渋谷のポイ捨て、実は半数以上が外国人 「過料2000円」の新条例、実効性に疑問の声も
事業者に対するごみ箱設置義務と、ポイ捨て行為に対する過料徴収を条例化
東京・渋谷区で、コンビニやスーパー、自動販売機などの飲食料販売事業者に対するごみ箱設置の義務化と、ポイ捨て行為に対する過料徴収を定めた改正条例が4月から施行される。条例制定を巡っては、街の景観向上に期待する声の一方で、実効性を疑問視する声も上がっている。渋谷のごみを巡る現状とはどのようなものなのか。長年ごみ拾いを行うボランティア団体や事業者、市議らに実情を聞いた。(取材・文=佐藤佑輔) 【写真】路上に積み上げられたごみの山…清掃活動で見えた渋谷の惨状 昨年12月に改正された「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」では、今年4月1日から飲食料販売事業者等に対する回収容器設置を義務化。6月1日からは回収容器の設置命令に従わない飲食料販売事業者等や、ポイ捨て行為に対する過料の徴収が行われる。事業者に対しては、行政指導、業務勧告、改善命令、事業者名公表を段階的に行い、それでも従わない場合に5万円の過料を徴収。ポイ捨て行為には、2000円の過料が科される。条例は特に放置ごみが深刻な渋谷・原宿・恵比寿駅周辺を対象としている。 条例改正について、区の担当者は「コロナ禍以降、インバウンドの増加もあり、啓発だけでは対応できない状況となっています。これまでの罰則規定では、罰金徴収に警察による起訴手続きが必要で実効性が薄かった。過料とすることで自治体職員でも徴収が可能となります」と説明。ごみ箱の設置はコンビニや駅のキオスク、スーパー、カフェやファーストフード店、自動販売機など、販売利益を得ている事業者全般が対象になるという。 条例が改正された昨年12月下旬、渋谷駅周辺で長年ごみ拾いを行っているボランティア団体の活動に同行した。午前8時、待ち合わせ場所のハチ公前に集合し、センター街から、道玄坂、宮益坂、明治通りなどの主要ルートを巡回。路上には瓶や缶、ペットボトル、カフェのテイクアウト用カップといった容器や、たばこの吸い殻、ごみ袋いっぱいに入った事業ごみ、文庫本や折りたたみ傘など、大量のごみが散乱していた。2時間ほどの清掃活動で、45リットルのごみ袋7枚分のごみを回収。街灯の下に個人では回収しきれないほど大量のごみが山積みとなっている場所も複数散見された。 ボランティアの男性は「割れ窓理論と言われますが、ごみが置かれているとそれが呼び水となり『どうせ捨てられているんだしちょっとくらいいいか』とどんどんとごみが放棄されていきます。排水溝をさらったところ、2000本以上の吸い殻が出てきたこともある。渋谷は毎晩終電から始発にかけて街全体が宴会場と化し、どれだけきれいにしても24時間でほぼ元通りになってしまうんです」とため息を漏らす。 条例の対象となる事業者は、今回の改正をどう捉えているのか。コンビニ大手・ローソンの担当者は、店舗のごみ箱設置の理由について「店舗でご購入いただいた商品をイートインや駐車場などで消費された際のごみ箱として、サービス目的で設置しております。基本的には設置することとしていますが、狭小店舗では設置が難しいケースもあります」と説明。今回の条例については「ごみのポイ捨てが減ることが期待されます。一方で、ローソンの店頭に設置しているごみ箱については、店舗で購入いただいた商品を対象としていることに変わりありません。店外のごみの持ち込みによって、店舗の負担が増えることが懸念されます」と回答した