外国人が日本国籍を取得する「帰化」について、政府は27日、4月1日から審査を厳格化することを明らかにした。継続した居住期間の要件を、5年以上から原則10年以上とする。税や社会保険料の納付状況の確認年数も拡大する。
政府が1月にまとめた外国人政策の総合的対応策の一環。永住許可は原則10年以上の居住を求めており、参政権も伴う帰化の入り口が永住許可より緩いのは不均衡などとの指摘があった。
法務省によると、今月31日までの帰化申請も、この日までに許可が出ていなければ厳格化した基準で審査される。
現行の帰化の条件は、継続して5年以上日本に居住▽素行が善良▽生活費を稼ぐことができる-など。法律で規定していないが、「日本社会との融和」も要件としており、最終的に法務大臣の裁量で許可される。
今回の厳格化は法改正ではなく運用変更で行う。原則10年以上の居住期間について、日本社会との融和を認定する条件として追加。申請時に提出を求めていた住民税と社会保険料1年分の納付状況についても、永住許可と同じくそれぞれ5年と2年に拡大する。
日本人の配偶者がいる場合や、日本への貢献があるなどの特例が認められれば、10年未満の居住でも帰化が認められる余地は残る。
法務省によると、令和7年の帰化許可申請者数は1万4103人で、許可されたのは9258人。これまでも許可する場合は原則、10年以上の居住実績を求めるケースが多かったといい、担当者は「厳格化で許可人数が大幅に減ることはないだろう」と話している。