「もう絶望」 貯水率0% “茶色の渓谷”となった愛知の宇連ダム 隣県・静岡の巨大ダムからの供給が“最後の砦”も…5月以降がルール
佐久間ダムが作られたのは、70年前の1956年。農業や工業など、広域での水利用をめざす国の方針に基づき、水に乏しい豊川用水へ長さ14キロの導水路が当初から設置されました。 ここから、5月6日〜9月20日の間に限り、年間最大5000万トンを上限に水の供給を受けることが可能になったのです。 ■“佐久間導水”は過去にも… これまでも愛知県の要請で、佐久間導水はたびたび行われてきました。 (導水を求める愛知県の自治体関係者 1988年2月) 「申し上げにくくございますけれども、なにぶん水利調整等のご高配にあずかりたい。事情をご賢察いただき、何卒よろしくお願い申し上げます」 (愛知県 鈴木礼治知事 1994年当時) 「天竜の水でご支援いただきたいと、お願いにあがりました」 そして、今回は… (愛知県 大村秀章知事 3月24日) 「冬や春は佐久間導水の時期から外れているが、日本の中で豊川水系が一番厳しい状況。佐久間導水も念頭に置きながら、関係者と調整を行っていきたい」 問題は、導水が可能なのは「5月以降」という厳格なルール。今は本来もらえない時期です。 ■浜松市の農家「困ったときはお互い様だが…」 佐久間ダムからの水を使っている、浜松市内の農家を訪ねると… (イチゴ農家 島野知厚さん 3月23日) 「しょうがない。同じ農家同士、水がないのは困るので、良いあんばいで利用できれば。みんなが困らないように、雨が降ってくれればと願っている」 (コメ農家 堀野秀雄代表 3月23日) 「雨が降ってもすぐに乾いてしまう。それだけ田んぼも乾いている。十分にあれば分けてあげてもと思うが、ないのに分けるんじゃね…。困ったときはお互い様ではあるが、一番の願いは雨がしっかり降って、愛知は愛知でちゃんと水が確保できるといい」 天竜川水系もこの雨不足で、上水道で10%、農業・工業用水で20%の取水制限が行われるなど、決して余裕があるわけではないのです。 深刻さを増す東三河の渇水。数日降った雨ではとても補えない状況の中、今は恵みの雨を待つしかないのか。流域73万人の生活が懸かっています。
CBCテレビ「newsX」2026年3月26日放送より 【追記】 そして27日午後、静岡県の佐久間ダムからの緊急導水と矢作川水系からの緊急導水が決定しました。
CBCテレビ