「トップの人たちがもっと野球を勉強して」ダルビッシュ有が3年前に指摘していたWBCの“敗因”「頑張ってください、だけじゃ変わらない」
WBCベスト8で敗れた日本代表。何が足りなかったのか、何を変えればいいのか。しかしこれは実は今に始まったことではない。日本中が優勝の喜びにひたっていた3年前、すでに日本の課題を指摘していたのが、ダルビッシュ有だった。〈全2回の2回目/はじめから読む〉 【写真】「ダルさん、優しい…」伊藤大海らピッチャー陣を見守りアドバイスを送るダルビッシュの姿&前回大会の“ダルビッシュ塾”もプレイバック 今大会、日本はベネズエラ代表に3本塁打を含む7本の長打を浴びて、沈んだ。もちろん、一時は5-2とリードしたように勝機はあった。ただ、采配、選手の調子など検証の材料はあるにせよ、基本的なスピードとパワーで敵わなかったといえるだろう。 第1、2回大会のようにスモール・ベースボールで対抗せず、力勝負を挑んで勝利したのが2023年大会だった。準決勝のメキシコ戦は、吉田正尚(レッドソックス)の起死回生の同点3ラン、そして村上宗隆(現ホワイトソックス)のサヨナラヒットで劇的に勝利した。 そして、決勝の米国戦では村上と岡本和真(現ブルージェイズ)のソロとヌートバー(カージナルス)の内野ゴロで挙げた3得点を守り抜いた。3大会ぶりの優勝を成し遂げたが、準決勝からの2試合は接戦。まさにどちらに転んでもおかしくない展開だった。
日本と世界の力の差は本当になくなっていたのか
23年は日本が世界一。今大会はベスト8で敗退したが、敗れたのは最終的に優勝したベネズエラ。結果だけ見れば、世界との力の差は、なくなりつつあるはず。しかし——。 不思議な感覚がある。おそらく観戦していた野球ファンも感じたのではないだろうか。 日本と世界との力の差が、実は広がっているのではないか。このままだと日本は後れをとるのではないか——。 どことなく抱く不安や危機感、焦燥感がある。 今大会は史上最多となる9人のメジャーリーガーを招集した(松井裕樹は負傷辞退のため、実際には8人)。前回、左脇腹を痛め不参加だった鈴木誠也(カブス)が加わった打線は、間違いなく歴代最強だっただろう。 ただ、各チームのメジャーリーガーはベネズエラ代表が25人、ドミニカ共和国は29人、プエルトリコ代表は19人、そして米国代表はオール30人(途中入れ替えも含む)がメジャーリーガーだった。世界最高のリーグであるMLBの選手が多いチームが戦力値は高い、といえる。 ベネズエラも米国も、少なくともスタメンと主力投手はメジャーの一線級を並べた、というメンバー構成だ。日本選手は移籍制度の問題も絡むので安直な判定はできないが、8人「しか」いない。
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