オオカミ同士が殺し合い、群れの全頭を安楽死させる結果に 英野生動物公園
(CNN) 英イングランド南東部にある野生動物公園でこのほど、オオカミの群れの力関係が崩れて争いが激化したため、群れ全体を安楽死させる出来事があった。
野生動物公園「ワイルドウッド・トラスト」が27日の声明でCNNに明らかにしたところによると、争いが激しさを増す中で3頭が命に関わるけがを負い、群れの5頭すべてが殺処分となった。
この野生動物公園はカンタベリー郊外に位置する。他の介入方法では争いを止められず、経験豊富な飼育員と獣医学の専門家の間で協議した結果、オオカミたちがこれ以上の苦しみを味わわずに済むよう、安楽死させることに決めた。
ワイルドウッド・トラストのポール・ウィットフィールド事務局長は声明で、「飼育員はこれらの動物をとても大切にしており、前向きな方策を見つけようと手を尽くした」と説明。
「オオカミは複雑な家族構造の中で暮らす社会性の高い動物であり、そうした力関係が崩れると、争いや排除が増える場合がある。今回のケースでは動物福祉上の懸念が相次ぎ、重大な負傷につながる受け入れがたいリスクが生じた」と続けた。
そのうえで「安楽死は決して軽々しく考えられるものではないが、もはや福祉を維持できなくなった場合、責任ある動物のケアにおいてはこれが最も人道的な選択肢となることがあり得る」と言い添えた。
「今回の決定は動物福祉を優先した、まさに最後の手段だった」「信じられないほど難しい判断だったが、さらなる苦しみを防ぐためには最終的に正しい対応だった」としている。
野生動物公園によると、オオカミは群れとの密接な結びつきの中で生きるため、長期間隔離したり分離したりすれば、福祉上の懸念がいっそう増す恐れがあった。
オオカミたちを別の群れに入れたとしても、さらなる争いや負傷、あるいは別の群れの崩壊につながる可能性があることから、選択肢に入らなかったという。