「公務員失格」会見から2年 「おっしゃってることがよく分からない」を会見で繰り返す斎藤知事 議会や職員、中央省庁や国会議員まで コミュニケーション不全に懸念の声 「風通しのよい兵庫県」は実現できるのか
配信
■斎藤知事の発言に「挑発」と憤る議会
議会との関係も良好ではないのだ。告発文書作成者である元局長の私的情報が漏洩した問題では、第三者委が「知事による指示」の疑いを指摘し、幹部らもそう証言するが、斎藤知事は否定する。 斎藤知事は漏洩の「管理責任」のみを取る形で、給与減額条例案を提出した。去年の12月議会では、服部洋平副知事らが落としどころを探って条例案を修正したが、可決寸前で斎藤知事が「技術的修正で内容は変わらない」と繰り返し発言。複数の会派の幹部に聞くと、「その言い方は挑発だ」「これはみんな怒る」と憤っていた。
■県議会議長がため息「価値観が違う」
2月から3月まで開かれた議会でも、採決見送りの方向性は変わらなかった。肩透かしのような答弁が散見される状況もそのままに見えた。3月25日の議会閉会後、山口晋平議長らが記者団の取材に応じた。 【記者】「斎藤知事の答弁の中身について、“聞かれたことに答える答弁”になっていましたか」 【山口議長】「一部なってなかったと思います。斎藤知事的には精一杯の答弁…なんでしょうけど、質問者が思った答えは返って来なかっただろうなと察するところはありました」 【記者】「知事と議会のコミュニケーションが改善されたところはありますか」 【山口議長】「外形的には変わってないと思います。個人的な話をすると、私自身が考え方を変えようかなと思っていて。斎藤知事は『開かれた場でコミュニケーションを取りたい』と。本会議とか委員会とかで、もうちょっと突っ込んだ質問にこれからなってくるのかな、と見ています。別にこっちが正しい、向こうが間違ってるという話ではなくて、ちょっと価値観が違うというか、そこをどうやって埋めていくかという話じゃないかな、と感じました」
■国会議員や中央省庁の折衝は事務方に
情報漏洩をめぐっては、神戸地検が3月27日、指示が疑われた斎藤知事と片山元副知事を嫌疑不十分で不起訴とし、実行役とされた元総務部長は起訴猶予となった。刑事処分上、「知事の指示」が問われなくなったことから、知事給与減額条例案の審議は、今後前進する可能性がある。連帯責任で給与減額の対象とされた服部副知事が退任するため、対象を知事に限定した新たな修正案が、6月議会で提出される見通しである。 斎藤知事は、県内選出の国会議員や、中央省庁への要望・折衝についても副知事など事務方に任せる方針を示している。斎藤知事自身は、全国知事会などのオープンな場で発言すればそれで十分との考えなのだろう。4月1日には新たに2人の副知事が就任するが、他の都道府県の副知事よりも、重たい任務を背負うことになる。
- 127
- 298
- 115