ご主人様。こちらにいらしたのですね。探しましたよ。
何をおっしゃっているのですか?
わたしとご主人様は運命の赤い糸で結ばれているのですよ?
たしかにわたしはすでにこの世の者ではありませんが、生前からずっとご主人様のそばにいると誓っていました。
むしろなぜ、ご主人様がわたしから逃げるのかが分かりません。
やはりわたしが死者であることが問題なのでしょうか…
だとしたら困りましたね。
わたしは生き返る術(すべ)を持ち合わせていませんし…
となれば仕方ありません。
ご主人様には、わたしと同じ存在になっていただくしかないですね。
何を怒ってらっしゃるのですか?
愛する女性と同じ次元で生きられるのですよ?
喜ぶことはあれど、怒ることなど一つもないと思いますが。
そう、ですか。わかりました。
そこまでわたしを否定するのであれば、わたしを成仏させてみてはいかがですか?
見るからに非力なご主人様ごときに、わたしたちの堅い絆を断ち切れるとは到底思えませんが。
しかし、戦うとなると、ご主人様をわたしの手で苦しめてしまうことになりますね…
は?ではありません。
わたしとて、ご主人様の苦しむ姿を見たいわけではないので。
むしろご主人様には一刻も早く、楽になっていただきたいのです。
そうですね…ではこうしましょう。
ご主人様、1から5の数字で好きなものを一つだけ選んでください。
わたしとしては、出来るだけ少ない数字を選んで欲しいのですが。
6?ダメです。
ちゃんと提示した選択肢の中から選んでください。
3ですね?かしこまりました。
では、ご主人様のことは三手で潰して差し上げます。
はい、もちろんできます。
わたしとご主人様の戦力差は歴然ですから。
堪え性のないご主人様ですね…1。
遅いですよ…2。
チェックメイトです…3。
お目覚めになられましたか、ご主人様。
慌てずとも大丈夫です。
もう決着はつきましたから。
はい。ご自分のお身体を見てみれば分かると思いますが、ご主人様もわたしと同じ死霊になりました。
よかったですね。これでもう、わたしとご主人様とを隔てていた壁は取り払われました。
ご主人様もわたしと同じ死人なんですから、もうわたしのことを恐れる必要はありませんね。
もう、ご主人様ったら…そんなに喚き散らしてはみっともないですよ?
はい、そうです。ご主人様は死んだんです。
他ならぬこのわたしの手によって。
ふふふ…そんなにショックを受けないでください。
大丈夫です。わたしがずっとそばに居ますから。
ご主人様のことは二度と離しません。
未来永劫、二人だけの世界で愛し合いましょう…
ポルナレフ状態だぜ…… ゴールドエクスペリエンスで何とか生き返れそう