国産 ”外科手術支援AI” 事業化へ本格始動
手術の自動化を目指すスタートアップのディリーバが、医師の手術支援をする「外科特化型生成AI」を開発し、先月、実際の医療現場での実証に成功したことがテレビ東京の取材でわかった。あすにも発表する。経済産業省が所管するNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が開発を支援してきた。手術の執刀を支援する基盤モデルは国内では例が少ない。ディリーバは年内の事業化を目指して、熟練医師の不足に悩む全国の医療機関での採用を見込む。 複雑な外科手術は、複数の外科医が執刀の手順や内容などを確認しながら慎重に進められる事が多い。 開発した外科特化AIは、執刀中の医師が判断に迷った際に、適切な執刀方法などを回答する。AIが内視鏡の映像を分析し、手術対象となる臓器や最適な医療器具などを医師に教える。 開発の背景には、がん手術を担う消化器外科医の不足がある。日本消化器外科学会によれば、65歳以下の医師が2043年にはおよそ半数に減少すると試算。ベテラン医師が退職する一方で、長時間労働を敬遠する若手の”外科医離れ”が、医師不足に拍車をかけている。 ディリーバは慶應大学医学部発のスタートアップ。創業者の竹内優志CEOも現役の外科医だ。ベテラン指導医がもつ手術のノウハウ=暗黙知を手術画像などを通じてAIに学習させ、研修医などの質問に答える基盤モデルを開発した。当面は若手医師の教育目的での活用を想定し、安全性と信頼性を高めた上で、全国の医療現場での活用を目指す。