かくしごと
何番煎じかわからないお話。
やっぱりエミヤは投影を使ってオリジナルを知ってるサーヴァント達に驚かれて欲しい。因みに藤丸立花の性別は女の子を想定しています。
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「ねぇ、エミヤって何か隠し事があるのかな。」
ここは標高6000mの雪山にある人類最後の砦人理継続保障機関フィニス・カルデア。現在はこれよりも強力な反応が観測された6番目のの特異点のために戦力を増量している最中であった。いつもの微小特異点を回っている最中にマスターである藤丸立香が呟いたことが始まりだった。
「急にどうしたのですか立香。アーチャーが何かを含んでいる事などいつものことではありませんか。」
「そうだぜ。アーチャーのやろうが胡散臭そうなのなんていつものことじゃねぇか。」
今回立香が周回に連れてきたのは今話題に上がっている赤いアーチャーエミヤと親交の深い(と立香は思っている。)騎士王アルトリア・ペンドラゴンと光の御子クー・フーリンである。もちろん今回二人を選んだのはこの事を聞きたかった為である。
「いや、そういう事じゃなくて。なんていうのかな…最近周回ばかりで余裕が出てきて全員の戦ってるところを観察してるんだけどさ。…なんていうかエミヤが一瞬止まる瞬間があるっていうのかな?何かをしようとして何かに気づいてやめてる感じ?」
このカルデアにおけるエミヤの評価は料理上手であり戦上手である事。だか本人は戦いが得意ではない。何故ならエミヤには宝具が一つしかないからである。『干将・莫耶』この分裂する宝具のみがエミヤの宝具である…とかつて冬木で起きた第五次の聖杯戦争に参加したメンバー以外はそう思っている。
「はぁ、そろそろ限界だぜ騎士王様よ。俺自身あいつがあんな戦い方するのにはずっと反対だったんだからな。」
「…そうですね。私としてもアーチャーがあれを使わない事をおかしくは思っていました。まぁ、アーチャーのことですからこのカルデアに本人達がいることに遠慮しているのでしょうが。」
「えっと?結局のところどういうことなの?」
「おっとそうだったすまねぇなマスター。マスターの言う通りあいつには戦闘において隠してることがある。…だがそれを俺たちの口から言うのはどうかと思うんでな。」
それはその通りだろうしかしストレートに本人のところに行ったところでエミヤが教えてくれるとは思えなかった。
「そこでだマスター。どうかあいつとの模擬戦を許可しちゃくれねぇか?もちろんカルデア内以外でのな。」
このカルデアではサーヴァント同士でのトレーニング以外での私的な戦闘を禁止している。もちろんサーヴァント同士でカルデア内での本気の戦闘をされては困るからである。だからといって勝手に特異点にレイシフトされて戦われても困る為実質的に私闘は禁止である。
「あいつを本気にさせるなら相手は俺が一番最適だろうよ。おそらくそこの騎士王様よりもな。」
「むっ、心外ですねランサー。っと言いたいところですがその通りですね彼のの相手はランサーが一番ちょうどいいでしょう。」
「そうなの?兄貴とエミヤじゃあ正直なところ勝負にならないと思うんだけど…?」
干将・莫耶と通常の弓矢しか使わないエミヤしか知らない立香の考えは当然のことだろう。
「そう、それだ俺はそれが一番気に入らねぇ。言いたくねぇが俺はあいつを好敵手として認めてる。なのにだあいつはオリジナルどもに遠慮して本気を出そうとしねぇ。周りの俺とあいつに対する何故と言う評価が気に入らねぇ。」
「えぇ、私もです。本気を出さないアーチャーもアーチャーに対する不当な評価もそしてそれをよしとするアーチャーにも私は腹を立てている。だからこそこれはいい機会でしょう。」
「…分かった。私もエミヤの事は知りたいしね。兄貴、アルトリア、エミヤにこう伝えといていざとなったら令呪も使うからって。」
———
「だとよ。」
目の前のカウンターに座る犬猿の仲である青い槍兵を睨む。エミヤとていつまでも隠し通せると思っていたわけではなかった。アーチャー自身の魔術を誰も知らないからこそできていた事である。そのうちボロが出る事は分かっていた。
「それで、私にどうしろというのかね。」
「だから言ってんだろやろうぜアーチャー。もちろん本気でよ。」
「はぁ、まさか君と彼女から漏れるとは思わなかったな。」
「あのなぁ、あの聖杯戦争に参加してた奴らはずっと思ってたっての。ちょうどいいタイミングだったんだよアーチャー。俺もそろそろ限界だったからな。」
第五次の聖杯戦争に参加していたメンバーからすればエミヤをただのシェフだと思われては困るのだ。彼はシェフである前に戦士であるのだから。
「なぁ、アーチャー。」
ランサーの気配が鋭く変わる。先程までの飄々とした態度は消え去り普段の戦士としてのクー・フーリンがあらわになる。
「お前がいくら料理を作ったり機械の修理をしようと構わねぇ。お前がそれらが得意なのは知ってるからな。実際に多くのやつが助かってるだろうよ。だがなアーチャーお前はシェフや修理屋である前にサーヴァントであり戦士であるはずだなのに今のお前の体たらくはなんだ?マスターよりもオリジナルへの遠慮を優先しやがって。」
エミヤから見れば周りのサーヴァントたちは目の前に立つランサーも含め軒並み全員が大英雄である。だからこそエミヤは投影を使うことをやめた。だが
「…そうだな。お前の言う通りだランサー。ならば示さなければならないなマスターに。…あぁ、受けてたとうともクー・フーリン。」
こうして、エミヤvsクー・フーリンの模擬戦が決まった。その現場を見ていたサーヴァント達からカルデア全域にこの模擬戦は伝わっていった。そしてその話を聞いた大半のサーヴァント達はクー・フーリンが勝つだろうと予想をした。エミヤという男の本気を知らぬが故に。
立香じゃなくて立花なのは態とですか?誤字ですが?