調査せず国に「調査済み」と誤回答 茨城大付属小のいじめ重大事態
茨城大学教育学部付属小学校(水戸市)が「重大事態」と認定したいじめについて、2021年度の国の調査に対し、第三者による調査をしていないのに大学が「調査済み」と回答していた。23日、大学が公表した。
被害を受けたのは当時小学4年だった女児で、保護者の代理人弁護士によると、21年4月ごろからいじめを受けて欠席が長期に及んだ。付属小は同年11月、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定した。
大学は、文部科学省による21年度の「児童生徒の問題行動・不登校調査」で、重大事態に対する第三者のみによる調査の件数を示す項目に「1件」と回答。しかし実際には、この時点で第三者による調査は行っていなかった。その後、同法に基づく国への報告を1年以上怠っていたことが判明し、23年7月に第三者委を設置した。
文科省への回答は22年3月までに付属小の生徒指導の教員が取りまとめ、校長や大学の教育学部長の決裁を経て、5月に文科省に提出した。取りまとめた教員は「第三者による調査が行われていないことは認識していたが、データを誤って入力した」と説明しているという。また、決裁の過程では、根拠となる資料と回答を突き合わせながら確認する作業をしていなかったという。大学は「誤りは意図的なものではなく、事務作業上のミス」と主張している。
大学が文科省への報告が遅れたことについて事実確認を進めるなかで、今回の誤りが発覚。23年4月に文科省に報告し、今年6月に修正を申し入れた。保護者には近く直接説明するという。
この件を巡っては、大学が調査を求める保護者に「第三者委による調査の必要はない」と23年1月に書面で回答したことも明らかになっている。
弁護士は「第三者委が開かれていないことを知りながら誤った回答をするのは、単なるミスとは考えられない」と指摘している。
文科省の担当者は「重要な統計調査について誤りがあったことは遺憾だ」としている。