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こぎとえるごすむ

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アルゴリズムの変化?

 ここ最近、Xのアルゴリズムが劇的な変容を遂げている。  違和感を覚え始めたのは、2026年の2月に入った頃からだ。明らかに「偏った情報」が、これまで以上の濁流となってタイムラインを侵食し始めたのである。  トリガーは単純だった。たった一つのポストに対して「いいね」や「リポスト」、あるいは「リプライ」を一つ送るだけで、システムはその関心を過剰なまでに学習し、関連情報を執拗に供給し始める。  例えば、ある特定の政治的思想を持つ人物や哲学者などの言葉に一度でも反応を示せば、次からはその人物と親交のある者や、類似した主張を持つアカウントのポストが洪水のように流れ込んでくる。彼らは同じ思想の根底を共有しているため、必然的に私の視界は特定の色に染め上げられていく。  したがって、かつてのXに存在した「多様な意見のクロスオーバー」という機能は、今や完全に過去の遺物と化したと思っていいのかもしれない。  一度足を踏み入れた領域の境界線は、アルゴリズムという目に見えない壁によって補強され、いつしか私を外の世界から隔絶する「フィルターバブル」へと変貌を遂げる。自分と似た意見ばかりが承認され、増幅され、それが世界の総意であるかのような錯覚を抱かせる。  この「過度な最適化」がもたらすのは、快適な居心地の良さではない。むしろ、他者の視点を奪われることへの、言いようのない空恐ろしさがある。  私はそんな危機感を抱きながらも、私は無意識のうちに、また次の「好ましい情報」を求めて画面をスワイプしていた。やはり「快情報」には弱い、人間はとても弱い生き物であるからだ。自分と同じ意見がある人がいれば嬉しいものだ。  その「好ましい情報」に私は「いいね」や「リポスト」、「リプライ」や「引用」で自分の意見を述べるのでより強固になってくる――。  象徴的で、まるで質の悪い冗談のような話がある。  ある特定の政党を激しく嫌悪し、執拗にアンチリプライを繰り返していた人物が、「タイムラインがその政党の情報で埋め尽くされている」と怒りと嘆きのポストを投稿していたのだ。  これは喜劇であり、同時に救いようのない悲劇でもある。アルゴリズムは、その人物の「怒り」という強い反応を「関心」だと誤読し、親切心(システム上の最適化)から嫌いな情報ばかりを差し出し続けた。  結果として、その人物は嫌いなものが視界に入るたびに攻撃を繰り返すという、果てしない輪廻に囚われてしまったのである。  ――それは、負の感情を際限なく増幅され、SNSというシステムの中毒者(ジャンキー)へと作り替えられていく過程に他ならなかった。  おそらくは運営側がユーザーをプラットフォームに縛り付けるために、そのようなシステムを設けているのだろうと推測する。  無論、これは私の「個人的な感想」であるのは留意してもらいたいのだが、自由な意見といいつつも流れてくる情報が偏ってしまうならば、そういう意見が出てきても仕方がないのではないだろうか?  これはXに限った話ではないのだが、インターネット上の意見や情報は一方通行であり、発信の責任が極めて希薄な媒体だ。  しかし、人間という生き物は、自分と同じ価値観や同等の精神性を持つ者がたった一人でも存在すれば、そこに強固な「理解者」や「同意者」を見出し、深い安堵を覚えてしまう。  この心理的な揺り籠は、生存本能に深く根ざしたものだ。古来より人間は、脆弱な個体を補完するために社会やコミュニティを形成し、結束することで、屈強な野生動物との生存競争を勝ち抜いてきた。  群れから外れることが「死」を意味した時代から、私たちの遺伝子には「同調による安心」が刻み込まれているのである。  だが、それは裏を返せば、特定の「強固な個」が放つ言葉に対し、いかに人間が脆弱であるかの証左でもある。歴史を紐解けば、圧倒的なカリスマ性を備えた思想家や宗教家、あるいは独裁者による扇動によって、人類は幾度となく同じ過ちを繰り返してきた。  このSNSという空間においても、一人のインフルエンサーが投下する断片的な情報が、情報の精査というフィルターを介さぬまま群衆を突き動かし、制御不能な煽動へと変貌を遂げてしまう。そして、デマや誹謗中傷により人間は精神的に追い詰められたり、敵対する特定個人を実際に攻撃する人物まで現れてしまう始末だ。  だけども、筆者として一番恐ろしいのは人格、思想の塗り替えである。  強い言葉を持つ人物に同調していくうちに、自我が生れ落ちてから身に着けていった「個人」や「我」が大きく変質していってしまうことだ。  最初は興味本位で、正義感で、義憤から動き、批判や批評していたものが、ある日突然に過度な攻撃性に転化してしまうところだ。  これは私のことではないのだが、一度あるアカウントにリプしたのだが相手が曲解して攻撃的な返事を返されたことがある。この人物はおそらくは当初、穏やかなポストをするようなアカウントであったと思う。  しかし、そのアカウントが放つ言葉は、次第に尖った思想的なものへと変質していった。タイムラインに並ぶのは実体の見えない「仮想敵」との果てしない論争ばかりだ。  ある時、私が送った些細な返信に対しても、彼は過剰なまでの反応を示した。自分への攻撃だと被害妄想的に捉えたそのアカウントは、牙を剥き、一気に攻撃性を剥き出しにしていったのである。  人間は本来、脆弱な生き物だ。それゆえに、一度恐怖を感じれば生存本能が作動し、自己防備の壁を高く築き上げる。そして、その防壁を守るために、他者を排斥する攻撃性を際限なく高めていく。  私自身、自分のことを強い人間だなどとは微塵も思っていない。むしろ、その脆弱さを自覚しているからこそ、底知れぬ恐怖を抱いた。  人間の根源的な弱さを、計算し尽くされた中毒性でハックし、感情を増幅させるプラットフォーム。おそらくはその方がユーザーは熱狂し、思想を固められた狂信者(ファナティック)に変質してサービスを利用し続けるからそうしたのであろうと私は考えている。  君は考え過ぎではないか――と思われるかもしれない。  だけども、昨今の「Xのアルゴリズムから受けるこの薄気味悪い違和感」だけはどうしても拭い去ることができないのだ。  フィルターバブルによる情報の偏置、そして閉鎖的なエコーチェンバー化の加速。今やここは、怒りと分断を燃料にする「対戦型SNS」へと変貌を遂げていると感じているのは私だけだろうか。  そこには人間の生々しい感情を弄ぶ、エンターテインメントとしての残酷な面白さがあるのかもしれない。だが、私個人としては、アルゴリズムという見えない糸で誰かに支配され、思考を操作されるなど真っ平御免なのである。  インターネットという仮想空間は、本来もっと自由で、知的な興奮に満ちた場所であるはずだ。  現実生活の欠乏を埋めるためだけの排他的なコミュニティ作りや、肥大化した自己愛を誇示するための自慢話、あるいは自分より弱者を見つけ出して安直な優越感に浸るための舞台ではない。ましてや、アルゴリズムによって偏見を増幅させ、社会に分断をもたらすための装置であってはならないのだ。  そこは本来、多種多様な価値観が交差し、現実の生活圏では決して相まみえることのない人々と繋がり、自らの世界を広げるための「窓」であるべきなのだ。  そこで――2026年3月27日、私は一つの決断を下した。  実験の内容は単純だ。  画面が暗転したその瞬間、私の目に映る世界がどう変わるのかを確かめるため――Xのアカウントを削除してみたのである。  誰かに用意された「正解」ではないものを造るためにだ。

初回投稿日時:2026年3月28日 9:36

最終更新日時:2026年3月28日 13:20

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  • 5周年記念土偶&ハニワ&兵馬俑

    清水レモン

    ♡3,000pt 2026年3月28日 12時56分

    ディアマイロード、ごきげんようです。実験と表現しているところに感嘆と救済と希望を感じました。どうぞ素敵な時間が増えますようお祈り申しあげます。

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    清水レモン

    2026年3月28日 12時56分

    5周年記念土偶&ハニワ&兵馬俑
  • ミクモ

    理乃碧王

    2026年3月28日 13時19分

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    更なる高みを目指すわ!

    理乃碧王

    2026年3月28日 13時19分

    ミクモ
  • ハッカー

    NO SOUL?

    ♡2,000pt 2026年3月28日 13時09分

    イーロンはとにかく揉め事が起きやすい“対戦型SNS”を目指してるなんて言ってたの思い出しますね。まったく使いにくいツールになりました。カレーさんの言う通り、一つのいいねで関連する知らないツイートが付き纏う。ちょっと寂しいですが、創作活動頑張って下さい!( ^ω^ )

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    NO SOUL?

    2026年3月28日 13時09分

    ハッカー
  • ミクモ

    理乃碧王

    2026年3月28日 13時19分

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    ありがとうございます!

    理乃碧王

    2026年3月28日 13時19分

    ミクモ

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