徒会より、全生徒に通達する。〇〇トレーナーが現在、学園外に逃亡を図ろうとしている。至急、確保して貰いたい。』
『尚、捕獲、引き渡した者には人参一箱分提供する。以上だ。』
(おいおい…。これじゃあお尋ね者じゃねぇかよ…!)
フラッシュ「くっ…。トレーナーさん、急ぎましょう!」
???「止まりなさい。」
「今度は誰だ…?」
グラス「見つけましたよ、トレーナーさん。それと、海外に逃げるなんて姑息な手を使いますね?エイシンフラッシュさん。」
グラス「トレーナーさんには後で聞きたい事がありますが、まずは…」
グラス「エイシンフラッシュさん。トレーナーさんを離してください。」スチャ
(ヤツの目は本気だ…?!)
フラッシュ「あらあら。強引な手段しか思いつかなかったのですか?」
フラッシュ「まあ良いでしょう。相手になってさしあげます。」
「おいおい…。流石に血を見るような事は止めてくれよ?」
フラッシュ「心配ありませんよ。」
フラッシュ「楽に葬ってあげますから。」ハイライトオフ
(どこも安心する要素がねぇ〜!)
グラス「いい心意気ですね。丁重にもてなしましょうか!」
「くっ…止めろー!」
ドスッ グサッ
「ぐうっ!」
フラッシュ「へ…あ、あれ?と、トレーナーさん?」
グラス「あ、ああ…。そんなっ…。」
「いてて…頼むから…俺の前で…血を出さないでくれよ…?」ぽた…ぽた…
「じゃあ…俺は行かなきゃ…いけないから…。」ぽた…ぽた…
グラス「私…トレーナーさんに…なんてことを…。」
エイシンフラッシュ「わ、わたしは…いったいなにを…。」
■???編
「くっ…さっきの傷が…。」
「駄目…だ…もう…。」
ドサッ
???「…。」
後編へ続く…?
トレーナーよ麻酔銃と麻酔針は常備しとかなきゃダメだろ