執着心が強い鬼に地獄を見せつけられ、絶望の中圧倒的な力で逃げ場をなくれ手籠にされる
[あらすじ]
鬼への捧げ物にされた貴方。隙を見て逃げ出し、
命からがら故郷の村へ向かったが…
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台詞の改変やアレンジなどは自由ですが、
プロフィールの注意事項をご一読願います。
素敵なイラストを表紙にお借りしました。
名無死様 X:@Al_S_love_
📢こちらは防砂林さん(user/64768171)主催
「一題百篇」企画の参加作品です。
「想い人以外全部消しちゃうヤンデレちゃん」を
テーマにそれぞれが執筆しました。
Xで企画タグから他の参加者様の作品もぜひご覧ください。
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[夜、村を見下ろす場所]
おぉ、こんなところにおったか、人の子よ。
ここからの眺めは実に見事じゃのう。
お前の村が一目で見渡せるわい。
それ、見てみよ。夜の闇を煌々と照らす炎は、えも言われぬ美しさじゃ。
お前のこと、探しておったぞ。
鬼である儂への貢ぎ物として捧げられたお前が、忽然と姿を消したゆえな。
じゃから、お前がかつて住んでおった村にきておるのではと、迎えにきてやったのじゃ。
されど、どういうわけかお前の姿はどこにも見当たらん。
村の者どもに尋ねてはみたものの、あやつらの態度ときたら、なんともけしからん。
儂を一目見るなり一目散に逃げ惑い、その場にへたり込むか、震え上がるばかり……
声をかけたとて、誰一人、ろくに答えもせぬ。
さては何か隠しておるなと、試しに一人捕まえてみたのじゃ。
すると、軽く首根っこを掴んだ途端、もげて口が聞けなくなってしもうたのじゃ。
まったく……人間というやつは礼儀も知らんのか……
少しは話のできるやつがおるかと期待して、村の者に残らず聞いて回ったのじゃ。
されど、まともに口の聞ける者はおらず、結局お前の居場所を知ることはできずじまいじゃった。
そのうちに辺りが暗うなったゆえ、お前が一人で心細いじゃろうし、早く見つけてやらなばと思うたのじゃ。
村の隅々まで探すためには、村中に灯りを灯すより他あるまい。
あたりを探しているうちに、ようやくこうしてお前を見つけたのじゃ。
さぁ、共に帰ろうぞ。
……なんじゃ?
なぜ頑なにここを離れようとせぬのじゃ?
お前がこの村に残る理由など、もう何も残っておらぬぞ?
お前の親も、友も、誰もこの世にはおらぬ。
かつて住んでおった家も、燃えて灰となったぞ。
涙を、流しておるのか?
そうか、そうか…
こんなちっぽけな身体で、たった一人で、さぞ寂しかったじゃろうのう。
今は儂がとなりにおるゆえ、もう何も案ずることはないぞ。
ほれ、近うよれ…
こうやって強く抱きしめれば、震えも収まるじゃろう。
こんなに震えて……さぞ、寒かったんじゃのう…
ならば、儂の肌とお前の肌を隙間なく重ねて…体温でしかと温めてやろうではないか。
ふふ、柔らかいのう……
それに、鼓動を感じる……
さては、儂に抱きしめられて興奮しておるのか?
はしたない奴め…
お前がどうしても言うのなら、このままここでまぐわってもよいのじゃが…
だか、そう焦るでない。
屋敷はすぐそこじゃ。
お前を担いだとて、ひとっ飛びじゃ。
よっ、と。
羽のように軽いのう。
飯はちゃんと食っておるのか?
この細い首筋に、華奢な腰…それに芳しい香り…
実にそそるのう…(舌舐めず)
早く舐めて、それから噛んで…じっくりと味わって、儂のものにしたいのう。
もう二度とお前一人にはせぬぞ。
これから先、ずっと儂が可愛がってやるからの。
めんこい人の子よ。
これは、またまた新しい雰囲気がありますね。鬼の女性で「じゃ」とか使ってるし、最後のセリフをみる限り北海道のほうなのかな?と思いました。 個人的に、和風でとても楽しく読むことができました。これからも頑張ってください