合成燃料(e-fuel)が注目されています。
簡単に言うと「大気中のCO2と水から作る、今のガソリン車にそのまま使える燃料」です。
ガソリンスタンドも車のエンジンも買い替え不要。
それが最大の強みです。
日本のエネルギー自給率は長年1割程度。
輸入エネルギーへの依存を減らす手段として、政府とENEOS・トヨタ・三菱重工などが官民一体で開発を進めており、2023年6月に商用化ロードマップが公表されました。
三菱重工は2026年2月、CO2と水と電気だけで液体燃料を一貫製造する実証に成功しています。
ただし、現実も知っておく必要があります。
現時点での製造コストはおよそ1リットルあたり700円。
今のレギュラーガソリン(約170円)の4倍以上です。
水素調達コストがその9割を占めており、水素が安く大量に作れるようになるかどうかが、すべての鍵を握っています。
政府の目標は2030年代前半の商用化ですが、建設コストの高騰でENEOSが当初計画を変更したばかりです。
2050年に現在のガソリンと同等価格になるとの推計もありますが、それはあくまで収率改善が計画通りに進んだ場合の話です。
夢の燃料であることは間違いありません。
だからこそ、「未来への投資」として語るなら、コストとタイムラインの現実も一緒に伝えるべきだと思います。
エネルギーの自立は日本の悲願です。