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全ウマ娘のトレーナー寮への入室を禁ずる/Novel by ラリッ☆熊

全ウマ娘のトレーナー寮への入室を禁ずる

4,286 character(s)8 mins

急に忙しくなった今日この頃、楽しんで頂けますと幸いです。

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トレセン学園

今朝昇降口のエントランスにある掲示板に恐ろしい書面が掲示された



[全ウマ娘のトレーナー寮への入室を禁ずる]


生徒たちはどよめいていた......中でも専属の担当契約を結んでいるウマ娘たちは焦りを隠せなかった。

自分とトレーナーだけの二人っきりの世界を取り上げられる、その事実はとても承認できるものではない...結果、朝から理事長室は大盛況であった。


「落ち着け生徒たちよ!!これは仕方の無い事なのだ!!や、やめろ帽子を取ろうとするな~」
秋川やよい理事長はウマ娘たちにもみくちゃにされている、幼い見た目も相まってその光景は犯罪臭がする....

「理事長!くっ...皆さんいい加減に....」
駿川たづなも例外なくもみくちゃにされる、優秀な秘書である彼女だが流石のウマ娘の大群の前ではなす術はなにも無かった。


「何をしてるんだお前達!!」
騒ぎを聞きつけた生徒会のエアグルーヴが理事長室にたむろする集団を一喝する。
その声に暴徒と化していたウマ娘たちは一瞬で萎縮しバラバラと散会し始めた。

「大丈夫ですか?理事長、たづなさん」
エアグルーヴはぐったりする二人に駆け寄り意識の確認をする。
「ふぇ~」
理事長は目を回し力の無い返事を返してくる
「ありがとう御座います、エアグルーヴさん」
たづなさんはしっかりとした返事を返してきた。

「なんの騒ぎなのですか、たづなさん?」
エアグルーヴは襲ってきたウマ娘の集団を睨みつつ尋ねた。
「それは~....」
たづなさんが語りだすより早く一人のウマ娘が声を発した。

「このままじゃトレーナー寮に入れなくなっちゃうんです!エアグルーヴ先輩!!」

「なん....だと.....?」
エアグルーヴの目が驚きに変わる、そのまま視線はたづなさんに向けられた。

「これはその....トレーナーさん達の人権を守る為...でして....その...コンプライアンス的にどうしても必要な措置なんです.....」
たづなさんは悪い事をして怒られる子供のようにびくびくしながら告げた。


トレーナーの部屋への入室権、専属担当たちに与えられる最高のプラチナチケットそれが今消えようとしていた....
何よりも問題なのは自身のトレーナーが誰かを連れ込んで何かしていようと今後踏み込む事ができなくなるという点....これはまずい....

「きゅ、急すぎるんじゃ無いですか?たづなさん...何も禁止にしなくても....彼女達もきっと」
エアグルーヴは何とかならいものかとお伺いを立てる。

「仕方ないんです....ここ半年でご退職されたトレーナーさんは何名居ましたか....?」
たづなさんは皆を見回しながら問いかける。

「それは....」
エアグルーヴはバツが悪そうに目を背けた。

「6名です.....そしてその原因は....うまぴょ....」
「わかりましたたづなさん!それ以上は!!!」
エアグルーヴは顔を赤くしながら静止する。

最近学園で問題になっている案件があった....
トレーナー寮内でウマ娘達によるトレーナー逆ぴょい事件....
因みに退職した6名のトレーナー達は運良く?命中してしまったトレーナー達である、実際の被害者はもっと多いと言うのが現状である。

トレーナー達は皆成人男性だ、襲われようがなんであろうが学生とそんな事してしまったのがばれると社会的に死ぬ....命中すれば退職、出来なくとも.....

事態を重く見た学園はトレーナー達に匿名でアンケートを取ったところおおよそ8割のトレーナー達が襲われた、若しくは襲われそうになったと回答した。
場所としては圧倒的に寮の自室、待ち伏せや聞きたいことがあるといった形での訪問等多岐にわたった。


それら全ての事情を鑑みた結果、入室禁止が決定されたのだった。
「因みにこの規則を破ると最悪除籍処分になります....なのでトレーナー契約はお二人の意志とは関係なく解消になります......」

エアグルーヴは物分りのよい優等生だ、全てを理解し詰め掛けた皆に宣言する。
「諦めろ、我々の負けだ.......」

その言葉に膝から崩れ落ちるもの...頭を抱えのた打ち回るもの、目から光を無くすもの....そこは地獄と化した。


何とか騒ぎの収拾をつけたエアグルーヴは胸に一抹の不安を抱きながら教室に向った。

授業を終えトレーニングへ向う、自分だけのトレーナーとの楽しいトレーニング...いつもであればそうなのだが今日はなんだか嫌な予感がした。

「待たせたなトレーナー、さあ今日のメニューを教えてくれ」
「あのねグルーヴ....言いづらいんだけどさ....」
トレーナーが口ごもりながらそう言う、嫌な予感が現実になる。

「僕の部屋の鍵返してもらえる?」
「ッ!!!何故だ!?」
エアグルーヴは躊躇無く問い返した。

「学園側からの通達で....鍵...スペアキーは回収になるみたいで....」
「くっ!」
どうやら学園側は本気のようだ

「わ...かった....」
エアグルーヴはキーケースを取り出した。
中には自室の鍵とトレーナーの部屋の鍵が入っている、二本の鍵がキーケースに掛かっている事で、目に見えない信頼や情愛が形になっているようにエアグルーヴは感じていた。
それが失われる.....実際は心のつながりが失われるわけでは無いとは頭では理解してる、だけども.....

「すまないトレーナー...貴様が外してくれ」
「あ、あぁ」
トレーナーはエアグルーヴに見えないように鍵を外した、返されたキーケースは先程より軽く、その軽さが余計に不安を煽る。

そこからのトレーニングは心ここにあらずといった様子でエアグルーヴは集中力を欠いていた。
私生活にもそれは現れ始め、2週間経った頃トレーナーとプライベートな時間を共有できない事に強くストレスを感じ始め、限界に達したエアグルーヴは遂に自らトレーナー寮に向ってしまった。

「ふふふふ...部屋に入ってはいけないなんて可笑しな事だ..そうしたらあのたわけの部屋を誰が掃除するのだ?......そうだ...掃除なら問題ない...はは...待っていろトレーナー....」
ブツブツとつぶやきながらエアグルーヴは寮に近づく、すると想像していなかった光景がそこにはあった。

寮の前ではトレーナーとその担当と思しきウマ娘がベンチなどでイチャついていた....正確にはウマ娘達が一方的にトレーナーに甘えているようにも見える。

「な、なぁ!?」
その光景にエアグルーヴは顔を赤くしてしまう。
周りに人が居る状況でそんな媚びた態度など破廉恥な行いであると彼女は認識していた。

そのウマ娘達にしてみれば部屋には入れないが、一緒に居たいという最後の抵抗の形なのであった。
そんなピンク色の空間に居るのが耐えられなくなったエアグルーヴは逃げるようにその場を後にしようとした。

しかし、ふとトレーナーの部屋の窓を見つめるとそこには居てはいけないヒト娘が居た....
桐生院葵、彼女がトレーナーの部屋に居る。

考えるより先に足が動く、部屋の窓を外からノックする。

コンッコンッ
「おいたわけ?そのメスはなんだ?」
ハイライトを消し手のひらをガラスにベッタリとつけエアグルーヴは言った。

「ヒッ!」
部屋の中からその光景を見た二人は声にならない悲鳴を上げる。

「何をしている?」
小首をかしげエアグルーヴは聞く

「ち、違うんだエアグルーヴこれは...」
トレーナーは焦りながら言い訳をする

「ちっ...やはり女帝様は勘が鋭いですね.....トレーナーさんお楽しみはまたの機会に♪」
思わせぶりな事を言いながら桐生院は逃げていった。

「え..エァ..グルーヴ.....」
トレーナーは震えながら振り絞るように名前を呼ぶ。

「なぁたわけ、少し散歩しないか?」
「はい....」

二人は学園の外れにあるエアグルーヴが世話をしている花壇にやって来た。

「なぁトレーナーあれはどういう事なんだ?」
「その...皆が出入りしないようになったら今度は学園の女性職員とか女性トレーナーとかが来るようになりまして.....」

「ほぅ?」
エアグルーヴは眉間にシワを寄せた

「何て言うかこう鬼気迫る感じでさ....」

エアグルーヴは自身の中で一つの仮説を立てていた、それがトレーナーの証言により現実味を帯びてくる、そうトレーナーの人権を守るというのは真っ赤な嘘で、本当の目的はウマ娘からトレーナーを奪うことであった

「卑しいヒト娘め」
エアグルーヴは心のなかで軽蔑した、ヒト娘の恋愛は打算的な場合が多い。
婚期が~とか収入が~等、愛情よりそういった条件に重きを置くと聞く。

中央のトレーナー、一流企業のサラリーマン以上の稼ぎになることもある彼らはヒト娘にしてみれば必ず手に入れたい良物件だった。

ヒト娘のそんなくだらない思いに振り回されたエアグルーヴは思いついてしまう.....
「なぁトレーナーこの花の香りを嗅いでくれないか?」

「う、…うん」
トレーナーは花の香りを嗅ぐと意識が朦朧としてきた。

「お休み私のトレーナー」
エアグルーヴはトレーナーを担ぎ自身の寮に戻る。

「すまないファイン2時間ほど部屋から出て貰えないだろうか?」
「きゃっ、グルーヴったら大胆♪、あとで感想教えてね?」

ファインモーションは両の手で頬を押さえながら部屋を後にした。

「ふふ、最初からこうすればよかったのだ、トレーナー寮への入室禁止、ふふふ、だからどうした?あまりウマ娘をなめるなよ」

「ううん?エアグルーヴ」
「目が覚めたかトレーナー」

「ここは」
「私の部屋だ」

「え?」
「トレーナー、私も退学していった先輩を見習う事にした....ハァハァ♡♡もう助からないゾ♡」

その日エアグルーヴはトレーナーの身体を弄び自分のモノにした。

何故トレーナーたちがこういった目に合うのか、それはとても簡単な事であった....
ウマ娘達のヒト娘に対する焦燥感、トレーナーを奪われるかもしれないと思い。

それが彼女達を恋する乙女から捕食者に変える.....


元々この学園に足を踏み入れた瞬間からトレーナーに人権というものは無かったのかも知れない。






Comments

  • (*´・д・)(´・ω・`)

    ゴルシ「まだ足が入ってないからセーフ!」

    Mar 25th
  • dio

    残念だったな!俺は既にトレセンを辞めてるから追いかけてこないぜ!

    September 12, 2025
  • 天の御使いのトレーナー

    オレの担当アーモンドアイ1人だけど…血走った姿でドアを覗いてくるんだよなぁ…

    April 25, 2025
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