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プロデューサーが結婚して絶望したアイドル達だけど、プロデューサーが離婚して復活したアイドル達の話【八宮めぐる編】/Novel by T@kumi

プロデューサーが結婚して絶望したアイドル達だけど、プロデューサーが離婚して復活したアイドル達の話【八宮めぐる編】

3,517 character(s)7 mins

前回はたくさんの閲覧・評価・コメントをいただきありがとうございました。
こっからはキャラごとの短編話になります。
でもシャニマスを初めて三週間の私にはキャラ設定の理解に限界があるので、
後は本当のシャニマスファンの方に委ねます。

T@kumi:ツイッター(twitter/pad_takukore

追記
W.I.N.G.準決勝で負け続けてます。

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 プロデューサーが結婚したと聞いた時、私はぽっかりと大きな穴ができたような感覚に襲われた。
 何て言えばいいのかな?
 虚しいっていうの?
 悲しい?合っていると思うけどちょっと違う。
 悔しい?……それも少し合ってるかも。
 怒り?ううん、それはなかったかな。
 プロデューサーが社長と部屋を出て行ったあと、私は隣にいる真乃に聞いてみた。
真乃は私が話しかける前から悲しそうな表情をしていたけど、私が聞いてみたら真乃は困ったように笑った。
「それはね、めぐるちゃん。……失恋しちゃったの」
「失恋……?私が?」
「うん……。そう。私と同じ……」
「真乃と同じ……。失恋……」
 私は言われた言葉を繰り返す。
『失恋』
 私は、恋に負けちゃってこと?

「……そっか。そうなんだ」
「めぐるちゃんはちょっとかわいそうだね」
「かわいそう?なんで?」
「だって……恋って気づいた時にはもう……終わってたんだもん」
 終わっていた。
 そうだ。プロデューサーはもう結婚しちゃったから……もうこの恋は叶わないんだ。
「真乃は?」
「……ぇ?」
「真乃は……今、悲しい?」
「……うん。とっても」
 真乃の最後の言葉は喉から振り絞るように紡がれた言葉だった。
 しっかりと耳を澄まさないと聞き取れないほど小さな音。
 そして真乃は近くにある椅子に座って手で顔を覆ってしまった。
 真乃の肩が震えている。真乃の背中がとても小さく感じた。


 ……どうして、こんなにも客観的にいられるんだろう。
 私は私がわからない。
 でも、考えるような元気もない。
 その日の仕事はよくわからないまま終わっていて、私は気づいたら自分のお家にいた。
 いつものようにお風呂に入って、家族と夕食を食べて、自分の部屋のベッドに倒れ込んで、スマートフォンを開いた。
 ロックを解除して何となくフォトアルバムを開いた。
 真乃や灯織と一緒に取った写真や学校の友達との写真の中に、一際目立った写真が一枚。
 プロデューサーと一緒に映った写真。
 ちょっと前にライブが大成功で終わった後に、ライブ会場が映るようにして取った写真だ。
 プロデューサーが自撮り写真のように撮ってくれて、私はがそこに映り込んでいるように見える写真。
 二人でピースサインをしている。私はプロデューサーに抱き着いている。
 写真の中のプロデューサーも私もすっごくうれしそう。
「……あれ?」
 スマートフォンの画面がぼやけてしまう。目を擦ってもう一度画面を見ても、またすぐに画面がぼやけてしまう。
「どうして……どうして…………どうしてどうして…………っ!」
 何度も何度も目をこすり、手に力が入らなくなり手からスマートフォンが滑り落ちる。
天井の電灯がまぶしくて腕で目を覆う。腕の隙間から涙がとめどなく流れてしまう。
「プロデューサー…………どうして……!」
 頭の中にプロデューサーとの思い出がフラッシュバックする。
 一緒に喜んだこと。
 一緒に楽しんだこと。
 一緒に悲しんだこと。
 最高の思い出たちが、涙と一緒に流れていく。
 嫌だ。忘れたくない。なくしたくない。最高の思い出のままがいい。
 手で拾おうとしてもあふれ出てしまう。どんどん流れ、ベッドのシミとなり消えていく。
 やがて悲しみに耐えきれず、顔を枕に埋めたまま、私は大声で泣いた。
 声が枯れるまで……ずっと…………ず~っと……。


 恋というものを知ってから、私は新しい恋というものを経験せずに時が過ぎた。
 恋をすることが怖かったから。恋は悲しいものだと知ったから。
 だから私は恋をしなかった。

 ……違う。ほんとは違う。
 ほんとは、私はいまだに初恋の人を想い続けていたから。
 もう結婚しているのに……。
 私はもう……負けたのに……。


 でも……私にはまだ、チャンスがあったみたい。


 恋に破れた私は、再びあの人に恋をする。


「プロデューサー!おっはよー!」
「おはようめぐる。今日も元気だな」
 プロデューサーは今は元気に出社してる。目に隈ができてるし、以前よりも少しだけ老けたようにも見えるけど。あんまりよく眠れてないのかな。
「うん!私はいっつも元気だよ!だから元気のおすそ分け!」
 そういって私はぎゅっとプロデューサーに抱き着く。
 プロデューサーの匂い。前よりもなんか好きだな~。
「こ、こらめぐる!もう成人になるんだからいい加減抱き着くのはやめてくれ!」
「まだ成人じゃないからいいも~んだ!そ・れ・に!抱き着くの相手はもちろん選んでるつもりだよ?ね、プロデューサー」
「なっ!?」
「えっへへ~」
 私は一度プロデューサーから、じっとプロデューサーを見つめる。
「あれ?プロデューサーだけ?」
 周りを見渡すと、はづきさんや他の皆も誰もいない
「ああ、皆は仕事やレッスンだよ。もう少ししたら真乃と灯織が来ると思う」
「そっか!。…………じ~」
 私はプロデューサーの顔をじっとみる。
 うん、やっぱり……私の好きな人。
 私の好きな異性の条件。それらすべてを備えた人。
 ……っていっても、彼から好きな男性のタイプができたんだから当然だけど!
「あんまりじっくり見られると照れるんだが……」
「えへへ!ごめんね~!」
「なんだそれ……」
 プロデューサーはやれやれと言いたげに呆れた口調で言う。
 そんな言葉、そんな視線でも、それが私に向けられるのがとてもうれしい。
「さて、と」
 プロデューサーは立ち上がると、近くにかけてある上着を羽織った。
「あれ?プロデューサーはこれからお出かけ?」
「ああ。この後アンティーカの次ライブの打ち合わせがあるからな。午前一杯はいないよ」
「……そっか」
 彼がいなくなる。
 ほんのひと時のはずなのに……とても寂しい。
 こんな思い……昔はなかったのに。

「そうなんだ!じゃあ私がお見送りするね!」
「……ありがとう、めぐる」
 ……今、一瞬だけどプロデューサーの顔が曇った気がした。
「どうしたの?」
 私は臆せず聞いてみる。
 でも、それは間違いだった。
「…………いや、なんでもない」
 そうは言ってもプロデューサーの顔は曇っていた。
 きっと、昔の奥さんを思い出していたんだ。
 きっと、毎日朝にお見送りをして……キスもして……。

 裏切って……。
「大丈夫だよ。プロデューサー」
「え……?」
「私は大丈夫。ぜったいに……ぜ~ったいに!!裏切らないから」


 ……プロデューサーは、困ったように笑った。
「……ありがとう、めぐる」
 私はまだ、プロデューサーに信じてもらえない。
 あの女が……かも知らない女が……プロデューサーを裏切ったから。
 私はぜったいに裏切らない。
 私はぜったいにプロデューサーを幸せにできる自信がある。


「ねプロデューサー?」
「……なんだ?」
 私は……。
「めぐるは……めぐるだよ」
 あの頃のままだよ。
「どういうことだ?」
 だからお願い。
「3年前から、プロデューサーの信じた八宮めぐる。それが今の私だよ」
 私だけでも……。
「…………ありがとう」


……お願い。信じて。

 私を信じて。


Comments

  • クロ
    August 2, 2021
  • ぬぺりゅちゃちゃっぷ

    気が向いたらでいいわよ 続き楽しみにしてる

    June 13, 2021
  • mike

    最終的にプロデューサーをみんなで共有…

    May 21, 2021
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